マンガコース

清水正先生特別講義

5月は特別講義が盛りだくさんでした!
本日は1・2回生合同で日本大学芸術学部の清水正先生の特別講義がありました。

 

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「マンガを読み解く・批評する」をテーマに、
皆さんご存知の「ドラえもん」の第1話と、
学生は知っている人が少なかったのですが、つげ義春の「チーコ」を読み解きました。

「解体して再構築する」ことで作者すら意識していなかったことが明らかになる、と
清水先生はおっしゃっていました。

 

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「ドラえもん」は一コマ一コマ丹念に「解体」して読んで行くことで、
ただ子どもが読んで楽しむだけでなく、もっと深い意味を味わうことが出来ます。

たとえば、ドラえもんが自分のことを「ぼく(=男性の一人称)」と呼びながらも、
のび太に「~かしら。(=女性の疑問形)」と問いかけている場面があります。
男性の面も女性の面も持っている多義的な存在として描かれている、
というお話がありました。

子どもの頃、ただ読んでいるだけでは「ドラえもんってすごいな」くらいしか
思いませんでしたが、「すごいな」と思わせるための描写が色々と入っていたんですね。

他にも、読者にページをめくらせるための工夫がこのコマに秘められている!など、
マンガを描く上でのヒントもお話して頂きました。

あっという間に時間は過ぎ、80分の授業で読み解いたのは、
なんと見開き1ページのみでした!

特別講義の後半はつげ義春の「チーコ」を取り上げました。
「チーコ」はマンガ家の青年とその奥さん(仮定ですが)を中心にストーリーが進みます。
学生にマンガ家と奥さん(仮)を演じてもらい、「再構築」していきました。

さらっと読んだだけでは分からない奥さん(仮)の気持ちを読み解いていくと、
共感できる面や出来ない面が色々あったのではないでしょうか。

 

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特別講義の最後には
文学・映画・演劇・音楽などに沢山触れて、精神を鍛え上げてよいマンガを描いてほしい
というお言葉をいただきました。
本当に私もそう思います!マンガやゲームやアニメだけじゃダメ!!

清水先生、ありがとうございました!

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