- 2017年7月6日
- 日常風景
【2回生】文化財保存修復基礎演習Ⅰ
こんにちは、歴史遺産学科の副手です。
7月に入り、夏の日差しを感じるようになってきました。
京都は祇園祭の季節ですね!
さて、今回は2回生の授業「文化財保存修復基礎演習Ⅰ」の様子をお届けいたします!
この授業は3グループに分かれ、ローテーションで保存修復の先生方から文化財保存修復についての専門的な知識や技術を学びます。
1回生で得た基礎知識からステップアップし、演習を通してものの扱い方、見方を学んでいきます。
演習授業ということで、学生たちは毎週楽しそうに活き活きと取り組んでいます!!
岡田先生クラスでは、木材、繊維、顔料等の素材について学び、材質や技法の基礎的な知識を深めます。
その中でも今回は「染色」についてお伝えします!
「刈安」というイネ科の黄色染料で染めます。
時間を計りながら媒染と水洗を繰り返し、最後によく水洗いし乾燥させます。
鮮やかな黄色に染まっていますね!
実際にやってみることで、文献からは得られない気付きや新しい発見を得ることが出来ます。
この気付きや発見を大切に、今後は古代衣装の復元制作に取り組んでいきましょう!
大林先生クラスでは、装こう文化財の基本的な素材や構造を学びます。
装こうとは、紙や絹などを基にして制作された絵画、書跡、典籍、古文書などのことを指します。
それらのものを掛軸や巻子・屏風、冊子等の形態に装丁された作品の劣化や損傷の調査をチームで行い発表しました。
この授業では学科所有の資料を使用し調査を行いました。
扱う作品は様々で、作品の状態も個々で違います。
「この劣化はこれが原因なんじゃないか?」などチームでの話し合いも白熱したようでした。
発表では質問したり、疑問点を皆で考えたりと盛り上がりを見せていました。
また、構造についても実物を見ながら学びます。
皆、興味津々で先生の解説に聞き入っていました!
伊達先生クラスでは、民俗資料に関する調査について学びます。
材質調査、計測、梱包など資料保存において必要なことを演習を通して身につけます。
今回は資料の実測図作成と梱包実習です!
実測図作成では鎌を対象としました。
まずはラフスケッチで全体像をつかみ、その後実測をすすめます。
とても真剣です、、!
先生が「誰が見ても同じ図になるように」とおっしゃっていたのが印象的でした。
学生たちは見ているものと全く同じものを描くことの難しさを感じたようです。
梱包実習では文化財を運ぶことを想定し、実際に梱包を行いました。
まずは、紐の結び方の練習です!
安全に運搬するためにしっかり固定し、かつ作業がしやすいように解きやすい結び方であることが重要です。
結び方を練習した後は梱包の実践!
何度もやり直しながら包みます。
実際の現場で必要なスキルは、手を動かしながら学ぶことでより身につきます。
先生から合格をもらえるようになるには、まだまだ練習が必要ですね!
このように2回生は文化財の保存修復に必要な知識、技術を演習を通して学んでいます。
内容はもっと多岐にわたり、得られる知識、経験もたくさんです!
皆さん、これからもひとつずつ着実に学んでいきましょう!!
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