2016年3月
2016年3月28日 ニュース
関連記事:
『近代能楽資料アーカイブ・プロジェクト!』
(10/29)
8月からスタートしASPの学生が中心となって進めてきた『近代能楽資料アーカイブ・プロジェクト』は、約半年の調査で、近代の能楽に関する貴重な文献や書簡類、画家・藤田嗣治にまつわる資料など、新発見が多数ありました。
資料整理中の様子
その成果として、3月12・13日に資料室公開と合わせて、本年度の調査で発見された貴重資料の報告展が開催されました。
山本能楽堂資料室公開
~特別展示「1957年パリ世界演劇祭渡欧能楽団資料~
展示前の報道
http://mainichi.jp/articles/20160309/ddf/012/040/022000c
富岡鉄斎の屏風の前でACOPを始める学生たち
2016年3月24日 ニュース
京都造形芸術大学アート・コミュニケーション研究センターでは、2009年、2011~2015年と教員免許更新講座を開催してきました。2016年度 も、「コミュニケーション・スキルアップの3日間!」と題し、7/29(金)~31(日)の日程で、本学を会場に講座を開講いたします。
以下に、講習の概要、募集要項、申し込み先をご案内します。
※本講習は文科省へ認定申請中です。正式認定は5月半ばの予定です。
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■講習の概要
人が人との間で生きていくために、最も重要なツールであるコミュニケーション。教員にも、子どもたちにとっても大切なコミュニケーション能力のあり方・育て 方について学びます。心理学を応用したワークショップで、コミュニケーションの力を実感。二枚貝を観察、推理し、それを「発見」と「伝達」につなぐ。そして会話を基本とした美術作品やマンガ作品の鑑賞体験をとおして、みる、考える、話す、聴く力をアップ!
名 称: コミュニケーション・スキルアップの3日間!
日 時: 2016年7月29日(金)・30日(土)・31日(日)全日10:00~18:00(休憩1時間半)(予定)
会 場: 京都造形芸術大学
開設内容: 教科指導、生徒指導その他教育の充実に関する事項(選択領域)
開設時間: 18時間
受講対象: 幼稚園・小・中・高校教諭(教科不問)および養護教諭
受講人数: 60名まで
試験方法: 筆記試験(各日に行う小論述を試験とみなし、3日分により総合的に判断します)
受講料金: 20,000円(受講に必要な材料費・実習費込み)
講 師:
大野 照文(京都大学教授,同総合博物館教授/古生物学,実践生涯学習学)
福 のり子(京都造形芸術大学教授/美術教育学,アート・コミュニケーション)
伊達 隆洋(京都造形芸術大学准教授/臨床心理学)
北野 諒 (京都造形芸術大学講師/美術教育学)
岡崎 大輔(京都造形芸術大学講師/企業内人材育成,ファシリテーション)
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募集要項はコチラ
メールでのお申し込みは、 info@acop.jp まで。
お申し込みの際、
・氏名(ふりがな)
・勤務校(採用予定者・教員経験者・その他の方はその旨をご記入ください)
・職名、教科名
・自宅住所(郵便番号からお願いします)
・ご連絡先(電話番号、FAX番号、携帯電話番号、PCメールアドレス)
・この講習を何でお知りになったか
以上の情報を記載の上、
「京都造形芸術大学ACOP エントリー」とメール件名に表記し、送信ください。
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■主催・お問合せ
京都造形芸術大学
アート・コミュニケーション研究センター
http://www.acop.jp/ info@acop.jp
Tel : 075-791-9132 Fax : 075-791-9185
〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116
2016年3月17日 イベント
先日、大阪府立江之子島文化創造芸術センター(以下:enoco)にて、2015年度美術館調査 報告会・フリーディスカッションが実施されました。
2006年度から授業がスタートし、今年で10年目を迎えた「美術館調査」。
10年の月日の中で、美術館調査の対象やテーマも時代の流れとともにさまざま変化してきました。
この報告会は、その生々しい変化を、芸術大学の学生ならではの視点と手法でとらえ、社会に発信し、共有と議論の場を設けることを目的に開催されました。
下に、学生のレポートの掲載しています。
美術館調査で見えてきたものは、単なる美術の世界に留まらない、自分たちに密接にかかわっている社会の姿だったようです。
日時:
2016年2月28日(日)
14時〜18時
会場:
大阪府立江之子島文化芸術創造センター(enoco)
ゲスト:
冨澤治子(熊本市現代美術館 主任学芸員)
高坂玲子(enoco企画部門プログラムディレクター)
若林朋子(プロジェクト・コーディネーター/プランナー)
報告者(学年):
穐吉七奈、新井優希、市下純子、一ノ瀬瞳、上野綾香、岸上千秋、小林航己、中原愛奈、中原桜子、野澤美希、三重野優希、山岸優
美術館調査報告会レポート
3回生 三重野優希
報告会を終えて、改めて感じたことは、①美術館調査から社会の在り方がみえる、②社会と私たちは密接に関わっている、ということだ。
まず①に関しては、報告会の後、enocoの高坂さんとお話させて頂いた際に強く感じた。高坂さんは、美術館に未就学児を連れて行きにくいことは美術館だけの問題ではなく、社会的な問題だとおっしゃっていた。また、本報告会の来場者アンケートに「美術館を調査することで見える社会に深く興味を抱いた」とあった。このことからも美術館という枠組みを通して見えてきた課題は、決して美術館、またはそれを取り巻くアートだけの課題ではないことがわかる。だからこそ、美術館・アートという小さな世界でのみ在り続けるのではなく、時には美術館に無関心な層や、無関係な場所から得られるものを活用していく必要があるのだと思う。
(つづく)
また②に関しては、報告会を行ったこと、そして一冊の本を出版することから感じることができた。美術館調査は、決して学生の自己満足な調査を行う授 業ではない。私たちが調査・分析してきたことは、報告会を通し、実際の「声」として美術館・アートに携わる方々へ届けることができる。それが何かしらの提 示になったり、意見として活きてくる可能性が多いにあるのだと、今回の報告会で実際の現場の方々と話し、感じた。さらに、本になり出版されるということ は、より広く一般の方々も手に取り、私たちの考えに触れてもらえる機会が増えるということだ。私は、「私がいる大学」と「大学を出たあとにいく社会という 場所」を切り離して考えがちだったが、そんなことはなかった。私はすでに社会の一員であり、だからこそ、私が行った調査・分析は社会の中で今後も活きてい く可能性がある。そういった、社会と私たちの関係を改めて考えさせられた授業だった。だからこそ、美術館調査は授業のひとつとして「大学」に在るのかもし れない。
今回、私の調査では、非日常空間で充足感を得る為に美術館へ行くような来館者が多いという結果が出た。一方で、美 術館を権威的・ステータスを得る場所だと話してくれた回答者もいた。こういった権威的な場所で充足感を「得た気分になる」ことに、私自身、少し恐怖感を抱 いているが、この恐怖感がどういったものかはまだよくわからない。しかし、この課題も美術館やアートだけを見るのではなく、広く、様々な物をみながら考え ていく必要があるのだと思う。美術館を調査しているようで、そこからみえる社会課題や、その課題に対する自分の考えを引き出されるような授業だった。
2016年3月11日 ニュース
2016年3月8日 ニュース
ARTZONEにて、2014年度に開催された山城大督さんの個展『HUMAN EMOTIONS/ヒューマン・エモーションズ』が、韓国にて再展示されることになりました。
山城さんは、ASP学科を卒業し、美術家・映像ディレクターとして活躍されています。
以下、山城さんからのメッセージーーー
【展覧会のお知らせ|韓国】
ナムジュン・パイク・アートセンターでの展覧会『Wrap around the Time』が先週末より韓国で始まりました。京都ARTZONEで2014年に制作した作品《HUMAN EMOTIONS / ヒューマン・エモーションズ》の再展示となります。三ヶ月の準備期間、初めての現地へ行かず海外遠隔インストールで、トンデモなく勉強になりました。これで海外での展覧会インストール方法の基礎が自分に出来たと思います。チャンスを用意してくれたキュレーターの高橋瑞木さんに感謝です。この展覧会は没後10年となるナムジュン・パイクに影響を受けた(と思われる)アーティストたちのグループ展として複数のキュレーターによって企画されています。僕自身は、この数年ナムジュン・パイクの存在を以前にも増して意識していて、存命の間に会うことは出来なかったけど、きっと同世代に生きていたら、一緒に作品を作っていたんだろうなと夢想したりしています。彼の立ち振る舞いや、表情も好きです。現在作っている新作《TALKING LIGHTS / トーキング・ライツ》にも多くの影響があると見ています。春があけたら、実際に展示を見にって、韓国の美味しいご飯をたらふく食べようと思っています。みなさまも是非韓国へ!
《HUMAN EMOTIONS / ヒューマン・エモーションズ》
監督:山城大督
出演:高橋樟馬、ヒル アラーニ けい、山城丗界
サウンド・パフォーマンス: 中川裕貴
音楽:安野太郎
撮影:浅野豪、有佐祐樹、小崎高司、嶋田好孝
映像システム:岩田拓郎、時里 充
協力:高橋静香、ヒル薫子、耕三寺顕範
キュレーター:堤 拓也(ARTZONEディレクター)
Wrap around the Time キュレーター:高橋瑞木
プロダクション・マネージメント:野田智子(一本木プロダクション)
翻訳:ヒル薫子
英語字幕:丹羽彩乃
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さらに!山城さんの活躍をもう1つご紹介します!
森美術館「六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声」に出品されます。
「六本木クロッシング」は、森美術館が3年に一度、日本のアートシーンを総覧する定点観測的な展覧会として2004年から開催してきたシリーズ展です。
「六本木クロッシング2016展:僕の身体(からだ)、あなたの声」
会期:2016年3月26日(土)-7月10日(日)
http://www.mori.art.museum/contents/roppongix2016/
山城さんは、以前の学科インタビューで「アートを通して、世界をみつめる新しい視点の発見をめざしている」と答えていました。山城さんの活躍に益々注目したいと思います。
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