美術工芸学科奥田輝芳教授の個展が開催されます。

―以下「abstract」DMより転載―

「絵を描くこと」
山のような形を描く。風景のような絵を描く。実際の自然の雄大さやその場の持つ空気の性質は、
そこにいる人の心に様々な刺激を与えます。僕は穏やかな空間が好きで、柔らかい色調や形の連続を画面に織り込みます。
僕の言う「自然の摂理」とは頭の中にある、ある種の理想化された秩序を絵画という形式に変換しているだけです。
もちろんそれらの図像の源泉になるものを探すために外へ出て、山を歩いたり、海で泳いだりしたこともあります。
しかし、たとえ具体的な対象があったとしてもキャンバスや絵具という質に変える瞬間にそれらの透明で純粋なイメージは、
抽象化され物質化されます。また、曖昧なイメージは物質化されたとき具体的な絵画となります。