情報デザイン学科

インタビュー

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2015年7月24日  インタビュー

【教員紹介】第3弾:中田泉先生

「情報デザイン学科をもっともっと知ってもらいたい!」

ということではじまった、インタビュー企画の第三弾!!

 

今回は、“ココロおどるグラフィック&デザイン教育のプロフェッショナル”

中田泉(なかたいずみ)先生をご紹介します。

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主な授業:情Dコース2年次「観察・思考・発想力展開」

主な授業:情Dコース3年次「総合演習ーグラフィックスー」等

 

教員として、デザイナーとして、妻として、そして母としても

日々奮闘しておられる中田先生は、学生からの支持も熱い情デの母のような存在です!

2014年度は育児休暇を取られていましたが、この4月から本格復帰されています。

 

今回は、そんな働く女性のリアルな体験談から学生時代の就活裏話まで、

女子学生たちとのざっくばらんな会話をお楽しみください!

(中田先生の詳細なプロフィールはこちらからご覧いただけます。)

 

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話し手|情報デザイン学科 准教授 中田 泉

インタビュアー|情報デザインコース 3年生 池田 瑞希 さん(写真 左)

        情報デザインコース 3年生 井手 瑞季 さん(写真 右)

        情報デザインコース 3年生 長村 真鈴 さん(写真  左から2番目)

 

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全員:よろしくおねがいします。

 

中田(以下、中):これ(すいか)食べながらでいいの?


井手(以下、井)
:大丈夫です。食べながら喋りましょう!先生ってわたしたちが2年生のときは、育児休暇でしたよね?その間は何をされてたんですか?

 

:一年間の休暇だったので、あれもしてこれもして、って最初はウキウキしてたけど、結局育児以外は何も出来なかったですね。毎日遊んで、子どもより先に私が疲れちゃって(笑)

 

池田(以下、池):お子さんが出来た時に仕事をやめることは考えましたか?

 

:全く考えなかったです。一人目の子の時はどうなるか不安だったけど、「ま、いっか」と、何とかなるだろうと(笑) 今は研究室のみなさんにも助けられながら子育てしている感じです。

 

長村(以下、長):今もお休みは全然ないんじゃないですか?

 

:自由な時間はないけど、慣れたかな。子供は体力がありあまっているから、家にいると退屈そうでね。休みの日はほとんど出かけます。みんなも授業のない日はバイトとかしてるでしょ?

 

:してますけど、子育てはバイトなんか比べられないほど大変だと思います。

 

:私なんか1日中寝る日が絶対に欲しいですもん。

 

:実は、昨日は子供と一緒に9時に寝ちゃってね。 夜中に目が覚めて「うわ、やってないことがたくさんある!」って焦りました。

 

:合評前の私たちと一緒ですね(笑) Macの充電器を学校に忘れた時も、うわ!ってなります。

 

:Macが使えなくなった時の情デ生の無力感はすごいんですよ(笑)

 

:この3人は基本アナログ人間なんですけど、それでもMacがなくなると困ります。前に壊れた時はすごい絶望感でした。

 

:PCが再起不能になっちゃったの?

 

:そうです。次の日にApple Storeに駆け込みましたよ!

 

:その日の授業でそのPCを使ってプレゼンしないといけなかったのに(笑)

 

:それまで池田さんは無遅刻無欠席だったよね。

 

:そうなんです!こんなところで記録が途絶えたと思うと悔しかったです(笑)

 

:中田先生はお仕事と母親業に加えて主婦業もされていますけど、一人暮らしの学生におススメの料理はありますか?

 

:ご飯に卵とチーズを混ぜて塩コショウをして焼くだけの「お焼き」。バリエーションとしてホウレン草とか納豆を入れて、外はパリパリ、中はジュワーっと焼けたときは大成功で、一人暮らしの頃はよく朝ご飯にしてました。一気に作って食べられて、その上、洗いものも少ない!

 

:それ重要ですね!

 

:当時は料理してもフライパンのまま食べてたもん(笑) でもこういう豪快な料理は結婚したらしなくなっちゃって、ちょっとさびしいですね。みんなは料理するの?

 

:します!4月から一人暮らしを始めたんですけど、まだ飽きていませんね。井出さんに「お腹へった」って言ったら、ごはんをつくりに来てくれるし(笑)

 

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:今回、私が一番聞きたい質問なんですが、中田先生が担当されている「A領域」(※1)に、どんな印象を持っていますか? 私たちは3人ともA領域なので気になります。

 

※1) 情報デザイン学科では3年次から5つの「領域」に分かれて研究・制作に取り組みます。

 

:とにかく元気!!わちゃわちゃしてる(笑) いくつか課題が終わって、最近やっとそれぞれの「お、やるやん!」というところが見えてきました。今の3年生は領域によって授業内容がことなっていて、それぞれが自分の学びたいことに合わせて選んでいますが、実際に3ヶ月授業を受けてみて、みんなはどう思ってるんだろう?

 

:A領域はうるさいなーと(笑) 面談でお話ししたんですが、見増先生もA領域によい印象を持ってくださっていて嬉しかったです。

 

:他の領域はどんな雰囲気なんやろうね。

 

:カラーは分かれましたよね。それぞれ進むべき道に行った感があります。

 

:みんな自分の選択がちゃんと合ってる感じがしますね。

 

:1年生の時に同じクラスだった人たちと集まったら、あの頃とはまた全然違う雰囲気になったりするんです。

 

:今でもあのクラスのメンバーで遊んだりするの?

 

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:遊んでますよ!

 

:この前、みんなでびわ湖に行きました!

 

:いいなぁ。なんで呼んでくれなかったの(笑)

 

:今でも領域に関係なくみんな仲いいんですよ。

 

:わたしも情デの学生だった頃は、先輩たちとよく旅行に行ったり、ご飯を食べたりして、いろんなことを語り合ってたなあ。

 

:たとえばどこへ行ったんですか?

 

:忘れられないのは泊まりがけで行ったびわ湖。江戸時代から続く古い旅館を貸し切りしたの。

 

:いいなぁ!今のA領域でもキャンプとかしましょうよ。

 

:まだ全員ではどこも行ってないもんね。

 

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:いまは、男女関係なくみんなズケズケ言い合える雰囲気があるんです。1年生のときは肯定し合う雰囲気だったけど、3年生になってから駄目なところも含めて言い合えるようになった。

 

:3年生になって、今まさにやりたいことを出来ている感じがします。中田先生はいつ頃からデザインをしたいと思われてたんですか?

 

:高校3年生になってからでしたね。3歳から絵画教室には通ってたんだけど、それまでは芸大に行こうと思ってなかった。生物学や博物学に興味があったんです。荒俣宏さんという作家を『帝都物語』という小説で知って、ハマっちゃいました。荒俣さんは神秘学とか博物学とか、幅広い分野で活躍されているんですけど、著書に『図像学入門』というのがあってね。たとえば、大丸のマークは縁起のいい七五三の髭文字になってるとか、高橋由一さんの『鮭図』の話とか。

高橋由一さん知ってる? 美術の教科書にのってなかった?

 

:あ、知ってます。

 

:それまで『鮭図』を写実的で上手い絵としか見ていなかったんだけど、寓意図として読むと、“魚”は“イエス・キリスト”そのもので、その魚が半身になってぶらさがっているのは、“十字架にかけられたキリスト”の図だという。荒俣さんの本にはそういう絵の読み方が書いてあって、衝撃を受けました。すごく面白いと思ったんです。そこから美術という選択肢も加わって。自分がなぜデザインに進んだかはもう忘れちゃったけど(笑) でも、情デに入学した時に先生から荒俣さんの『図像学入門』を勧められて、私の道はつながっていたんだなって思いました。

みんなはいつ頃からデザインをしたいと思ったんですか?

 

:私も高校生の時です。デザインがしたいというより、この大学の大学案内を見て「このパンフレット自体をつくりたい!」「ねぶたをつくりたい!」っていうので京造に入りました。でも、どっちもその願いは1年生の時に叶ってしまいました。

 

:すぐに叶う夢だったんだね。2年生からはどうしたの?

 

:とりあえず紙媒体や冊子を作ることに興味があったので、それを続けてみようと思って、学外でフリーペーパー制作をしました。燃え尽きて終わったらあかん!と思って、すぐ動きました。

 

:学外と言えば、先生が学外でされているのはどんなお仕事ですか?

 

:デザインコンサルティングの仕事が多くなりました。今は子供が生まれて少しセーブしているけどね。

 

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:この写真の屏風は西陣織の仕事(a)で、これは伊勢型紙の仕事(b)。新しい文様をつくってくれって言われて。でも文様ってすでにたくさんきれいなものがあるから、指紋をモチーフに文様をデザインしてみたんです。伝統工芸に関する商品開発の仕事も多いです。

 

:これは実験的につくったものでクライアントワークではないです(c)。浮世絵を見てて、「髪型が虫っぽい」と思って。それをやりたいがために小物まで全部デザインして展覧会をしたら、意外と評判がよくて、それをきっかけに仕事の依頼が増えたの。ダンサーの方から衣装をつくってほしいとか、グラフィックデザインをやって欲しいとか。自主的につくった作品が色々と仕事につながっていくのはとっても楽しい。

 

:私たち、来年はもう4年生なんですが、就職はやっぱり不安です。したくないと思うこともあります(笑)

 

:わたしも性格的に、たくさんの企業を同時に受けるのは苦手で資生堂1社に絞ってました(あ、これは内緒。みんなにはたくさん受けてもらわないと)。もうそこしかないから必死ですよ!でも結局、最終面接で落ちちゃいました。8月のお盆前で他の企業もほぼ募集は終わってたから、なんで1社しか受けてなかったのかと後悔しました。そんな時、中途採用で募集してるという会社の情報を聞いて、電話で「新卒なんですけど受けちゃダメですか?」って聞いたら、「いいよ」って言われて、翌日、面接に行きました。違う会社を受けるためのポートフォリオの準備で家にこもりっきりで、2週間くらいずっと誰ともしゃべってなかったからか、面接の時は言葉がものすごく出てきました(笑) たまっていたものが一気に出たのかな。結局その会社に就職できました(笑)

就活のこと、もう具体的に考えてる?

 

:ここに入れたらいいなっていう会社はあります。でもその会社がインターンを募集していないので、ある先生には「しつこいほど電話してアプローチしてみろ」と言われました。

 

:私は写真を撮るのは好きだけど、スタジオのカメラマンにはなりたくなくて、どちらかというと自分の世界観を表現できるアーティストの方に興味があるんです。なんていうか、自分の表現を人に見せるための手段が、今のわたしには写真しかないという感じで。

 

:長村さんは絶対グラフィックデザイナーやん!私も学生のとき、広告の仕事はしたくないと思ってたんだけど、就職した会社は広告代理店でね。でも仕事をしていくうちにどんどん面白くなったよ。広告のことをよく分かってなかったんやね。撮影の仕事は、失敗が許されないからカメラマンやスタイリスト、デザイナー、もちろん営業やクライアントも、みんなが一丸となってがんばる。その現場感も好き。会社に勤めていた頃は、どれだけ制作に時間がかかったかとか、どれだけ動員があったとか、売上げが伸びたとか、ちょっとしたミスや遅延が大きな損害になったり、リアルに数字で見えたりして。学生の時はそういう風に仕事をしたことがなかったから、すごくいい勉強になりました。

 

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:では、先生としてのお仕事で印象に残っている課題は何ですか?

 

:いまみんなに出している「楽園」かな。

 

:この課題は楽しいです、わたし!

 

:本当?よかった。みんなの楽園観がそれぞれちがうから、独特な解釈とか人生観が垣間見られるのが面白くて、どんな楽園になるのか楽しみです。1年次の「新しい玩具」の課題も印象に残ってる。

 

:あれは期間も長かったですしね。

 

:あの時と今を比べたら、みんないい感じに変わったよね。育児休暇で2年生の時のみんなを全く見てなかったから、3年生の最初の課題で新たな側面を発見したよ。井手ちゃんとか意外やったな。

 

:え、どういうことですか(笑)

 

:デザインうまいんや、って(笑) 1年生の時は勢いがあってガサッとした印象だったけど、繊細で緻密な部分が見られて、2年生で段階を踏んで成長したんだなって感動した。

 

:ちょっと話が戻るんですけど、今の課題はどうして楽園になったんですか?

 

:これは以前から考えていたんです。捉えどころがないモノコトがよいなと。みんなは1–2年生で観察・思考・発想の授業を受けてきて、論理的にものごとを考えたり、実体のあるものに対しては何かしらアプローチができると思っているのね。でも実体のないものに対してはどうなんだろうと。実際の仕事でも、抽象的なオーダーってあるんです。たとえば「とにかく楽しそうなイメージで!」とかね。「楽しそう」っていう感覚は人それぞれちがっていて、実態があるような無いような。最初は自分にとっての楽園でもいいんだけど、一人でも多くの人と「楽しそう」「気持ちがよさそう」なんていう感覚が共有できるようになればいいな、と思って。論理的ではない、感覚の部分をビジュアルで伝えてほしい。

 

:いま、作っていて、結構ワクワクしてます。

 

:私はちょっとだけ「なに?楽園って」ってなってます(笑) 私にはビッチリ決められた課題の方が合ってるのかな。

 

:池田さんはどちらかというと現実的で理論的なタイプやもんね。そういう風に得意不得意あるから、みんなの特性も見ながら、後期の課題も組み立てています。もうすぐ前期末の合評なので、みんながんばってほしいです。

 

:・・・はい(笑)

 

記事/井手、池田、長村

写真/吉本和樹

 

《 中田先生に聞いた!  20歳のときに読んでおきたかった本  3選 》

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「is(Vol.1 - Vol.88)」(ポーラ文化研究所、1979年 – 2002年)

 

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「波紋と螺旋とフィボナッチ - 数理の眼鏡でみえてくる生命の形の神秘 -」 近藤滋 著( 学研メディカル秀潤社、2013年)

 

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「考現学入門 」今和次郎 著(ちくま文庫、1987年)

 

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優しくもキリリとした視線で、温かく学生たちを見守る中田先生。

女子会のようになった今回のインタビューでは、

予定時間を過ぎてもおしゃべりが尽きることはありませんでした。

学生たちもまだまだ相談したいことがあったようです。

続きはぜひ打ち上げで!!!

 

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この企画は、約ひと月に1回のペースで更新する予定です。

次回もぜひご期待ください!

 

◉ 過去のインタビュー記事はこちら↓

【教員紹介】① 見増勇介 先生(情Dブログ新企画!!!)

【教員紹介】② 都築潤 先生(前編)(後編)

 

 

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