通信教育部

2013年4月

  • LINEで送る

2013年4月22日  授業風景

ラーメンの味と鑑賞のツボ 【教員コラム】

 ラーメン

 

私の前職は美術館の学芸員でした。

で、美術館の現場で、最も多くお客さまから受けた質問が

 

「美術を鑑賞するってどうやってするんですか?」。

 

そのたびに私は答えたものです、

「美術品の鑑賞は大好きなラーメンについて語ることと一緒です」と。

 

 

 

美術品とラーメンをごっちゃにするな!!

 

と、そんなお叱りを受けてしまいそうですが、まあ、聞いてください。

私は今もしばしば、美術館の展示室で「う~む」と唸りながら

(いえいえ、ホントに唸ってはいないのですが、唸っていそうな難しい顔で)

作品鑑賞をされている方をお見かけします。

 

美術館の現場を離れてしまった今でこそ、そういう方に話しかけることはしませんが、

館ではしばしば、さりげなく話しかけたものです。

 

そういう時にもらった質問が、件の「美術鑑賞って??」という問い。

 

どうも伺ってみると、何がしか深遠な(!)、哲学的な評論をしなきゃ「いけない」って思っていらっしゃるんですね。

 

だから、たとえば絵画だったとしても「ここに描かれてる○○、おもろい!」なんて、口が裂けても言えない…。

そりゃ苦しいですよ、つまんないでしょうよ。

 

 

 

じゃ、好きな食べ物は?

 

とうかがってみましょう。

するとほとんどどなたもお答えになれます。

 

で、日本人のほとんどにとって親しみやすい食べ物―たとえばカレーとか、

そうそう、ラーメンとか、ですよ―についてならば、

そのモノについて、多くの人はアツく語れるわけです。

 

 

冒頭の写真は、私の大好きな台湾ラーメン!

 

太めの麺にカツオだし(か?)のお醤油ベースのスープ。

麺の下には茹でたモヤシが潜んでいます。

 

トッピングは辛い肉みそとニラ、そして糸唐辛子。

麺が乳白色、スープとみそが赤~赤茶であるために、ニラの緑が鮮やかに映えます。

 

基本的には立体的な盛り付けがなされ、

中央に盛り上げて配した肉みその上に、さらに糸唐辛子が盛られます。

う~ん、ゴージャス。

 

 

 …。

 

 

さてこれが、「台湾ラーメン」という「作品」のディスクリプション。

そしてその後が、「作品」に関する「評価」。

 

学芸員の、あるいは美術史研究者の基本的な仕事です。

 

曰く「肉みそとスープをミックスすることで、スープが深い味わいとなり、

さらにその濃厚スープが太めの麺とからむことで絶妙なテイストになる」とか…。

 

皆さんも、お好きなラーメンについて、あるいはお気に入りのカレーについて、

はたまたたとえばいわゆる「粉モン」についてならば、

難しい言葉など一つも使わずに、詳しく説明をすることができ、

その歴史的な評価、あるいは同時代作品の中の位置づけ(!)についても語ることができるのではないでしょうか。

 

 

 

これが好き!

 

ときちんと言えれば、美術史なんだ、と、かつて私の指導教授は言っておられました。

 

ちょっと乱暴な略し方ですが、かくかくしかじかの理由があり、

同時代の作家や作品に比べてこういう特徴があり、

また歴史的にはこのような位置づけと言えるだろう…ってな、

説明できる「好きな理由」が言えればよいのだと…(これもまた、まだまだ乱暴なまとめですけど)。

 

 

知識がなくては鑑賞できない、というものでは決してないけれど、

知識―これは書物などで得た知識だけでなく、鑑賞体験も含みます―が根底にあったら、

もっと楽しく見ることができる。

 

美術鑑賞とはそんなものではないかと、思っています。

 

 

ほら、ラーメンもそうでしょう?

 

「この店のラーメンは、○○に比べてスープのだしが○○で、麺も○○だよね」とか

「先代の味に比べると、○○な点が変わったよね」とか。

 

そしてその鑑賞をちょっとだけ助けるのがキャプション。

お客さまがより楽しんで頂けるようなツボについて記すのが、学芸員という仕事の楽しみの一つです。

 

 

——————————————————————————————————–

■筆者紹介

 

菅原真弓 (通信教育部 博物館学芸員課程 主任)

 

1999年、学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士後期課程単位修得退学。

博士(哲学)。専門は日本美術史(日本近世近代絵画史)、博物館学。

財団法人中山道広重美術館(岐阜県恵那市)学芸員を経て、現在、本学芸術学部准教授。

  • LINEで送る

2013年4月19日  ニュース

今年度の出願を締め切りました

こんにちは、岡田です。

 

京都ではもうすっかりコートもいらなくなりました!

 

 

コートがないと体が軽くて最高です!

 

 

とはいえ、北日本はまだ肌寒いところもあるかと思います。

 

昼夜の寒暖差で体調を崩さないように気をつけてくださいね。

 

 

 

 

さて、

通信教育部は、4/15(月)で今年度の出願を締め切りました。

 

今年もたくさんの方に出願していただきました。

 

本当にありがとうございました。

 

 

残念ながら今年度の出願に間に合わなかった方からも、お問い合わせをいただいています。

 

本学の芸術学科・美術科・デザイン科は4月入学のみですので、

 

来年までお待ちいただくことになります。

 

 

 

が!!!!

 

インターネットで学べる「手のひら芸大」こと芸術教養学科をご検討のみなさま!

 

今年度の入学をあきらめるのはまだ早いですよ!!!

 

今年から新設された芸術教養学科のみ、

 

後期入学(10月)があります!!!

 

 

 

芸術教養学科の後期入学出願期間は、

2013年9月2日(月)10時~10月15日(火)17:00

です。

 

 

airU

出願期間まではair-u無料メンバー登録をお済ませのうえ、

じっくりご検討ください。

 

※提出していただく証明書は、発行6ヶ月以内のものが必要です。

 今回ご用意いただいたものですと、

 後期出願では期限が切れている可能性がございますので、

 十分ご注意ください。

 

 

と、少し先のことをお知らせしてしまいました。

 

が、

 

最近飛ぶように時間が過ぎていくので、

 

半年なんかあっという間にくるんだろうなあと思うこのごろです。。。

 

 

(投稿者:岡田)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • LINEで送る

2013年4月17日  授業風景

尾池学長ってどんなひと?-科学と芸術の関係-

こんにちは、岡田です。

 

前回は、通信教育部の入学式と、学長・通信教育部長のお祝いの言葉を紹介しました。

 

今回は、前回も登場した尾池学長を少し紹介したいと思います。

 

 

 oikesensei

この春から本学の学長となった尾池学長は、

 

元 京都大学総長(総長カレーの生みの親でもあるのです)。

 

地震学がご専門の、理学博士です。

芸術大学なのに理系の学長、ちょっと意外かもしれません。

 

ですが、科学と芸術は切っても切れない関係にあります。 

たとえば、

 芸術家の「どうしてもこの色が出したい!」という気持ちに、技術者は新しい絵具を作って応えます。

 

技術が作り出した「撮影する」装置によって、芸術の幅は広がりました。

 

科学と芸術は、お互いの力を引き上げながら成長してきたんですね。

 

 

通信教育部の入学式の挨拶で、学長はこう語っていました。

「異分野の出会いが重要です。世代を超えた出会いが重要であります。

科学と映像の出会いが重要であり、科学と技術の出会いが重要です。

先端科学の研究には、芸術の分野と、科学の分野にいる優れた人材が出会うことが重要です。

その出会いの機会を作るのが科学の分野からこの大学の学長になった私の役目だと思っています。」

 

 

 

 

本学 通信教育部は、「芸術学部」の中にも様々なコースがあるだけでなく、

 

学生の職業や年齢もばらばらです。

 

 

教員、デザイナー、主婦、定年を迎えた方、建築家、茶道家、学生、などなど・・・

会社員と一口に言ってもその分野も本当にさまざま。

 

18歳から93歳の方が集まる機会も、普段なかなか無いのではないでしょうか?

 

普段出会えない人たちと出会い、新たな発見がたくさんあるのも、通信教育部の特長です。

 

科学と芸術がお互いを成長させてきたように、

この出会いがきっと大きな成長につながるはずです。 

 

IMG_3761

通信教育部の教員がずらり。入学式では、教員の紹介もありました。

(当日は紹介しきれなかったほど、まだまだ教員が在籍しています。)

 

 

 

私もこれから、パンフレットの制作でたくさんの学生さんのお話を伺う機会があります。

 

どんなお話がきけるのか、楽しみです。

 

 

(投稿者:岡田)

  • LINEで送る

2013年4月15日  ニュース

通信教育部の入学式!

こんにちは。岡田です。

 

昨日、2013年度 通信教育部の入学式が開催されました!

その様子を全編、youtubeで公開しています。

 

こちらからぜひご覧ください→2013年度 通信教育部 入学式

 

 

スタッフもお祝い

スタッフもお祝い

 

 

 

入学式の中で、尾池学長よりお祝いの言葉がありました。

 

IMG_3724

 

 

「地球はたとえ人類が滅亡しても、まだまだ50億年以上は元気にいるということがわかっています。

 

私たちは、人類の滅亡のあと、次の何かが発掘調査したときに感心するような、

 

美しい化石を地球に残す、ということが大切だと思います。

(中略)

そこで、美しい化石となる立派な作品を遺してくださるよう期待して、私のお祝いの言葉とさせていただきます。」

 

 

 

この言葉を私も会場で聞きながら、

写真コースの田中仁先生の言葉にも通じるなと思いました。

 

以前、このブログで紹介した、コラム

「ちょっと、写真について考えてみましょう。残る写真とは。」 ( http://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=1709 )

で、

 

田中先生が

「何十年も前の知らない人が写っている集合写真のような単なる記録写真は、

その人たちを知らない世代にはあまり意味がないものになってしまう。

では残る写真とは、写した人の気持ちや考えが表された写真だ」

 

といういうなことを語っていました。

 

 

通信教育部での学びが、

 

美術科やデザイン科であれば「化石のように後にのこす作品を作る」助けになること、

 

また、芸術教養学科・芸術学科であれば「のこしていくための学び」につながればいいなと思います。

 

 

IMG_3754

通信教育部長の上田先生(空間演出デザインコース)も、

 

「社会人になりたての人には『学生気分じゃだめだ』と言いますが、

入学したみなさんは学生気分にどっぷり浸ってください!

『これは知ってるからもういい』ではなく、ゼロから学びなおす気持ちで」

 

というメッセージを伝えました。

 

 

 

 

さて、入学式は昨日でしたが本日が2013年度の出願締め切り日です。

出願書類を忘れずに、本日4/15(月)の消印有効でお送りください。

※芸術教養学科は、web出願手続きも必要です!

 

 

 

入学式も終え、いよいよ本格的に新年度がスタートします。

 

尾池学長もこっそり出願しようとしていた通信教育部の魅力を伝えられるよう、

 

私もしっかり頑張ります!

 

 

 

 

(投稿者:岡田)

 

 

 

 

 

  • LINEで送る

2013年4月12日  イベント

入学式を生中継します!

おはようございます、岡田です。

 

明後日、4/14(日)は、いよいよ通信教育部の入学式。

2012入学式

 

 

通信教育部は年に何度かのスクーリングで大学に来るだけで、

 

多くの時間を自宅学習に割くことになります。

 

働きながら入学される方や、お忙しい方も多くおられるので、

 

入学式の参加は自由です。

 

 

 

とはいえ、

 

入学という節目に式に参加することで、

 

気持ちから固めていくというのも、

 

卒業をめざす一つの気の引き締め方として有効かも知れません。

 

 

 

さて、そんな卒業式ですが、

 

 

都合が合わず来られない方や、

 

「どんなもんか見てみたい!」という方のために、

 

インターネットで生中継することになりました!

 

 

 

【通信教育部 入学式 生中継の番組URLはこちら】

http://www.ustream.tv/channel/t-nyugaku

 

【日時】

2013年4月14日(日) 10:00~11:15(予定)

 

 

 

 

お時間がありましたら、

 

ネットからのぞいてみてくださいね。

 

 

(投稿者:岡田)

 

 

 

1 2

コース・分野を選択してください

トップページへ戻る

COPYRIGHT © 2013 KYOTO UNIVERSITY OF ART AND DESIGN

閉じる

ABOUT

京都造形芸術大学は、今アジアで最もエネルギーを持って動き続ける大学であるという自負があります。
通学部13学科21コース、通信教育部4学科14コース、大学院、こども芸術大学。
世界に類を見ない3歳から93歳までが学ぶこの大学は、それぞれが溢れる才能を抱えた“プロダクション”のようなものです。

各“プロダクション”では日々何が起こっているのか。授業や取組みの様子、学生たちの作品集や人物紹介。
とどまることなく動き続ける京都造形芸術大学の“プロダクション”の数々。
そこに充満するエネルギーを日々このサイトで感じてください。