専攻案内
博士課程(芸術専攻)
博士課程(芸術専攻)は、博士後期課程ともよばれている修業に相当します。本学における修士課程、すなわち博士前期課程は芸術文化研究専攻と芸術表現専攻の、2つの専攻に分かれていますが、博士課程においては、それらを統合して芸術専攻とし、芸術・文化に対する高次な理解と見識を有する、真に自立した研究者・作家を養成します。
20世紀に主流であった、ものの生産・流通・消費を重視した産業社会は、環境汚染などのさまざまな問題に直面して行き詰まりをみせ、ここにおいて改めて人間性を主体にした、人間とものとの整合を目指す社会の確立が求められています。そこに芸術が果たす役割は大きく、真に望ましい豊かな「心」の社会の実現には、人間の美的感性や歴史・文化に対する深い洞察を踏まえた、芸術の理論的・実践的探究を進めていかなければならないと考えています。本専攻では、21世紀の国際社会に求められる新たな芸術の役割を認識し、構想力と想像力を兼ね備えた、社会に対して積極的に問題提起できる人材の輩出をめざしており、芸術系大学院のなかに人文科学・社会科学・自然科学などの各分野を包摂した指導体制を築いています。
科目体系・修了要件
【博士(学術)】論文題目
■「近世大名茶の湯の研究」
■「唐津焼の研究」
■「 近世初期宮廷庭園の文化史論的研究
― 八条宮智仁親王と後水尾院を中心に― 」
■「中世門跡社会の研究」
■「 ホセ・フアン・タブラーダと俳句
― 日本の俳句にもっとも近づいたメキシコの詩人 ―」
■「 街路空間の造形計画に関する基礎的研究」
■「 唐代・五代・宋代の喫茶文化の研究」
■「 生業の風景論 ― 近代鉱業空間の風景論的考察 ―」
■「 《元禄忠臣蔵》研究」
■「花粉・種実化石からみた畿内地域における『人と植物の関係史』」
■「〈美術批評〉の一九世紀 ― 近代日本美術批評史研究」
■「呉相淳の文学と思想 ―1920年代、東アジアの知的往還」
【博士 (芸術)】論文題目
■「 ロマネスク ― 刻み込まれた精神
― モワサックサン・ピエール修道院の預言者エレミヤ像を中心に ― 」
■「紙のシワが語るもの ― かたちの中に潜在する精神 ― 」
■「 絵画における直感的感性および自律性による気韻生動の表現研究
― 韓国的伝統色彩意識と運筆の結合― 」
■「朝鮮時代の木版画研究」
■「 拡大と縮小による空間構成の設計手法に関する研究
― 古典建築と庭園の平立断面を例として ― 」
■「 絵画における責任 ― サイ・トゥオンブリ考 ― 」
■「 『にじみ』の考察 ― 表現と技法 ― 」
■「褓子器から読み解く朝鮮時代の社会と女性」
■「 絵画空間の意味とその可能性
― カジミール・マレーヴィチのシュプレマティズム絵画について ― 」
■「コンスタブルの風景表現」
■「 西アフリカのアシャンティ・アクアバと、コンスタンティン・ブランクーシがアフリカ美術から受けた影響」
■「視覚言語としての吉祥文様 ― デザインからみたその多義性」
【取得できる学位】
博士 (芸術)または博士(学術)
※芸術文化、比較文化、歴史文化等の学際的分野を主たる内容とする博士論文の場合には、博士 (学術)とすることができる。

