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2016年8月30日  ニュース

【ランドスケープデザインコース】ランドスケープデザインと森林美学について

ランドスケープデザインコースを担当しております髙梨です。 今月のブログでは、私の専門分野を紹介してみたいと思います。  私の専門分野は森林美学といいます。あまり聞きなれない分野かと思います。ランドスケープデザイン・造園分野では知らない人はいないと思いますが、それでも専門に研究をされている方は少数派です。  

 

森林美学は、明治中期にドイツに林学を学ぶため留学し帰国後東京帝国大学で教授・指導をされた本多静六博士などが講義をしたことにはじまります。

当時のわが国は近代国家たらんと奔走していた時代でした。 そして都市化が進行する情勢のなかで都市公園の整備がなされる一方で、人々の生活に近隣に存在する森林地帯での休養のあり方が大切であることが認識されるようになっていったとされます。  

このような背景をもって、森林美学は当初、林学の一分野としてスタートをきりました。森林の風致・風景としてのあり方を考える分野とでもいいましょうか。

 

今日では林学科そしてランドスケープデザイン・造園の分野、そして私のように芸術大学にあるランドスケープデザインの分野などにあって調査・研究されています。   私が専門に研究している内容は森林風致施業といいます。どのように森林の美しさを見出し、美しい森林に誘導するための取り扱い(施業)はどのようであるのかを考究しています。森林の取り扱いは実に明治期から研究されてきていますが、時代の要請によって森林の取り扱いも相当に変化しています。  

 

最初は、木材をいかに多く収穫できるのかからはじまり、木材の収穫をしつつ森林を荒らさない方法はどのようなものかについて研究されてきました。 近年では森林の多面的機能(公益的機能)を発揮するための取り扱い、例えば温暖化対策として二酸化炭素をより吸収する森林についての研究などが、話題になったりしています。

 

森林の多くの機能を身近に感じることはなかなか難しいのですが、レクリエーションを通じて人々がより森林を身近に感じてもらえるように、美しい森林とすることで人々が森林内を散策してもらうようになれば良いなと思っています。  

 

ランドスケープデザインは調査・構想・設計・施工など多くの専門分野から成り立つコースです。 身近に取り巻く自然環境・社会環境、違った専門をそれぞれを専門とする講師陣が、学生の皆さんをわかりやすく指導しています。   また、京都・嵐山は、森林風致施業を行っています。ここ京都には、国有林であり林野庁が管轄管理している森林があります。 一見、自然のままの森林に見えますが、ヤマザクラやヤマモミジが引き立つように、実は取り扱われているのです。 こんど訪れたとき、見ていただければと思います。  

そして、是非、ランドスケープデザインコースにも、興味をもっていただけたらと思います。

①春の嵐山 桜風景

春の嵐山 桜風景

②夏の嵐山 緑の風景

夏の嵐山 緑の風景

③秋の嵐山 紅葉風景

秋の嵐山 紅葉風景

④冬の嵐山 春を待つ風景

冬の嵐山 春を待つ風景

  【特別講義のお知らせ】 ランドスケープデザインコースでは、「コウノトリを軸にした包括的再生」と題し、 菊地直樹氏(総合地球環境学研究所)をお招きします。 現在コウノトリで話題となっている兵庫県豊岡市での事例などを紹介しつつ、 これからの地域再生にどう野生生物の生態を取り込んだ方向性が見えるのかをお話し、そして議論したいと思っています。   9月3日(土)18:00-19:30 会場:京都瓜生山キャンパス   上記にて開催しますので、興味のある方は、是非足をお運びください。 会場は、当日の掲示でご案内します。 皆さまのご来場を、お待ちしています。   コウノトリ       髙梨武彦         ランドスケープデザインコース | 学科・コース紹介

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