美術工芸学科

2013年7月

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2013年7月24日  授業風景

【現代美術/写真】不都合な真実。

 

不都合な真実

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3回生・前期のコース授業が、先週終わりました。

 

 

コースでの授業がない=書くネタ(!)が減る=夏休み明けまで、ブログの更新が途絶える…

という、現実的に(というか、私に)ありがちな展開は避けたい!!!

 

 

ということで、1回生のときの授業ノートをペラペラとめくってみました。

見返すのにも時間がかかるノートがある訳だし、この夏は、現代美術/写真コース・1期生の授業を振り返りだー!

…と、勝手に盛り上がろうと思ってたのですが、今回はある日の美術工芸学科全体での授業の振り返り。

現代美術/写真コース・1期生括りでの振り返り企画を立ち上げて、しょっぱなから番外編。

変化球ということで、ひとつお願いします。

 

 

 

さて、約2年前の美術工芸の授業。

 

竹内万里子先生と共に、「不都合な真実」(2006)というドキュメンタリー映画を観ました。

主演は、米国の第45代副大統領であるアル・ゴア。地球温暖化問題に取り組んでいた彼の講演の様子、生い立ちなどから構成された作品で、環境保護の重要性を訴えています。

当時、これが環境問題の啓発に貢献したと認められ、アル・ゴアのノーベル平和賞の授与も決まりました。それほど、環境問題の分野において、大きな影響を与えたようです。

 

しかし一方で、この映画は重要な問題を抱えています。

それは、環境問題についての事実誤認、データの誇大化。

これにより、映画内容が「センセーショナリズム(人の興味・関心を集めることだけを目的とするやり方)に走っているのではないか」、という批判も集められています。

 

隠されている「真実」をひとつずつ解いていってたけど、実は事実と違ってました~!ってベタなオチだなぁ…と、私はまず単純に思ってしまったんですが、それはおいといて。

 

 

この問題に直面してしまうと、私たちが得る「真実」は、果たして本当に「真実」なのか疑わしくなります。

よく街中やメディアでも、「これが真実!」「真の○○!」といって、多くの真実(と言われているもの)が映し出されています。

いや、その真実じゃないバージョン知らないし。そもそも、真実じゃないバージョンなんてあるのか。

 

世に出てるもの全てがそうかは分かりませんが、他者に渡るという時点で、多少なりともセンセーショナリズムに傾いている要素はあると思います。

それがちょうど良い加減の場合もあるけれど、それがメインになっていて、中身カラッポっていう場合がなきにしもあらず。

だからこそ、「確かだ」と言われているものでも疑う。疑うといったら聞こえが悪いかもしれませんが、疑いから好奇心が広がるときもある。

 

この授業内でも、「問題は無知ではなく、「知っている」という思い込み」だと学びましたが、とても腑に落ちる言葉でした。

やっぱり馬鹿だと思われたくないからさ、「真実」と思われたことは理解しなきゃと思うし、何でも「ハイっ、知ってます!!」って言いたいじゃん。でも、知らないじゃん。バレてますよ、それ。

知らないことには素直に「知らない!」、疑いがあるときは「怪しい!」と思って、自分でコツコツ調べて身体に染み付けていくことが大事…と、しみじみ思います。

それが徐々に知識として積み重なっていくのかな、と先生方を見て思えるのが、学生として救いになっています。

 

 

話を映画に戻しますと、「不都合な真実」自体、訴えていることに関しては妥当であると個人的には思います。

やはり地球=生きている場所ですから、自分が出来る限りのことをして保護をしたいし、すべきだと思うのは、多くの人の願いであると思います。

 

しかし、事実と「真実」が混同するのは、問題と関わる上で大きな隔たりを生みかねない。

疑問・誤解を充分に理解した上で、事実との裏付けを取らなければ、現実の問題と向き合っていくのは難しいものです。

 

そして、映画や身の回りで語られている「真実」。

これは必ずしも正しい存在ではなく、その物事のひとつの側面でしかないのではないだろうか。

そんなことも頭に入れながら、問題を知っていく姿勢も必要なのかもしれない、と思います。

 

 

毎日知ることが多過ぎて、自分の無知さと「知らない」ことが絶望的に思えてしまうときもあります。しかも、得たものがずっと「真実」や「事実」であり続ける訳でもないという、綱渡り状態。

そんなことがありながらも、「知ることが、探ることがまだある!」という終わりのなさは、ある種の希望みたいなものかなと思います。

希望ってね、何かキラキラした表現ですけれども!私の今の語彙力では、これしか当てはまりません!

 

 

「不都合な真実」、興味のある方はぜひ。

「疑い」から観始めるにはおしい作品なので、とりあえず、観てみてください。

 

 

 

美術工芸学科/現代美術コース 3回生 唐鎌なつみ

 

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2013年7月20日  授業風景

【現代美術/写真】イメージと言語の関係性

 

 

イメージ×言語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現代美術/写真コースの授業では、しばしば「イメージと言語の関係性」について話されます。

「こちとらイメージ勝負だから、言語との関係性なんて考える必要ないジャン☆」って訳にはいかないんですね。

絵や写真=イメージとして、それがもう、納得せざるを得ないぐらい、べらぼうに良かったら、それはそれで良い場合もあるかなぁなんてことも思うんですが…

 

もし

 

「イメージを作り出すのがべらぼうに良い人」が2人いたとして、一方は言語で作品を説明出来たり伝えたり、話し合える人で、一方はそうではない人。

その違いが出たとき、どうしても前者の方に興味がいってしまいそうだと個人的に感じます。

 

 

 

先日、本学で行われたオープンキャンパス。

授業公開日でもあったので、朝早くから現代美術/写真コース・3回生の教室へ向かってくれた高校生の方が何人かいたのですが、そんな中でも(だからこそ?)この話題に。

ちなみに、このときは椿昇先生の授業でした!

 

 

昔、人間(古代人)の心はひとつではなく、「二分心」という風に2つに分かれていた

…という、人間の心に関する仮説があります。(神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡(紀伊國屋書店/2005)/ジュリアン・ジェインズ より)

現代的に言えば、自分自身で「意識出来る声」とは別に、「神様のような声」を出す存在が人間の心に潜んでいたと、ジェインズは述べています。

ある選択を迫られた場合、自分の声よりも先に、神様みたいな存在が「こっちにしなさい…」と囁いてきていた、らしい。

だから、全ての選択は「神が言ってたんだもん!」で許されちゃっていたんですね。

人を殺めようが、「お前が生け贄や!」と突然宣言されちゃおうとも、「神が言ってたんだもん!」

…うーん、そんなに“死”がすんなり受け入れられていた時代が、本当にあったのか否か。

平たく言ってしまえば、自制心や反抗心が、自分とは関係のない(という感覚の)「神の声」によって、欠如していたということでしょうか。

その欠如が残っている部分も、現代にはあってねぇ。それは…という話は、今回の話とは結びつかないので省きますが、当時の人々は徐々に気づき始めるんですよ、そのことに。そこから人々は、「自らの言語」で物事を考えていくんですね。

この例だけで言うと、“死”という一定の「イメージ」が何らかの形で出てきて、それを「自らの言語」として、YesかNoかで判断し始める時が来たのです。

 

 

さて、「イメージ」は絵や写真に限らず、「~らしい(さ)」「っぽい」という意味合いでも使われます。

「知の編集術 発想・思考を生み出す技法(講談社/2000)/松岡正剛」によると、このイメージは「略図的原型」というものに分かれているのだそうです。

それが、

 

・ステレオタイプ(典型性)―特定の何かや誰かに代表されるモードや「らしさ」

・プロトタイプ(類型性)―一般化できる概念としてのモードや「らしさ」

・アーキタイプ(原型性)―文化や文脈の奥にひそむモードや「らしさ」

(同書 P.115より)

 

詳しくは本に載っているので、割愛するのですが、この「イメージ」は強いんじゃないかしらと時々考えます。

 

A「何か、死ぬって怖いらしいよ。痛いらしいし」

B「へぇ…“死”って怖いっぽいのな。嫌だよォ、俺死にたくないよォォォ」

 

…なんて会話が、昔あったのかは知りませんが、この「らしさ」と「っぽい」だけで会話が成立していて、Bが「No」という拒否反応を言語で示しています。

別に2人は死んだ訳でもないのに、AとBの間には、“死”についてのある程度の共通認識が生まれるという可能性が、多かれ少なかれ、ありえるように思えてきます。(無論、こんな会話がされる頃には、言語以外の何らかの形で死後の世界がイメージとして出されていたかもしれません)

 

 

話を、絵や写真の「イメージ」と言語の関係性に戻します。

 

 

「イメージ」そのものこそ大事ですが、見せられた側が「もっとここ知りたい…話してみたい」と思った場合、先程のようなある程度の共通認識も要する場合は多いかな、と。

全ての人に全てを均等に伝えることは、無理が生じる部分があると思いますが、それに向かう姿勢自体は良いなぁと感じます。常日頃、イメージと言語を行き来する習慣を付けていきたいです。

 

言語自体に元々意味が付いている訳ではないので、それが全てだということはないですが…やっぱり他者と関わる際には、どうしてもつきまとうものなので、自分以外のものと関係性を築く術ではあるのかなぁと考えてしまいます。「イメージを見せたい」と思うならば、尚更。

話しながら、逆に聞きながら、良い塩梅を探っていく過程が「素敵~!」っとアツくなってしまうんですけど。私としては。

 

 

朝から聞くにはちょっとヘビーな話題も椿先生からは出ましたが、高校生達にはどう伝わったんでしょうか。

こんな具合で楽しいですよ、現代美術/写真コースの授業!

 

 

もうすぐ入試も始まります。

今年は何人、うちのコースにチャレンジしてくれるんでしょう~。楽しみです。

 

 

 

美術工芸学科/現代美術コース 3回生 唐鎌なつみ

 

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2013年7月19日  イベント

【染織テキスタイル】いよいよ明日だ!勝負Tシャツ買いに行くぞ!

みなさん、いよいよ明日です。

京都リサーチパークで開催されます、Tシャツ販売会!

 

7月!夏本番!勝負Tシャツを買うのは今だ!

 

 

 

京都造形芸術大学の染織テキスタイルコース三回生30名が、絞り、ろうけ つ、シルクスクリーンなど、様々な技法を使って丹誠込めて作った手染めT シャツを、京都リサーチパーク町家スタジオ(http://www.krp.co.jp/ machiya/ )にて展示販売致します。

20日(日)15時~は、オリジナルの手染め商品を製造販売され、

アジア各国 で活躍されている大下倉和彦氏( http://takakurazome.shop-pro.jp/ )をゲストに迎え、

トークイベントも行います。(定員30名)

 

 

 

 

今回の手染めTシャツは、ゲストの大下倉和彦氏を講師に迎えた授業で制作さ れたものです。授業で与えられた課題は、“今まで3年間染織を学んだ技術を 生かしたTシャツをつくる”こと。

限られた時間の中で思い思いのデザインや技法で染められたTシャツは、まさ に世界にひとつのTシャツになりました。

ぜひぜひ実物を見に、京都リサーチ パーク町家スタジオへお越し下さい。

 

 

 

【イベントが概要】

▼日時: 7月20日(土)11:00~17:00

21日(日)10:00~17:00
※ 大下倉和彦氏トークイベント15:00~16:00(定員20名)

▼トークイベントお申し込みフォーム https://ssl.form-mailer.jp/fms/32373596256775

▼開催場所:京都リサーチパーク町家スタジオ( http://www.krp.co.jp/ machiya/ )
京都市上京区福大明神町128

▼アクセス
●JR京都駅から 市バス(9系統・快速9系統・50系統) 堀川中立売 下車 徒歩1分

●地下鉄烏丸線今出川から 徒歩20分

▼参加費:無料

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2013年7月19日  授業風景

【総合造形】音をかたちで表現しよう。~制作編~

 

 

総合造形コース前期の授業は今日が最終日です。

 

1年生の金属実習も追い込みに入りました。

それぞれの“音”が、かたちになってきましたね!

 

 

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どれもはじめて使う機械や道具ばかりでしたが、みんな使いこなせるようになりました。

すでに自分の世界に没頭中です。

 

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ウルトラファクトリーで専門的な技術指導を受けることが出来るのも、総合造形コースの特色です。

授業内でライセンス取得も可能なので、大いに活用してほしいと思います。

 

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今月27日(土)・28日(日)は

オープンキャンパスです。

是非ともお立ち寄り頂き、

在学生の生の声をお聞きください!

 

 

オープンキャンパスサイトはこちら

http://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2013年7月18日  ニュース

【日本画】碧い石見の芸術祭2013準大賞受賞!

こんにちは。日本画コースです。

 

毎年出品させて頂いている、

碧い石見の芸術祭2013
《全国美術大学奨学日本画展》

こちらに、日本画コース3年生吉原拓弥くんが準大賞を受賞しました。

 

準大賞 
吉原 拓弥 《樹下土石》

hp【準大賞】 京都造形 吉原拓弥 (樹下土石)jpg

 

※画像は公式サイトより参照

 

19大学から出品された162点の中から授賞作品が決まります。おめでとう!

惜しくも受賞は逃しましたが、日本画コースからはあと9名が出品しております。

石本正先生ゆかりの芸術祭、詳しくは公式サイトをご覧ください。

 

碧い石見の芸術祭2013《全国美術大学奨学日本画展》

◆ 会期 平成25年8月20日(火) ~ 9月16日(月・祝)

◆ 会場 石正美術館ギャラリー・三隅中央会館 〒699-3225 島根県浜田市三隅町古市場589

◆ 主催 芸術と文化のまちづくり事業実行委員会
(浜田市立石正美術館 石州和紙会館 浜田市観光協会三隅支部)

公式サイトはこちら!

 

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