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2017.01.30

  • 展覧会
  • 近畿圏

【ARTZONE】不動産のバラード

The Ballad of Real Estates

2017. 02/04 (土)

2017. 02/26 (日)

平日 13:00-20:00/土日祝 12:30-20:00

ARTZONE

京都市中京区 河原町三条下ル一筋目東入ル大黒町44 VOXビル1・2F MAP

Part-time Suite 個展

 アートによる都市への「介入」というフレーズは、すでに使い古された定型表現となりました。2000年代以降における大型国際美術展の流行にともない、都市が抱える社会的問題や、都市に内在する記憶を掘り起こすようなプロジェクトは、現在もなお各地で増え続けています。しかし今、この種の実践の結果として、私たちには何がもたらされたのか、振り返るべき時期に差し掛かっているのではないでしょうか。韓国・ソウルを拠点とするアーティスト・ユニット、Part-time Suite(2009年-)は、そうした経緯に目を配りつつ、土地と所有に関わる根本的な問題群を、アートとともに思考しようとする作家です。
   
 本展ではまず、彼女たちの近年の映像連作《The Ballad of Real Estates 不動産のバラード》(2015年)と《The Ballad of Real EstatesⅡ不動産のバラードⅡ》(2016年)を紹介します。このシリーズの中で彼女らは、スペインと韓国のゴーストタウン、不法占拠地、および再開発に失敗した経済特区を綿密に取材し、自作の楽曲に乗せてその光景を作品化しました。

 Part-time Suiteにとって都市の空間とは、経済活動や社会的対立の帰結であると同時に、それ自体がいくつものレイヤーを持ち、私たちの生活や感情を左右するものとして位置付けられています。重層的な空間の姿を暴き出し、そこに暮らす人々の感情——とりわけ、愛と憎悪——を作品に昇華させる彼女らの芸術実践は、国家間・民族間・個人間の排外主義や領土紛争が古くて新しい問題として立ち現れつつある今日にあって、類まれなる切実さを獲得しています。

 あわせて本展では、Part-time Suiteが京都での滞在を通して取り組む新作《TOLOVERUIN トゥーラブルーイン》(2017年)も展観される予定です。京都の街をスキャニングし、実在のラブホテルに取材した本作品により、鑑賞者は都市と人間をめぐるより深い思索へと誘われます。本展を通じて、アートによる都市へのアプローチの作法は、新たな広がりと奥行きを明らかにすることでしょう。


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タイトル:不動産のバラード / The Ballad of Real Estates
会期: 2017.2/4(土)-2/26(日)
時間: 平日 13:00-20:00/土日祝 12:30-20:00
入場:無料
出品作家:Part-time Suite
会場: ARTZONE
(〒604 8031 京都府京都市中京区 河原町三条下ル一筋目東入ル大黒町44 VOXビル1・2F)
主催:「真の所有地のバラード」実行委員会 & 京都造形芸術大学 ARTZONE
協力: 京都造形芸術大学 アートプロデュース学科、京都造形芸術大学 蒼山会
企画: 「真の所有地のバラード」実行委員会
「真の所有地のバラード」実行委員会:伊東宣明、雁木聡、北島曜、宮﨑祐奈、山口開生、栗田野乃花、西沙矢子、山下将平、屋宜初音
スタッフ:大坂心、呉屋直、尾上伊津季、齋藤樹里、舟瀬翔一朗
デザイン:松村優里

東アジア文化都市2017京都 連携事業
費用 -
定員 -
申込方法 -
主催 「真の所有地のバラード」実行委員会 & 京都造形芸術大学 ARTZONE
お問合せ 075-212-9676 / info@artzone.jp
関連在学生 北島曜、宮﨑祐奈、山口開生、栗田野乃花、西沙矢子、山下将平、屋宜初音、大坂心、呉屋直、尾上伊津季、齋藤樹里、舟瀬翔一朗
URL http://artzone.jp/?p=2790
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