DOUBLE ANNUAL2023

DOUBLE ANNUAL2023 反応微熱 これからを生きるちから |京都芸術大学 東北芸術工科大学

本展は京都芸術大学と東北芸術工科大学の学内選抜展です。まず、展示プラン募集にあたり、「抗体・アジール・ミラクル」 というキーワードを設定しました。「抗体」は病原体などが体内に入ったとき、それに対抗するために体の中で作られる物質であり、免疫のもとになるもの。「アジール」 は世俗的な権力が及ばない 「避難所」。それぞれ、みずからが受ける周囲からの影響・刺激・働きかけに応対する、態度や対処法についてのタームです。また、解決方法がアートの実践として示されることを期待し、「ミラクル」という言葉を提起しました。

私たちの生活の様相を一変させたパンデミックが、3年たった今も継続する中、学生のみなさんから寄せられた展示プランは、その多くが丁寧な思考を経たものでした。一般に若者の特権ともいわれる感情のほとばしりや自由奔放さは、今回は影をひそめ、それぞれの置かれた場所のこと、心を動かされるもの、違和感や社会的課題に対して、注意深く真摯に向き合う姿勢が浮かび上がっています。

「反応熱」 は、化学反応において発生する熱のことを指します。本展では11組の学生が、みずからをとりまく世界から受けたさまざまなものに反応し、それぞれの暫定的な解をアート作品として提示します。その微かながら、たしかにともる熱に、彼らの状況を捉える感性と、これからを生きるつよさが表れています。

「DOUBLE ANNUAL」 は京都芸術大学ならびに東北芸術工科大学の全学部生と院生を対象とした学生選抜展です。 京都芸術大学は2017年度より、 学生選抜展に第一線で活躍するキュレーターを招聘し、 キュレーターの提示したテーマに応答する形で、 キュレーターから制作指導を受けながら展覧会をつくり上げる実践的な芸術教育プログラムに挑戦してきました。 6年目を迎える今回は、 姉妹校である東北芸術工科大学からも学生選抜を行うプロジェクトへと発展させ、 京都と山形という二つの異なる地点から、 芸術教育のあり方を問い直し 「アートになにができるのか」 問いかけます。

アーカイブ -ARCHIVE-

DOUBLE ANNUAL 2023本展(東京・国立新美術館)

2023年2月25日(土)から3月5日(日)まで、学生選抜展DOUBLE ANNUAL 2023「反応微熱―これからを生きるちから―」が国立新美術館で開催され、4,100名を超える方々にお越しいただきました。瓜生通信にて、合計11組のアーティストの作品紹介、そして展覧会のレビュー記事をお届けいたします。

瓜生通信

DOUBLE ANNUAL 2023プレビュー展(京都芸術大学・東北芸術工科大学)

2022年12月、両大学で開催されたプレビュー展(中間発表展)。ディレクター陣、片岡真実、金澤韻、服部浩之らによる講評会が開催されました。両大学の展覧会のレビュー記事をお届けします。プレビュー展を踏まえ、国立新美術館での本展をご覧いただくと作家の軌跡や成長が感じられます。

京都芸術大学:https://uryu-tsushin.kyoto-art.ac.jp/detail/1066

瓜生通信

東北芸術工科大学:https://www.tuad.ac.jp/gg/report/8694/

東北芸術工科大学GG

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東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩約5分
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