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2017年6月17日  インタビュー

教員コラム紹介④「もったいない病から脱出しよう」/寒竹泉美教員

 

もったいない病から脱出しよう

文芸コース 寒竹泉美教員

 

書いた文字は1文字だって無駄にしたくない、そんな「もったいない病」にとりつかれていた時期がありました。プロになるずっと前の話です。でも今は、最終的に出来上がる小説の 3倍くらいの量は書いても使わず捨てています。せっかく書いたシーンを使わなかったり、半分くらいまで書き進めたけれどうまくいかなくて全部白紙に戻したり、登場人物の性格がうまくつかめない場合は、その人物の一人称の日記を書いたり履歴書や過去のエピソードを書いたりもします。

 

捨てることに抵抗がある「もったいない病」患者は、昔のわたしだけじゃないはずです。普段の生活では、書いたものを捨てるということはあまりしません。でも、小説は誰かに読んでもらうための「作品」ですから、普段の生活で書く文章よりも、舞台に上がって観客の前で発表する演劇をイメージしてもらったほうが近いかもしれません。

 

演劇に出演する役者たちは、本番の日までに、何度も稽古を重ねるはずです。稽古の中で修正をし、練習をし、ベストな形に仕上げて、舞台で観客に披露します。たった 2 時間の舞台を上演するために、多くの時間が費やされます。

小説も同じなのだと思います。読者の手に届く「作品」は劇の本番です。どうしたら伝わるかを試行錯誤して、何度も書き直し仕上げていく。そのために書いたものをどんどん捨てていく必要があります。ただ何の反省もなく量を書くだけでは、もしかしたら成長はできないかもしれません。捨てる痛みに向き合って、自分の実力を謙虚に見つめることで、新しい道が開けます。捨てた分だけ、あなたの力になるでしょう。ぜひ、勇気をもって、「もったいない病」から脱出してください。

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