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2018年4月19日  学生紹介

【洋画コース】卒業生のご活躍

《受賞報告が届きました》

 

ソメイヨシノもいつの間にか終わり、いまは八重桜のシーズン!通信の入学式も終わり先ごろアップされたガイダンス風景を懐かしく感じる方も多いことと存じます。
いよいよ2018年度も始まり、この20日過ぎからは添削、5月からはスクーリングが始まります。私達も準備におおわらわですが、昨年末の松岡惠子さんの版画大賞展受賞、年始の泉川博之さんの2018ZERO展大賞受賞に引き続き、この春行われていた損保ジャパン東郷青児美術館 FACE展に入選されていた2014年度卒業生の蜂谷真須美さんがオーディエンス賞を受賞されました。つまり来場者賞ということですね。
(3月末に集計が終わっているので既に見に行けない状態ですが…)

 

トップではなく次点らしいけれど、表を見ると三位のグランプリの方よりも100票以上得票されており、立派なものです。
賞を獲るだけが大事ではないのですが、多くの一般の方の共感を得たという意味で、これも描くための原動力一つの励みになりますね。おめでとうございました。

hatiya 2

追記します。川村です。

2018FACE展。見てきました。蜂谷さんの作品光っていましたよ!

もうお一人本学通学大学院を修了されて、通信のSAとして皆さんのサポートをして下さっている赤松加奈さんが審査員特別賞を受賞されていますのでお知らせします。

 

SN3S5700

審査員特別賞 赤松加奈 room407

この絵に描かれた人物やモノは、同じ空間にあってもバラバラの方向を向いているような、浮遊していて居所が曖昧にも感じる空間を作っていますが、絵画とは異なる時空に属する要素を一枚の平面にあらためて束ねる技法であることを認識させる作品として受賞に与ったとありました。良い評価を頂いていて嬉しいですね。おめでとう!

      
また、これも3月末に展覧会は終わっていますが、こちらは山本鼎版画大賞展で大賞受賞された松岡惠子さんから、授賞式の様子や審査員評、作者のコメントなどが入った-youtube-のインフォメーションが届きました。

展示会場が長野県と若干遠く、あまり時間もなかったので私も展覧会へ行けず失礼しましたが、どんな展覧会でどのような評価だったかが能く解る映像です。
これから出品される方たちには、審査員がどのような視点で作品を見ているかの参考になるかと思いますので、一度ご覧になっても良いと思います。

 

①上田市美術館YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=NVmJfwoZrRs

 

②美術館宣伝Twitter
https://twitter.com/santomyuze/status/978097351825932289

 

③上田市行政ジャーナル
https://www.youtube.com/watch?v=WRpbpxnbxTM

 

昨今、運送代も高くなり中々描いたものを出品するのも大変になってきました。
先日二世紀展にお邪魔し、公募展で頑張っておられるお二人に話を聞いていると、150号、200号と描いて出品するけれど、点数が多いと運送費だけでも数万円では済まないとのこと。でも挫けずに発表を続けることが生きがいになっているらしく大変頼もしく思いました。と同時になんでもデジタルの時代、手で描き自ら運び発表するという昔からの絵を目指したものの熱い思いがずっと芸術文化を支え続けているのだと痛感いたしました。きっと歴代の大画家たちも同じ思いをしながら過ごしてきたのでしょうね。
頑張れみなさん!

 

 

洋画コース | 学科・コース紹介

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2018年2月20日  学生紹介

ユメミル芸大生に聞いてみた「Q. 学生生活で ここに驚いた!ということは?」

みなさんこんにちは。通信教育部の作山です。
「ユメミル芸大生」のみなさんのリアルな声を2回のシリーズでご紹介するこちらの企画。
 
前回は「Q. あなたにとっての○○コースとは?」という質問でしたが、
今回は、こんな質問をしてみました。
 
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surprise_arch

[建築デザインコース]萩森述子さん 30代 広島県

昔から興味のあった建築を芸大で学べると知り、即入学。図面や模型作りなど初めての学びにたちまち夢中になりました。建築士資格の取得を目指して、今後も学びを続けていきます。
 
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[文芸コース]誉田亜紀子さん 40代 奈良県

知人にすすめられて軽い好奇心で文芸コースに跳び込み、本の出版後は幅広く活躍。この場所で未知の本と出会い、先生や仲間との出会いのなかで人生が大きく変わりました。
 
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[染織コース]北岡悦子さん 40代 大阪府

着付けや和裁の経験から、「糸から着物を織る」原点を目指して本コースへ入学。初めての経験ばかりで戸惑いながらも学びの面白さに魅了されました。全国各地から集まった幅広い年代の仲間たちとは今でも交流が続いています。
 
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[情報デザインコース]市川昇一さん 40代 長野県

デザイナーとして、さらに広い知識を得ようと入学。「自分で考え、伝える場」の多さに戸惑いながらも、それを乗り越えることで「デザイン」を学ぶ大切な意味に気付いてきました。
 
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[日本画コース]川幡弘嵩さん 60代 富山県

仕事に一区切りつけたタイミングでもう一度大学で学びたいと思い、日本画という新たな世界へ。学生生活の中で、この大学の芸術を学ぶ「環境」としての素晴らしさも、あらためて感じました。
 
 
いかがでしたでしょうか。
 
夢中になったり、
人生が大きく変わったり、
全国各地から集まった幅広い年代の仲間ができたり、
デザインを学ぶ意味に気づいたり、
 
ほんとうにみなさん、良い意味での「驚き」があったようですね。
 
現在、春入学の出願受付中。
新しい一年、新しい自分が始まります。
芸術を学ぶことで、みなさんの暮らしがもっと豊かなものになるはずです。
みなさまのご出願をお待ちしています。
 
出願手続きなど、詳しくはこちらから。

https://www.kyoto-art.ac.jp/t/shutsugan/

 
bnr_t_shutsugan
 

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入学ご検討者様向けにLINE@をはじめました。
「友だち追加」すると、入学説明会や体験授業などのイベント情報をいちはやくお届けします。
また、LINE@だけのオススメ情報なども配信予定です。
 
話しかけていただくと、今回ご紹介した「ユメミル芸大生」のスペシャルムービーも期間限定で配信中。
この機会にぜひ、お気軽に友だち追加をお願いします。
 
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2018年2月19日  学生紹介

ユメミル芸大生に聞いてみた「Q. あなたにとっての○○コースとは?」

みなさんこんにちは。通信教育部の作山です。
今回は、みなさんより一足早く本学へ入学した「ユメミル芸大生」のみなさんのリアルな声を2回のシリーズでご紹介したいと思います。
 
次の記事はこちら ↓
ユメミル芸大生に聞いてみた「Q. 学生生活で ここに驚いた!ということは?」
 
18歳から96歳まで、全国7,000名以上が学ぶ本学の通信教育部。
仕事を持ちながら、家庭を持ちながら、それぞれの「夢」や「目標」に向かって日々学んでいます。
今回は、そんなユメミル芸大生の声をご紹介。
まずは、こんな質問をしてみました。
 
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course_oil

[洋画コース]山下智子さん 60代 千葉県

若い頃からの絵を描くことへの憧れを、夢の世界で終わらせたくないと入学を決めました。仕事と家事の日々のなかで、先生の言葉に励まされながら絵を描き続け、卒業制作では学長賞を受賞。
 
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[陶芸コース]川本修さん 60代 北海道

陶芸を学びたいという強い思い、先生や仲間との出会いを支えにして、北海道から京都という距離を通い続けました。現在は自宅にギャラリーを設け、地元に作陶の輪を広げています。
 
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[芸術学コース]加藤紀子さん 50代 愛知県

主婦をしながら、趣味だった美術を学ぶために入学を決意。課題に悩みながらも、深く学べば学ぶほど得られる喜びの深さを知っていきました。
 
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[ランドスケープデザインコース]井出あいみさん 20代 東京都

金融業界で働きながらも、ランドスケープデザインの世界に携わる夢をあきらめきれず、入学を決意。今では念願の設計事務所への就職を果たし、日々夢へと近づいています。
 
course_tenohira

[芸術教養学科]林絵理さん 40代 神奈川県

ネットのみで芸大という斬新なスタイルに惹かれて本学科に入学。本学で得た感性、思考、そして学友とのつながりを大切にしながら自身の仕事であるマーケティング職でも活躍の場を広げています。
 
course_space

[空間演出デザインコース]片岡智さん 40代 千葉県

ITエンジニアとカフェを営みながら、芸大生へ。学びを進めるにつれて、徐々に思考がほぐれていき、「なんでもないものを楽しくする技」をたくさん学ぶことができました。
 
course_photo

[写真コース]渡邉真弓さん 40代 北海道

通信だからとあまり期待していなかった出会いの豊かさに驚きました。学友たちにも刺激され、入学3年目に写真家としての独立を決意し、現在も活動を続けています。
 
 
いかがでしたでしょうか。
学科コースの学びの特長は、パンフレットやwebサイトに掲載されているものに留まらず、
こうしていろいろな角度から切り取ることで見えてくるものもありますね。
 
ユメミル芸大生の声、次回は「Q. 学生生活で、ここに驚いた!ということは?」をご紹介します。
 
 
現在、春入学の出願受付中。
新しい一年、新しい自分が始まります。
芸術を学ぶことで、みなさんの暮らしがもっと豊かなものになるはずです。
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出願手続きなど、詳しくはこちらから。

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2017年9月14日  学生紹介

【芸術学コース】卒業生便り:『地域学』を生きる

今回、芸術学コースからは卒業生から届いたお便りを紹介します。

 

2016年度に芸術学コースを卒業された須田雅子さんに、在学中の思い出や学習の様子と、卒業論文で取り組んだテーマ「苧麻(ちょま)」の学びを深めるために移住した福島県奥会津昭和村での近況についてお話いただきました。

 

*****
『地域学』を生きる

 芸術学コース 2016年度卒業

 須田雅子

 

 京都造形芸術大学で8年間学び、様々な出会いを経て、私は今、奥会津の小さな村に暮らしています。東京で会社勤めをしていた私が、なぜ、そういうことになったのか。この大学での私の経験を紹介します。

 

 私が芸術学コースに入学したのは2009年、41歳のときのことです。東京で会社勤めを続ける日々、だんだん鬱々として元気がなくなってきていたので、「自分が純粋に興味を持っていることを追求してみたい」と思って始めました。独身で好きなように時間を使えたので、いきづまりを感じる日常をなんとかして変えたかったのです。背中を押してくれたのは、「ふと惹かれるものがあったら、計画性を考えないで、パッと、何でもいいから、そのときやりたいことに手を出してみるといい。不思議なもので、自分が求めているときには、それにこたえてくれるものが自然にわかるものだ」という岡本太郎の言葉でした。(岡本太郎著『強く生きる言葉』イースト・プレス 2008年第25刷 P.12)

 

 いざ学習を始めてみたら、最初のテキスト科目のレポートで出鼻をくじかれました。評価が低く、再提出を求められ、どう書いたらいいのか分からず苦しみました。テキスト科目への苦手意識はこのときに生じたようです。
 その代わり、試験もなく、日常生活からの気分転換にもなるスクーリング科目は、着々と進められました。「芸術学」というと、美術史や美学などがまず思い浮かびますが、私が最も惹かれたのは「地域学」でした。東日本大震災のあった2011年の夏に花巻で受けた宮沢賢治に関する授業には、遠足のような楽しさがありました。総合科目だったため、タイプの違う他のコースの人たちとも交流でき、熱意ある現地の先生方の講義も大変興味深いものでした。宮沢賢治記念館の牛崎俊哉副館長が賢治の童話を地元のことばで演じてくださったときには、室内にいながらにして、野山に吹き渡る風を感じられたような気がしました。この授業を担当された中路正恒先生(現在は退職されて名誉教授)のスクーリング科目は、その後も、飛騨、津軽ととっていきました。津軽ではお山参詣という地元の祭りに参加し、夜中に岩木山に登頂し、囃子の鳴り響く中、ご来光を拝むという素晴らしい経験をしました。

 

津軽お山参詣

津軽お山参詣

 

 この中路先生とは、2011年から毎年お月見会をやるようになりました。在校生、卒業生の有志が集い、先生が「今年はここ!」という所に出かけて、中秋の名月を愛でるのです。最初の年は、芭蕉にゆかりのある東京深川で、二年目はアイヌの聖地二風谷、その後、伊豆大島、久高島、飛騨高山、三輪山を訪れ、各地の独特な風土や文化に触れました。
 芸術という同じものに心惹かれているからでしょう。通信大学では、世代も背景もまったく違いながら妙に気の合う人たちと出会えます。しかも、みなさん、学びへの意欲が非常に高いのです。
 そのような楽しい活動が生活に張りを与えるようになった一方で、テキスト科目が一向に進まないことには常に悩まされていました。会社の仕事で疲れて家に帰り、本を読もうとしても睡眠導入剤にしかなりません。必死で目を開けて文字を追おうとしても気がつくとその姿勢のまま寝ていて、何度も同じ箇所を行き来した挙句に何も頭に入っていないことなどしょっちゅうでした。本がバサッと顔に落ちてきたこともありました。もともと目標もなく漠然と始めたものですから、6年目にもなると、「私は通信大学には向いていない」「卒業などできそうにない」と途方にくれていました。結婚もしていない、会社生活もつらい、大学の勉強も進まない―ないない尽くしのダメな自分に向き合うばかりの毎日……。

 

 2014年、沖縄で「神の島」と呼ばれる久高島でお月見をしていたときも、「須田さんはどうもスッキリしないようだねえ」と中路先生に言われ、我が身の不甲斐なさに情けなくなっていた私は、腕にしていたパワーストーンのブレスレットを名月に掲げて、「私をなんとかしてください!」と強くお願いしました。

久高島でお月見。左から筆者、沖縄民俗研究の田場由美雄先生、中路正恒先生、染織コースの林和子さん、染色作家の平井真人先生。

久高島でお月見。左から筆者、沖縄民俗研究の田場由美雄先生、中路正恒先生、染織コースの林和子さん、染色作家の平井真人先生。

 

 すると久高島はさすがに「神の島」だけあって、私の願いは月にしっかりと受け止められたようなのです。お月見会の翌日、なにかが大きく動き始めます。仲間と訪れた那覇の伝統工芸館で私は沖縄の染織工芸の素晴らしさにまず驚かされます。そしてその後、行った那覇三越では、染織コースの友人の林さんが、スクーリングで訪れたというオーシッタイの「やまあい工房」の展示会がありました。林さんは藍染め作家の上山弘子先生を見つけると大感激し、藍染めをしていたときに歌っていた歌を聴かせてほしいと先生にせがみました。上山先生は沖縄民謡の「てぃんさぐぬ花」を歌って、その意味を話して聞かせてくれました。上山先生は私に沖縄の心を教えてくれました。先生の工房を訪れる授業を翌年とろうと楽しみにしていたのですが、その数か月後に上山先生が亡くなられたことは非常に残念でした。

 

 久高島ではもうひとつ印象に残る出来事がありました。芸術学コースの卒業生に活を入れられたのです。ふたりの大先輩に「須田さんを卒業させないわけにはいかない!」とタッグを組んで励まされたからには頑張らないわけにはいきません。「レポートを書くのに完璧を求めてはダメ」と熱心に説かれ、久高島から帰ると、今度こそ本気でテキスト科目の単位取得に向けて取り組み始めました。

卒業を励ましてくれた先輩と。左から筆者、内山章子さん、伊与田すみさん。内山さんは76歳で大学に入学し、83歳で卒業した。

卒業を励ましてくれた先輩と。左から筆者、内山章子さん、伊与田すみさん。内山さんは76歳で大学に入学し、83歳で卒業した。

 久高島のお月見会には染色作家の平井真人先生も参加されていたので、私も沖縄の染織に興味がわいてきたこともあり、平井先生の八重山のスクーリング「地域芸術学フィールドワーク」に参加することにしました。そこで出会ったのが八重山上布です。苧麻(ちょま)という聞き慣れない草を原料とする織物なのですが、私は同じ草を原料とする織物を2008年に福島県の奥会津昭和村で目にしていたのです。昭和村ではその草は「からむし」と呼ばれていました。東北の山奥と沖縄の離島に苧麻の文化が色濃く残っているという事実に「これは!」と思いました。私は岡本太郎の文化論が好きでよく読んでいたのですが、彼は東北と沖縄に縄文的なものが残っているとよく語っているのです。苧麻文化を残す地域の人たちのことを知りたい。そしてそれを卒業論文のテーマにしたいと思うようになりました。

 

 2015年5月、苧麻の糸作り体験をしに昭和村に出かけたところ、村の人たちやその暮らしぶりに心を鷲掴みにされてしまいました。「ここに住みたい!」という思いが内側から湧き出てきて、もはや抑えることなどできないのです。2か月後、私は会社を辞め、福島県の補助金を得て空き家を改修し、同年9月に移住を成し遂げます。昭和村に暮らしながらフィールドワークをしたいと強く思ったのには、芸術学コース主任の梅原賢一郎先生の身体論(または感覚論)に刺激を受けていたことも大きく影響しています。

 

奥会津昭和村でからむし(苧麻)の糸作り体験。

奥会津昭和村でからむし(苧麻)の糸作り体験。

 

 折よく梅原先生の提唱で、2015年度から卒業論文をエッセイ(試論)で書いてもいいということになりました。私は昭和村をベースに、沖縄の宮古・八重山の島々にも足を伸ばして、苧麻の手仕事に携わる人たちや現地の研究者の方々に話を聞いて歩き、『苧麻をめぐる物語―奥会津昭和村と宮古・八重山の暮らしと文化-』というエッセイ(試論)を書いて、2017年3月にようやく卒業を果たしました。

 

晴れて卒業

晴れて卒業


卒論をご指導いただいた梅原賢一郎先生から卒業証書を授与される。

卒論をご指導いただいた梅原賢一郎先生から卒業証書を授与される。

 

 この卒業研究の成果について、昭和村では教育委員会主催の『昭和学』講座に講師として招かれて発表し、村内外の方々に聴講していただきました。村で勉強会をよく催しているカフェや、『会津学研究会』でも発表の機会を得ました。今後は、フィールドワークでお世話になった宮古・八重山の島々でも発表の機会を設けていきたいと思っています。

 

『昭和学講座』にて発表

『昭和学』講座にて発表

 

『会津学研究会』にて発表

『会津学研究会』にて発表

 

 卒業研究については、『福島民報』でも紹介していただくことができました。

 

 卒業研究を通して、新興住宅地で育った私は、風土とのつながりが圧倒的に欠けていたことを実感しました。今は、風土欠乏症を解消すべく、日本の原風景の残る昭和村で、節に沿って生きる村の人たちにいろいろと教わりながら暮らしています。

 

昭和村、田植えの頃の風景

昭和村、田植えの頃の風景


昭和村、稲刈り間近の風景

昭和村、稲刈り間近の風景

 

 昭和村では、グローバル化や大量生産の波が押し寄せる前の自給自足の暮らしを実体験として持つ80代、90代の方々から少しでも多く話を聞いておきたいと思っています。また、苧麻文化を残す様々な地域を訪れてフィールドワークを続けたいです。その経験から自分が何を学ぶのか、自分の身体や考え方、価値観がどのように変容していくのかを見つめながら、できればそれを本にまとめたいと思っています。
 会津というところは学ぶ機会に事欠かないとても興味深い土地です。私が暮らす昭和村はコンビニもなければ、一日にバスが3本しか通らない山奥の村ですが、面白いことに、学問や芸術にかかわる人たちが後を絶ちません。私は近所のカフェでの勉強会に参加したとき、偶然にも京都造形芸術大学で「世界単位を考える」を教える先生方と会いましたし、からむし工芸博物館では、考古学を教える先生にもお会いしました。昭和村はただの田舎ではないと感じます。

 

「世界単位論」を教える総合地球環境学研究所の阿部健一先生(左)と嶋田奈穂子先生(右)。中央は筆者。昭和村の勉強会で偶然お会いした。

「世界単位を考える」を教える総合地球環境学研究所の阿部健一先生(左)と嶋田奈穂子先生(右)。中央は筆者。昭和村の勉強会で偶然お会いした。

 この二、三年で私の生活はガラリと変わりました。見えない苧麻の糸に導かれ、染織という伝統文化の背景にある地域の暮らしや、そこに生きる人たちの魅力を知るようになりました。計画性もなにもなく、ふと惹かれて始めた大学での学びが、人生を大きく変える面白い展開をもたらしてくれました。学問の探求が面白くてたまらなさそうな個性的で人間味のある先生方や、年齢に関係なく新たなことに次々と挑戦して溌溂としている友人たちに刺激を受けながら、私も直感の赴くままに興味のあることを追求していきたいと思っています。

 

*****

 

京都造形芸術大学通信教育部 芸術学研究室が運営しているツイッターもぜひご覧ください。

芸術学コースのつぶやき@geigaku4

 

芸術学コースコースサイト Lo Gai Saber|愉快な知識

 

芸術学コース |学科・コース紹介

 

*****
■芸術学コース主催イベント「第一回 芸術をめぐる(おいしい)お話の会」のご案内
芸術学コースでは、梅原賢一郎先生が主催する勉強会を今年度より始めます。
毎回、ゲストスピーカーをお招きし、芸術をめぐる(おいしい)お話をしていただきます。
梅原先生曰く「(おいしい)とは(おもしろい)ということでもあり、拝聴するだけで、芸術が好きになり、感覚が豊かになること必至のお話です(そうなることを望んでいます)。(おいしい)ということにちなんで、参加者は、となりどうしが交換できるほどの粗菓などを用意していただくと幸いです(もちろん手ぶらでも大歓迎です)。会の終了後は、親睦の宴席を予定しています。」とのことです。
事前申込不要、参加無料でどなたでもご参加いただけます。皆さまのご参加をお待ちしています!

 

日時:2017年10月7日(土)14:00~17:00
場所:京都造形芸術大学瓜生山キャンパス(教室は当日掲示)
内容:1、「感覚の豊かさとはなにか(おいしいお話①)」(梅原賢一郎)
   2、「「観る」ものと「観られる」もの(おいしいお話②)」(松原哲哉:常盤大学)
*****

 

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2017年5月10日  学生紹介

【写真コース】卒業生の活躍

写真コースではこの3月にコース史上最多の卒業生を送り出しました。

これは東京での卒業制作が2016年度より始まったことや最短2年で卒業が可能な

3年次編入学(異分野)が導入されたことが大きく関連しています。そのような中で学生同士が

刺激しあいながら学習と制作に励んでいます。

卒業後間もないにも関わらず学外での活動が盛んな卒業生が多々おり、研究室としても応援を

続けています。今回はその中からお二人の活躍ぶりを紹介いたします。

 

北桂樹さんは情報デザインコースに入学されたのちに写真コースに編入されました。

スクーリングで知己を得た講師の営む出版社から昨年写真集『Máni』を出版されています。

卒業制作展終了直後の3月にその写真集により香港でHK Photobook Fair、翌4月には台北で

Photo EYEというPhotobook Fairに参加されました。

001

ブースの様子

 

Photo EYEはアートイベントであるYang Art Taipeiに併設されたPhotobook Fairです。

どちらも会場には連日溢れんばかりの観客が訪れ、作品のプレゼンテーションにも磨きが

かかったようです。

002

熱心に写真集に見入る来場者

 

「在学中に作品づくりをしたため卒業後も作家活動をスムーズに続けることが出来ています。

来場者の顔を見て自分の作品を手渡すことで、少しずつではありますが、着実に自身のマー

ケットが広がっているという実感があります。自身のコンセプトを表現した作品が世の中に

確かなと接点を持つためにはしっかりと活動を続けることが大切であると在学中に学びました。

これからも一歩一歩、作家として作品のために足を進めていこうと思っています。」と語る

北さん。6月には台北の1839當代藝廊というギャラリーでグループ展に参加、来年の4月には

再び日本のギャラリー冬青での新作の個展を控えています。

003

銀座ニコンサロンでの展示風景

 

もう一方の村井博美さんは4月に東京の銀座ニコンサロンにて個展「ふかうら ~思いをつなぐ」

を開催されました。これは在学中から世界自然遺産・白神山地の麓にある青森県の深浦町に移り

住み、3年間にわたり人々の暮らしや伝統行事などを撮影した写真で構成されています。

当初は、なかなか思うように撮影が進まず「このまま卒業制作に入っても、満足できる作品に

ならない」と思い、卒業制作の着手を1年遅らせたとのことです。その甲斐あってか卒業制作

では優秀賞に選ばれました。

個展では卒業制作では使われなかった作品も含めた再構成がなされ、よりブラッシュアップ

された展示となっていました。来場者も2週間の間に3,200人を数えたとのことで、外苑キャン

パスでの新入生ガイダンスの後には見学のツアーが行われました。

004

村井さんと2015年度卒業生の三井さん

 

5年計画で進めている青森県深浦町での撮影は、まだ3年が経過したばかりです。これからも

精力的に撮影を続けます。」と語る村井さん。年月をかけた制作により「これまでなら撮れなか

った写真が撮れるようになってきたのかもしれません。」とのこと。ますますの充実した制作の

日々が続きそうです。

 

 今回紹介できなかった卒業生にも展覧会に出品したり写真集の出版に向けた制作を続けている

人や大学院に進学された方など様々な形で研究を継続されている卒業生が多々おられます。

今後も卒業生の活動を応援しつつ、在学生が末長く写真文化と関わり続ける素地を養っていけ

るよう、研究室一丸となってサポートしていきます。

 

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