通信教育部

日常風景

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2017年11月21日  日常風景

【和の伝統文化コース】秋のスクーリングに事寄せて鳥居前の名物菓子を考えてみる

 

 

いよいよ天高く馬肥ゆる秋、澄んだ空と紅葉の下でいただくお茶とお菓子は格別です。

 

今回はそんな行楽の愉しみでもある、茶屋の名物菓子などのお話を。

 

 

 

そもそも和菓子(洋菓子に対しての近代の語ですが)の発達には、供物、薬用、酒のつまみ、軽食などの系譜がありますが、15世紀の東寺南大門に茶売りが現れ、16世紀初頭の寺社前では、小腹を満たす串刺しの餅などが売られました。

 

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『富士見図屏風』部分(16世紀)

 

 

やがて江戸期には旅の流行とともに、寺社の門前や街道沿いにも旅人の疲れを癒す休息所として、腹持ちのよい団子や餅などを出す茶屋(茶店)が各地に現れます。

 

なかでも桑名から伊勢の参宮街道は「餅街道」と呼ばれるほど、今なお沢山の名物餅が伝わっています。

 

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俳諧論書の『毛吹草』(1645)や京都府の地誌『雍州府志』(1682~6)に、祇園社と北野社の茶屋の餅などが記されて、鳥居前の名物菓子は観光の楽しみともされました。

 

 

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『花洛名勝図会』(1864)

 

 

今に伝わるものでは、上賀茂神社のやきもち、下賀茂神社のみたらし団子、北野天満宮の粟餅と長五郎餅、今宮神社のあぶり餅、上御霊神社の唐板煎餅、城南宮のおせき餅、愛宕神社の志んこ(団子)、期間限定では八坂神社の稚児餅(「祇園ちご餅」は通年)などがあります。

 

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これらは変わらぬ懐かしい味が魅力ですが、むしろ今では、何時でも日本中で同質の味が買えるコンビニスウィーツや、一か所で各地の美味が揃うデパ地下グルメとは反対に、その場だけの素朴な「レア体験!」と、ブログやSNSへ画像UPがされています。

 

その土地で出会う非日常の体験が旅の醍醐味ならば、茶屋で頬張る名物菓子は、流通が発達した昨今、一層人気があるようです。

 

時代は近代に入ると交通の発達につれ、各地でお土産に好適な、もみじや動物などを型取った銘菓が登場し、京の鳥居前にもきつね煎餅や、はと餅などが生まれました。

 

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このはと餅は、洛北に位置する三宅八幡の境内と参道口(修学院駅川端)でいただけます。

 

 

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古来より鳩は八幡神の使いとされ、宇佐八幡宮の鳩笛や、石清水八幡宮の鳥居にかかる鳩の絵文字の扁額は、平安の三蹟、藤原行成が長徳年間(995~9)に書いたものを、寛永の三筆、松花堂昭乗が元和5年(1619)に書写したものと伝わり、鎌倉の鶴岡八幡にちなむ鳩サブレーもお土産の定番です。

 

 

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この愛らしく、もっちりと美味しいはと餅、実は本学から徒歩で程ない詩仙堂前でもゲットできるので、スクーリングの土産話にもなるでしょうか。

一方、八幡宮や鳩の関連では、本学東京校から国立競技場を挟んだ千駄ヶ谷に、円仁ゆかりの鳩森八幡神社が鎮座しています。

ここには江戸期に流行った富士塚があり、富士詣の疑似体験ができるとともに、持帰れる可愛い鳩みくじも密かな人気のスポットです。

 

スクーリングの折、紅葉の瓜生山や、外苑の銀杏並木のミニトリップで、参詣と奉納、名所や名物といった和の観光と旅文化を考察するのも、文化の秋にはふさわしいかもしれません。

 

 

さてと、こんなとりとめもないこの話も、そろそろわらじを脱いで一服とすることに致しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

入学説明会スタート!

 

事前予約は不要です。会場に直接お越しください。(途中入退場も可能です。)

 

【京都】

授業名 :香りの伝統文化

開催日 :12/3(日)12:00~

担当教員:宮﨑涼子

持ち物 :筆記用具、メモ

 

【東京】

授業名 :平安朝の響き

開催日 :12/10(日)12:00~

担当教員:森田都紀

持ち物 :筆記用具、メモ

 

詳しくはこちらから ↓

http://www.kyoto-art.ac.jp/t/briefing_dec/

 

説明会2016_和伝

2016年度の入学説明会の様子

 

 

 

 

 

季節感のある情報などお楽しみいただけるコースサイトはこちらから↓

 

和の伝統文化コース コースサイト

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学科コース紹介|和の伝統文化コース

 

 

 

 

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