こども芸術大学

5月13日(金) 忍者になるには

この日、年長さんが発表してくれたものはトゲトゲした黒いものでした。それはとても硬く、不思議な形をしていました。話を聞いてみると、近くの湖で採集してきたそうです。

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「忍者が使うやつやで」と言われ、初めてこれが忍者の必須アイテムのひとつである撒菱(まきびし)であることがわかりました。その昔、忍者は追っ手から逃れるため、水草であるこの菱の実を乾かしたものを地面にばら撒いたと言われています。

 

半年前の学祭のとき、この年長さんは忍者になりきっていました。持っている手裏剣などの武器はお母さんたちの手作りでした。その時持っていた忍者への憧れをまだ失っていなかったようです。

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今回はこの菱の実をベランダの蓮鉢に蒔いてもらいました。「いっぱいできたら忍者になれるな」と自分の持っている菱をすべて水へ浮かべてくれた年長さん。

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菱について調べてみると、4・5月頃に水底の泥中で越冬した果実から1個の線状をした子葉を発芽するということがわかりました。時期としてはぴったりです。あとは、この浮かんでしまっている果実が発芽するのかどうかです。近いうちにこの年長さんを誘い、数個だけ泥の中に埋め込んでみようと思います。

 

9月に行われる学祭では撒菱を撒き、瓜生山へと逃げていく忍者の姿が見られるかもしれません。

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(村瀬浦人)

 

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