アートプロデュースコース

卒業生からの近況報告

 

 

以前にもこのブログで紹介した、現在海外の美術館でインターンをしている卒業生の渡川智子さんから、近況レポートが届きました。

 

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2009年度にASP学科を卒業した渡川智子と言います。現在は京都大学大学院の修士課程に在籍し、美術館教育、鑑賞経験について研究をしています。

そして私はいま、アメリカ/サウスカロライナ州のチャールストンという街にあるHalsey Institute Contemporary Art (http://halsey.cofc.edu/) という美術館で3ヶ月間インターンをしています。簡単にインターンの経過報告をしようと思います。

 

 

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アートプロデュース学科在学中もいくつか美術館でインターンをしましたが、海外でのインターンはこれが初めてです。2年前まで海外へ行った経験もなく、今回は初めての渡米でした。中学生の頃から英語が一番苦手な教科で、今もとても苦労しています。英語に対する壁の分厚さは相当大きなもので、海外でインターンすることは自分にとって大きな挑戦でした。多大な不安を抱いて渡航しましたが、1ヶ月以上経った現在、生活や仕事にも何とか慣れてきて、アメリカでの日々を楽しめるようになってきました。何事もとりあえず踏み出しさえすれば、あとは意外と何とでもなるということを、身を持って実感しているところです。

 

現在Halsey Instituteでは、グラフィティアーティストのShepard Faireyとアメリカ現代美術の巨匠 Jasper Johnsの2人展「The Insistent Image: Recurrent Motifs in the Art of Shepard Fairey and Jasper Johns」が開催されています。この2人は共にサウスカロライナの出身です。

 

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鑑賞ツアー中の写真。美術館のギャラリーで、子供達と一緒にジャスパージョーンズの作品を鑑賞しているところです。左に写っているのは、上司のエデュケイターです。

 

インターンの活動としては、教育専任スタッフの元で、教育プログラムの手伝い+美術館全般の業務(作品搬入、展示設営、開館中の受付業務など)を行っています。

 

また現在アメリカは夏休み期間なので、あちこちで子ども向けのサマープログラムが実施されています。私たちもこのプログラムにいくつか参加し、近くの学校などに赴いては、子ども達に向けて鑑賞や工作などの様々なアクティビティを実施しています。アメリカの子ども達はみな堂々と自分の意見を表現し、なぜそう思ったのか、その根拠もしっかりと持っていることがとても顕著な特徴だと感じました。この特徴とその背景(教育、文化、歴史など)に興味を抱いたので、日本の状況とも比べながら、自分なりに少しずつ解読してみたいと思っている所です。

 

自分自身の研究に向けても、教育スタッフの方へのインタビューや、渡米期間中にたくさんの美術館に訪れ、そこでの来館者の過ごし方、美術館が提供するプログラムの在り方を探るなど、色々な情報を収集する予定です。

 

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チャールストンの街並。チャールストンでは、古くからの街並がそのまま残ってます。

 

現在はチャールストンに在住のご夫婦宅にホームステイをしており、お世話になっているご夫婦や美術館のスタッフを通じて、日々本当に様々な方と出会うことができています。たくさんの方の様々な生き方を知ることにより、自分の知らないことがどんどん広がっていき、自分の生き方を振り返る機会がとても増えました。自分のアイデンティティが形成された土地とは全く違う場所で生活すること、価値観の違う人と出会うことは、自明の世界を揺らがす大きなきっかけに成り得ることを実感します。

 

 

インターンシップは、学生の特権を利用しながら(時には利用もされながら)、社会で様々な経験ができる、とてもアクティブな現場です。実際にやってみて感じること、考えること、発見することは本当にたくさんあるので、どんどん挑戦してみると良いと思います。

 

 

渡川智子

 

 

 

 

 

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