アートプロデュースコース

インターン報告:株式会社ゴードー

3回生の中村敬亮くんが京都の株式会社ゴードーにインターンに行ってきました。
そのレポートを紹介します。

 

 

 

 

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アートプロデュース学科3回生 中村敬亮

実習期間:2013年6月3日(月)から7月8日(月)

実習先:株式会社ゴードー

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中村L

大阪文化館・天保山 『水木しげるの妖怪楽園』垂れ幕

 私は株式会社ゴードーさんのもとで研修させていただいた。株式会社ゴードーさんの仕事は美術館や博物館の展示品の展示企画、展示什器制作、展示会場設営、ポスターのデザインや看板の作成など、多岐にわたる種類の仕事を仕立てるように行っている。その中で、今回私は美術館の展示会場の壁面の作成や美術作品を展示するための展示台の作成、企画展の搬入、搬出、ポスターの水張りなどをさせていただいた。

 

 今回のインターンでは作業の正確性とスピードさらにどう仕立てるかを考えさせられた。場合に応じて一ミリも誤差があってはいけない展示台を作らなければいけないときがあれば、スピード重視で大量に作らなければならないときがある。もっと重要なことは、今作っているものをどのように作り上げていき、仕立てていくか。今回の自分の立場で言えば、ひとつの企画を仕立てる人が仕立てるために行う必要のある作業を、いかに仕立てるかだったと思う。

 

 例えば、ある展覧会の搬入作業をしたときの話。そこの現場はとても慌ただしく、各展示スペースで大勢の方が作業していた。自分は何をしようかと作業現場であたりを見渡すと、ひとつの作業が開始されようとしていた。その作業は広い会場の中で行われていて、何か大きな台のようなものを複数繋ぎあわせていた。その台が何に使われて何の目的でここに設置するかはわからなかったが、その場所に大きな台を複数繋いで設置するということだけは状況や様子から想像できる。ただ何を作っておられたのかわからなかったので、それについて作業しておられる方に聞くと、何を作りたいかはわからないけどやっているとおっしゃっていた。それを聞いた時、わからないけど作業しているとはどういうことなのかと疑問に思った。

 

 しかし、後々考えてみると、その方のしている行為は企画を仕立てる人の作業を仕立てているのだなと感じた。そのときの状況は、搬入作業全体が遅れ気味で、ひとつひとつの作業を迅速に行わなければならないような状況だった。それもあってか、作業を指示する側の方からは「これを設置して」「それを2階に移動させて」という指示があり、それに従って人が動いている状況だった。何の目的があってその指示を受けているのかはわからないが、とりあえず指示に従って動いている状況だった。ただ、その状況でも周りで作業している方々はあたかもはじめから作業目的がわかっていたかのようにスムーズに淡々と作業をこなしていた。そこでは指示する側から求められる作業は、いったいどんな意味があるのかを想像して、それに対して求められる作業を自分がどう整えて仕立てていくかが必要とされていて、その仕立てる行為が求められていることや次の仕事に繋がっていくのかなと思った。

 

 

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