グローバル・ゼミ(2018年度新規開設)

グローバルな視野を持つ人材育成のための特別強化プログラム

世界のトップクラスで活躍するアーティストになる!

1990年代以降、現代アートを取り巻く環境は、美術館、国際展、ギャラリーといった制度から、世界の政治・経済とアート・マーケットとの関係まで急速に複雑化し、その全貌を把握することがもはや不可能なほどにグローバルに広がっています。こうした環境の中、世界のトップクラスで活躍するためには、複雑化した現代アートの状況を俯瞰的かつグローバルな視点で理解しながら、同時に自分自身の文化的コンテクストについて深い知識を持っていることが求められます。「大学院グローバル・ゼミ」は、京都という立地を最大限に生かしつつ、歴史的、地理的な観点から自身の立ち位置を理解し、国際的な舞台で発言、議論、表現、プレゼンテーションのできる新しい世代のコスモポリタン育成をめざす、少人数制の特別強化プログラムです。すでにトップレベルの国際展に参加し、世界を代表する美術館に作品が収蔵されているアーティスト、第一線で活躍するキュレーターなど、国内外から輝かしい経歴を持つゲスト講師を迎え、グローバル・ゼミだけの特別授業を行います。

担当教員

芸術研究科 教授 片岡 真実

京都造形芸術大学大学院教授

片岡 真実

森美術館チーフ・キュレーター、第21回シドニー・ビエンナーレ芸術監督(2017〜2018年)。国際美術館会議(CIMAM)理事(2014〜2016年)。日本およびアジアの現代美術を中心に企画、執筆、講演等多数。

グローバル・ゼミの何が特別なのか?

01 少人数限定の特別プログラム
少人数に限定した特別強化プログラムとして、一学年5名の集中授業。
02 海外研修で、世界の空気を実体験
世界の空気を実体験を通して理解するため、 京都、東京、海外での研修として、著名美術館、ギャラリー、アーティストのスタジオ訪問などを行います。

03 世界で活躍するゲスト講師陣、英語力も強化
世界の第一線で活躍する国内外のアーティストやキュレーターを中心に、年間約6回のゲスト講師による集中講義を実施。海外講師の授業は英語で行うことで、語学力強化も目指します。
04 将来を見据え、アジア美術の学習を重視
西洋美術と日本美術に限らず、 広く将来を見据えたアジア太平洋地域の美術史、社会史、伝統文化などの学習を重視します。
05 時代を生き抜くための、能力を培う
ポスト・インターネット時代を生き抜くための、情報収集、調査研究、知識の編集、プレゼンテーション能力を、共同リサーチ・プロジェクトを通して培います。

06 最新の環境で作品制作
作品制作においては、ウルトラファクトリーの共通工房を活用し、最新の制作環境と指導を提供します。

2018年度ゲスト講師

ヒーマン・チョン|Heman Chong

アーティスト|シンガポール

イメージ、パフォーマンス、シチュエーション、ライティングなどのメディアを融合させるコンセプチュアル・アーティスト。ロックバンド美術館(上海)、サウスロンドンギャラリー、アートソンジェセンター(ソウル)での個展の他、「未読本のライブラリ−」プロジェクトや小説執筆など活動は多岐にわたる。

授業概要

経済成長の目覚ましい東南アジアで、近現代美術の発展をリードするシンガポールを拠点に、さまざまなメディアを通して世界を批評的に見つめるアーティストです。

《近代世界における日々の生活、今日のアーティストの役割とは、抗議、親交》 2005年|香水瓶4本、書籍4冊のタイトルの連鎖から意味を想像する。

島袋 道浩|SHIMABUKU

アーティスト|日本

1990年代初頭より国内外の多くの場所を旅し、そこに生きる人々や動物、風習や環境に関係したインスタレーションやパフォーマンス、ビデオ作品を制作している。2004年から2016年まではドイツ、ベルリンを拠点に活動。パリのポンピドー・センターやロンドンのヘイワード・ギャラリーなどでのグループ展に加え、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2003年)、サンパウロ・ビエンナーレ(2006年)などの国際展に多数参加。

授業概要

世界各地での作品制作に際し、それぞれの地域の歴史や人々との関わりを通して、独自の世界観を提示してくれるアーティスト。その制作プロセスやリサーチから共に学びましょう。

《携帯電話を石器と交換する》 2014年|札幌国際芸術祭|携帯電話を石器と交換する。そして、かつて鮭のいた川まで歩き水の音を聴く。

シュレヤス・カルレ|Shreyas Karle

アーティスト、CONAディレクター|インド

ビジュアル・アーティストとしての活動の傍ら、インド、ラージャスターン州にあるアーティスト・ラン・レジデンシーSandarbhの芸術監督も務めた。第1回コチ・ムジリス・ビエンナーレ(インド)、エセル美術館(オーストリア)などでの展示のほか、若手作家のための奨学金や受賞多数。2012年には、ムンバイに非営利団体CONAを創設。現在は同クリエイティブ・ディレクター。

授業概要

多言語、多宗教、多文化の大国インドでも、経済発展とともに新しいアートシーンが生まれています。そこからは既存のシステムに代わる新しいアーティストの役割も見えてきます。

《谷崎潤一郎の厠にいるモンテーニュのカガネル(うんち人形)》2016年|モンテーニュや谷崎潤一郎の哲学を参照しながら、その思索を日本家屋のなかで彫刻へ反映。

マイケル・ジュー|Michael Joo

アーティスト|米国

彫刻、パフォーマンス、ドローイング、ビデオ、インスタレーションなど多岐にわたるメディアを駆使して制作。生物学専攻からイエール大学美術科に進み、科学、宗教、文化、性、死など人類の壮大なテーマを探求し続けている。作品はニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館などに収蔵されている。

授業概要

美術の枠を越えた多様な分野の研究を重ねながら、それを大規模なスケールの彫刻やインスタレーションに転換できるアーティストです。思想に形を与えることの意味を考えさせてくれます。

《樹木》 2001年|倒れたオークの木を200のパーツに切断し、スチールロッドで全長13メートルに再度繋げた。自然と人間の意志の力、年輪とグリッドなど、破壊と生成が同時に存在する。

サスキア・ボス|Saskia Bos

キュレーター、エデュケーター、美術史家|オランダ

アムステルダムのキュレトリアル・プログラム[デ・アペル]の創設者兼キュレーター、ニューヨークのクーパー・ユニオン大学芸術学部長などを30年以上にわたって歴任。その間にベルリン・ビエンナーレ(2001年)、ヴェネツィア・ビエンナーレオランダ館(2009年)などキュレーションも多数。

授業概要

これまで世界各国出身のアーティストやキュレーターを数多く育ててきた教育者でもあります。それぞれの政治的、社会的、文化的な背景を起点に、世界で認められるには何が必要なのかを学びましょう。

手塚 美和子|Miwako Tezuka

キュレーター、美術史家|米国

ニューヨークのアジア・ソサエティ美術館現代アジア美術キュレーター、ジャパン・ソサエティ・ギャラリー館長を経て、2015年より故・荒川修作がニューヨークに設立したリバーサイド・デスティニー財団のコンサルティング・キュレーター。2003年、日本戦後現代美術に関わる研究者、キュレーター、アーティスト等を国際的にオンラインでつなぐ「ポンジャ現懇」を共同で創設。

授業概要

海外から日本やアジアの現代美術はどう見えているのでしょうか。世界で活躍するにはそうした客観的な視点も不可欠です。近年広がる日本戦後美術の研究の最新動向とともに学んでいきましょう。

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