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2016年1月27日  授業風景

【情報デザインコース】クリエイターズ研究「四角と視覚」

京都の瓜生山キャンパスにて開講された「情報デザインII-6/IV-4 クリエイターズ研究」のスクーリングをご紹介します。この授業は毎年異なる講師によるゲスト式授業であり、今回は美術家の日下部一司先生をお招きしました。

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今回の授業は「四角と視覚」というテーマ。PCのモニタや写真、絵画や印刷物など身の回りにある「四角いフレーム」と「見ること」の関係性について考えてゆきます。

まずはレクチャーと先生の作品紹介から。先生は版画や写真、立体作品など様々な媒体や技法を用いて制作されていますが、いずれの作品にも共通する先生独自の対象の捉え方をご紹介くださいました。

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壁、木、窓枠、電柱、屋根、赤い三角コーン、影……。四角や円形のフレームの中に、丁寧に整頓して並べられたかのような風景。何気ない日常の風景が、まるでこの作品のために用意されていたかのように思えてきます。

「この写真は、ここの影とこっち側の床のラインとがぴったりつながっているんです。」

一見難解に思える作品の読み解き方についても、そんなユーモラスな言葉で表現されるので終始楽しい雰囲気で作品紹介は進みました。ただ風景をフレームに収めるだけでなく「この時間・この場所」と限定的に切り取ることによって、特別な景色となることに気づかされます。

学生の皆さんも熱心に聞いておられ、ジワジワと日下部ワールドへ…。この後は、教室を出て実際に撮影をします。

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ひとつ目の課題は「2分割の構図」。カメラの四角いフレームを2分割する構図を学内で探し出し、そこに広がる風景に手を加えず撮影します。分割した構図によって、撮影者の立ち位置や視点がピンポイントになり、被写体との関係がダイレクトに浮かびあがってきます。

大学構内のはずなのに「こんな場所あっただろうか?」と考えてしまうような、見慣れた風景とは思えない新鮮な切り取り方。平面と奥行き。斜めと直線。人工物と自然物。目の前の風景を、四角い枠に収めることによって感覚が変化する面白さ。学生の皆さんにもじっくりと伝わっているのが作品からも見て取れます。

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続いて、事前課題「風景を愛でる」の合評。自分が住んでいる町を各自が撮影し、タイトルを考え、写真集を制作するという課題。お互いの作品を鑑賞した後、投票によって選ばれた数点を作者がコメントともに紹介します。

街を象徴するような人工的なランドマークではなく、日常生活の身辺風景に眼を向けることによって、地域の特性、季節、時間の違いがはっきりと見えてきました。普段の生活の中で、どのように世界を見つめているのか…ご自身でも再発見できたのではないでしょうか。

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翌日は、「つながる・接する」というテーマで学外撮影。午前中は大学から一乗寺エリア、午後は疎水エリアを散策。2日目ということもあり、皆さんが街のなかを見つめる視点が鋭くなってきました。ここ!というピンポイントの場所を狙って、夢中になってくると撮影のポーズもだんだんおかしなことに…。

「平和な京都の街を、獲物を狙うように目をギラギラさせて歩く」

昨日の講義で先生が仰っていた言葉がいま、目の前で繰り広げられています。地面を見つめる人。空を見あげる人。じっと一点を見つめる人。ギラギラと歩いています。

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合評では、厳選した3点を解説や撮影時のエピソードを添えて発表していただきました。それぞれの解釈による「つながる・接する」。皆さん、同じエリアを散策したはずなのに、捉えた対象は少しずつ違っています。特別な場所でなくても、日常的な街の中にも観るべきところはたくさんある。事前課題の発表の時よりも、より具体的に撮影対象にアプローチしている言葉もとても印象的でした。

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視点を変える。捉え直す。観察する。この課題に限らず、作品制作には重要な作業です。

情報デザインコースとしてはめずらしくフィールドワークの要素もあった今回の授業。学生の皆さんにとっては、今後の課題や制作に大きな変化をもたらす、大変有意義な機会であったと思います。日下部先生、ありがとうございました。

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