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2017年6月18日  インタビュー

教員コラム紹介①「教養を人生の術とする」/野村朋弘教員

 

教養を人生の術とする

-世に溢れる字体の由来を知る

芸術教養学科 野村朋弘教員

 

我々は「文字」を見慣れていて、字体そのものの細かい差異に気をとめません。しかし、出版社や広告など注意深く見てみると、同じ字体であっても種類があり、読みやすさやデザインにあわせてセレクトされています。

通勤の際、広告や標識、また書籍や新聞などで様々な文字情報に出会うことでしょう。

我々はいわば、文字情報の渦中で生活しています。それら文字そのものもデザインされているものです。デザインは無から生み出されるだけではなく、積み重ねられた歴史があります。今回は、多くの書籍で用いられている「明朝体」を取り上げてみたいと思います。

 

明朝体はいったい、いつから日本で使われるようになったのでしょうか。

それは明治時代に西洋の印刷技術が導入された際、技術と共に輸入されたものなのです。西洋の印刷技術である金属活版印刷の文字に漢字は存在しません。中国にキリスト教の布教を行うため、漢訳された聖書を印刷する必要がありました。そこで、中国にあった字体の一つである明朝体が選ばれ用いられたのです。日本では、明治に旧幕臣の本木昌造が活版伝習所で、印刷技術を教えにきたウィリアム・ギャンブルから技術とともに明朝体を伝えられたのです。以来、新聞や公文書などで明朝体は使用されるようになり、主要な字体の地位を確立します。もし、聖書を漢訳印刷する時に違う字体が用いられたら、書籍で見かける字体も変わっていたかも知れませんね。

 

このような歴史の上に、現在の明朝体はあります。今日ではワープロなどで自らデザインし文章をまとめることが出来ますが、字体ひとつとっても歴史があります。どんな文をまとめるかも歴史を知り、デザイン出来ればより素晴らしいものができるでしょう。

こうした日常を豊かにする創意と工夫の術を、文化的伝統の歴史と、デザイン思考を基盤として、本学科では身に付けることができます。

 

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