通信教育部

授業風景

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2018年1月20日  授業風景

【写真コース】スクーリング紹介「V-8(白黒プリント)」

みなさんこんにちは。写真コースです。

今回は、先月の京都で開講されたスクーリング、「V-8(白黒プリント)」についてご紹介します。

 

この授業では、長らく写真の代表的なプリント表現であったモノクロ写真の技法について学びます。

デジタルカメラが全盛の現代において、シャッターを押せば画像が映るという感覚が一般的なものとなりつつありますが、光がどのようにしてフィルムという媒体に定着し、印画紙に焼き付けられていくのかという原初的な仕組みを、銀塩モノクロプリントという技法を実践しながら理解・体感していきます。

 

1日目は、各自撮影済みのモノクロフィルムを持参して頂き、フィルムの現像作業から始まりました。この行程では、現像液の温度や撹拌時間によってネガの仕上がりが変わってしまうため、特に正確な作業が求められます。

 

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現像作業は、遮光されたタンクの中で行われます。

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皆さん、初めてのフィルム現像ということもあり、とても真剣な表情で取り組まれています。

 

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現像液、停止液、定着液、水洗、乾燥と、いくつもの工程を経て、ネガフィルムが完成します。撮影時にフィルムに当たった光が、フィルム面に含まれている銀と反応し、薬品による現像作業を経てネガフィルム(光の当たった部分が黒くなった像)となります。

 

これまでお店で出来上がったネガフィルムをご覧になった方もいらっしゃると思いますが、いざ自分たちの手で現像作業を行うと、その苦労もあってか感激の声があちらこちらで聞こえてきました。

 

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2日目はいよいよ引き伸ばし機を使ってプリント作業へと進みます。こちらはネガシートの下に印画紙を置いて密着露光したコンタクトプリント。ネガフィルムに光を当て、下に置いた印画紙に感光させることにより、ネガの黒い部分が白く、ネガの白い部分は黒へと反転した画像となります。

 

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そしてここからがこのスクーリングの最大の山場。音楽で例えるなら、ネガフィルムは譜面のようなもので、プリント作業はその素材を活かしていくための編曲作業でもあります。1枚のプリントを仕上げるために、コントラストの調整や焼き込みなどの細かな工程を幾度も試行錯誤しながら、各自の目指すイメージへ近づけていきます。

 

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先生の熱のこもった丁寧な指導で、初回とは思えないほどプリントの精度を高めていく学生も。

 

モノクロ写真の原理を知ることは、光と銀の粒子の痕跡が写真となっていく過程を理解することでもあり、今回の授業を通してブラックボックスの秘密を垣間見るような新鮮な驚きがあったようです。また、これから美術館やギャラリーなどで写真作品を鑑賞する際に、そのプリントがどのような制作過程を経て出来上がっているかという作り手側の目線をもてるような、意識の変化のきっかけになる授業でもあったかと思います。

 

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2018年1月15日  授業風景

【歴史遺産コース】スクーリング報告 古文書研究(東京)

 

 

 

みなさんこんにちは。歴史遺産コースの比企です。

 

 

今回はこの週末に外苑キャンパスにて開講された【古文書研究b】の講義の模様についてご紹介します。

 

そもそも古文書とは、ある人(Aさん)から別のある人(Bさん)に対して、なんらかの意思を伝達するために記され、かつて授受された、いわゆる手紙の類の総称といってよいでしょう。

そして、古い時代のそれらの多くは、いわゆる“崩し字”で記されており、美しい活字が当然となってしまった現代のわれわれには、俄かには読み解けるものではありません。

 

そこで、この講義では、グループワークの形式を採用して、室町時代の武士が記した命令の手紙や織田信長・徳川家康といった有名どころの戦国武将の手紙、そして研究室所蔵の江戸時代のとある村落の生活にかんする文書−いずれも崩し字の史料です−を使用して、「古文書を読むこと」についての勉強をします。

 

 

 

念のために申しておきますと、これを受講すると「古文書ひいては崩し字が読めるようになる」のではなく、「読めるようになるためのコツが分かる」ようになるのです。たった3日間の講義で、スラスラと読める…などということは決してありません(あるなら誰よりも私が受けたいですが)。

 

でも、この講義を受けた方はすでに「読み方」を知っています。その人たちは受講後も引き続き学習を継続することで、きっと人一倍歴史史料が読めるようになることでしょう。史料が的確に読めるということは、すなわち日本の歴史について深く理解したり、また自分自身の頭で考えることできるようになることを意味します。自分自身で思索することは、当然、卒業研究に際して求められる力であることは今更いうまでもありません。

 

 

 

 

さて、それでは講義の様子を紹介します。

 

 

 

 

 

 

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中世の古文書分をご担当いただいた平野先生

 

事前課題についての詳細な解説と中世文書を読み込むときのルールを教授していただきました。

 

 

 

 

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グループワークではご用意いただいた文書(写真)を分担して翻刻します。

 

 

 

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ホワイトボードから察するに、進捗は…苦戦中でしょうか。

 

 

 

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2日目・3日目近世文書分をご担当いただいた髙見澤先生。中世文書から近世文書への変容について、近世の社会とは、そして近世文書の特質をしっかりと把握します。

 

 

 

 

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事前課題で取り組んだ文書の現物を実見します。

 

 

 

 

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グループごとに古文書から読み取れることを発表します。

 

 

 

 

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最初はおっかなビックリでしたが、次第に積極的に扱えるようになりました。

 

 

 

 

 

3日間の講義を通じて、初日には崩し字などまったくチンプンカンプンだった方たちも、どう取り組むかがわかったことで、いろんな文書を手に取り読むことへの楽しさに気がつけたようです。なによりの収穫といえるでしょう。

また、さすがに室町幕府の文書や織田信長・徳川家康らの中世文書を現物では学習に提供できませんが、江戸時代の村落文書とはいえ古文書を直接手に取るなどという機会はまずないはずです。それだけを取ってもこの講義は貴重な機会といえるでしょう。歴史上授受された生の史料を通じて、かつての人びとの息づかいに耳を傾けることは、歴史を学ぶ端くれとして至上の喜びです。

 

 

 

なお、次年度(2018年度)には、開講時期を大きくずらして、428日〜30日の開講となりますので、履修に興味のある方は、くれぐれもご注意ください。また、それにともなって講義の内容も良い部分は残しつつ、よりみなさんの理解が深まるよう考えていきたいと思います。

 

 

 

みなさんの積極的な受講を、心待ちにしています。

 

 

 

 

 

 

《お知らせ》

通信教育部では、冬の1日体験入学を開催します!!

お申込みなど詳細はこちらから↓(今後の開催予定などもこちらのHPで確認できます)

http://www.kyoto-art.ac.jp/t/1day_winter/

 

皆さんにお会いできることを楽しみにお待ちしております!

 

【京都】

授業名 :だいじなものは、巻かれている-巻子を開いてみましょう-

開催日 :1/21(日)12:00~

担当教員:栗本徳子

持ち物 :筆記用具、メモ

 

 

 

 

 

■歴史遺産コースの詳しい情報はこちら↓

学科コース紹介|歴史遺産コース

 

 

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2018年1月11日  授業風景

【染織コース】大学院美術・工芸領域 染織分野授業紹介

みなさんこんにちは。染織コースの久田です。 お正月休みはいかがでしたでしょうか。 学生の皆さんは課題作品制作やレポート作成に集中して取り組めたことと思います。 年度末に向けてさらにスピードアップしていってください。 さて今回は12月に開講された大学院の授業をご紹介します。染織分野では作品制作と並行していくつかの技法研究を行っています。 染、織両方の技法を取り上げていて、大学院生はどちらかに取り組みます。 織物に関しては6月、8月に柴田博美先生担当で「もじり−絽、紗、羅」、 10月には木内小織先生担当で「花織」、12月には引き続き木内先生担当で「紋織」に取り組みました。

木内先生によるデモンストレーション

木内先生によるデモンストレーション


教室の様子

教室の様子


作業の様子

作業の様子


手元の様子1

手元の様子1


手元の様子2

手元の様子2


手元の様子3

手元の様子3

12月はインド東北部のナガランドに暮らしているナガ族の織物を参考に 模様を織り込む方法を腰機を使って織ってみました。

ナガ族の織物(表側)

ナガ族の織物(表側)


ナガ族の織物(裏側)

ナガ族の織物(裏側)

たて糸の密度が高く、よこ糸はほとんど見えません。よこ糸を浮かせた鮮明な模様が特徴です。これは大切な意味がある模様とのことです。布を裏から見ると、模様部分がうっすらとわかるのですが、浮かせている糸と浮かせない糸を交互に織っているため布はきちんと組織されています。よこ糸を浮かせるだけだと布の裏にたて糸が浮きます。小さな模様ならいいのですが大きな模様になると模様部分が布としての構造を持たないので弱くなります。浮かせない糸(地糸)がポイントです。9ナガランドの機前から10ナガランドの機横から

 

 

  ナガ族の織物は2016年6月に「日本織物文化研究会」主催のワークショップで見せていただきました。織り手は床に腰をおろして足を伸ばし、腰でたて糸の張り具合を調節しながら織ります。模様部分はへらですくいます。すくった部分によこ糸を通し、竹ひごのような細い棒も入れておきます。模様を織り進めながら竹ひごも次々と通し、順に糸綜絖の向こう側に移動させておきます。途中で今度は竹ひごを順に抜きながら模様部分をすくって織ります。竹ひごを入れながら織るのと抜きながら織るので模様は上下が対称になります。11ナガランドの整経台12整経台反対側

 

 

整経(たて糸の準備作業)は床面に立てた棒にかけていきます。 たて糸を操作するための糸綜絖(いとそうこう)は整経しながら作っていきます。 この整経方法はアジアではよく行われているものです。 このワークショップには木内先生と久田は別々の日に参加しました。 整経の方法も模様を織る方法も見ていると「ふむふむ」と納得できるのですが、 やってみないとわからない部分もあります。いつか織ってみたいと思っていたので学生と一緒にやってみました。

試織してみました

試織してみました


試織結果

試織結果

たて糸は白とピンク色の一本交互です。模様部分は濃紺の糸を四本取りにして織り込みました。 くっきりとした柄が織り出されました。帯やベルトなどの模様として応用できそうです。 次は糸綜絖を作りながら整経する方法をやってみたくなりました。  織物はたて糸とよこ糸で構成されるので縞や格子、絣などの模様が工夫されてきました。 絵画のように表現できる綴織もあります。織物の構造を利用して柄を織る紋織も多くの種類があります。 皆さんも機会があるたびに日本各地、世界各地の織物を見て試織してみてください。 また遠い海外まで行かなくても国内で紹介される機会もありますので積極的に参加してみてください。

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2017年12月27日  授業風景

【陶芸コース】卒業制作―焼成スクーリング風景―

みなさんこんにちは、陶芸コースの西村です。

 

春から制作してきた卒業制作もいよいよ焼成です。

陶芸の作品は、どれだけ丁寧に作っても焼成で割れる事もあります。そのかわりうまく焼成できた時の喜びは言葉では言い表せません。そんな卒業制作の窯詰から窯出までの作業風景を紹介させていただきます。陶芸写真001陶芸写真002

初日は施釉と窯詰です。まず素焼された作品に色々な方法で施釉します。

 

陶芸写真003

窯詰を始める前に、もう一度、窯詰の仕方について復習します。

 

陶芸写真004

ガス窯の1段目に作品が詰まれました。この上にも作品を詰めていきます。

陶芸写真005

神内先生の指導のもと電気窯も窯詰が始まりました。無事に2基のガス窯と5基の電気窯に作品が詰められました。

 

 

陶芸写真006

2日目は焼成です。ガス窯の吹き出し口から出てくる炎をみて還元の濃度を判断します。無事に2基のガス窯と5基の電気窯の焼成が終わりました。後は無事に焼けてくれることを祈るだけです。

 

陶芸写真007

3日目は窯の冷却期間です。その間に特別講師や教員のワークショップがおこなわれました。まず、特別講師の奥村博美先生による紙型を使ったクラフトのワークショップです。

 

陶芸写真008

続いて八木明先生による超絶技巧のロクロのワークショップです。その後、担当教員の神内と西村もワークショップをおこないました。

 

 

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4日目は、いよいよ窯出です。2基のガス窯の扉が開けられました。

 

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ガス窯の台車が引き出され、作品と対面です。きれいに焼けていて安心しました。

 

 

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電気窯も蓋が開けられ窯出しです。もう少しで倒れそうな作品もありましたが、全体的にきれいに焼けていました。作者である学生のみなさん以上に教員がほっとする瞬間です。完成した作品は、3月に開催される卒業制作展で展示されるので、ぜひご高覧下さい。

 

 

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2017年12月24日  授業風景

【和の伝統文化コース】スクーリング報告「伝統文化Ⅰ-2(日本の芸能2)」

 

 

 

こんにちは。和の伝統文化コースです。

 

和の伝統文化コースでは、花・茶・書・香・能・歌舞伎・日本舞踊などの伝統文化を幅広く学びます。

 

本コースの最大の特徴は、スクーリングでの学びのスタイル。スクーリングには「実習(ワークショップ)」を取り入れ、じっさいに身をもって体験して理解を深めることを重視しています。

 

今日は、魅力あふれる和の伝統文化コースのスクーリング風景をご紹介しましょう。

 

さる12月15~17日、東京外苑キャンパスにて「伝統文化Ⅰ-2」が開講され、伝統的な民族衣裳の「着物」について学びました。 講師の先生は、『美しいキモノ』(ハースト婦人画報社)の元編集者で、染色・絹文化研究者の富澤輝実子先生。

 

富澤先生は、教室にたくさんの着物をお持ちくださいました。そして、その着物を実際に示しながら講義してくださいました。

 

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まず、着物の種類と、着用場面の基本についての概説がなされました。

 

着物を着るには、着物の格式とTPOをわきまえることが大切です。教室の着物を例に、黒留袖と色留袖の格の違い、振袖の意味、訪問着と付けさげの違い、小紋や色無地、江戸小紋の着用の仕方などの説明が進みます。

 

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着物は、素材により、肌触りが大きく異なります。

 

「生地を揉むと素材の違いがわかるので、ぜひ触ってみてください。」という先生の言葉があったので、遠慮なく触らせてもらいました。

 

実際に触ってみると、すべすべした感じや、ザラザラした感じ、生地の伸縮の感じなどがよくわかります。

 

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また、明治時代以降の着物の歴史や、産地について詳細な説明がありました。 明治時代から昭和期(戦前)にかけて女学生のあいだで大流行した「銘仙」、新潟県の十勝町から生み出された大ヒット商品の「黒羽織」をはじめ、現代もなお、新しい着物が生み出されていることを知りました。

 

実際に、教室の着物をはおらせてもらった学生さんもいて、着物の作法を具体的に理解することができました。

 

着物を触り、身につけることを通して、着物へ対する視線は一段と深まったように感じられました。

 

 

和の伝統文化コースでは、このような「講義」と「実習」の両輪による学びを大切にし、「伝統文化」のいまある姿を動的に見つめ、その「心」を感じ取ることを大切にしています。 年明けには、箏や、いけばなのスクーリングがあります。次のレポートもご期待下さい!

 

《お知らせ》
和の伝統文化コースでは、2017年度学生募集に関連したイベントを予定しています。ぜひご参加ください。

 

【京都】

授業名 :伝統文化と和歌

開催日 :1/20(土)12:00~

担当教員:井上治

持ち物 :筆記用具、メモ

 

【東京】

授業名 :伝統文化の学び

開催日 :1/14(日)12:00~

担当教員:森田都紀

持ち物 :筆記用具、メモ

 

 

お申込みなど詳細はこちらから↓

http://www.kyoto-art.ac.jp/t/1day_winter/

 

 

 

 

KUADブログでご紹介できないスクーリング報告など掲載しています。

コースサイトはこちらから↓

 

和の伝統文化コース コースサイト

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和の伝統文化コースについて↓

 

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