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2016年11月25日  ニュース

【空間演出デザインコース】 「造形表現基礎(空間演出デザインII-1)」スクーリングのご紹介

皆さんこんにちは。
空間演出デザインコース(空デ)の川合です。
11月には珍しく、東京では雪が降りました。気候が急変する毎日が続きますが、お元気にお過ごしでしょうか?
さて、今日は先週末(11/19~20)に外苑キャンパスで開催されたスクーリング空間演出デザインII-1「造形表現基礎」をレポートいたします。

空間演出デザインコースでは、インテリアデザインを中心にしてさまざまな領域の学習へと視野を広げていきますが、1年次配当科目の「造形表現基礎」では、身近な素材としての紙に「折る」「切る」「曲げる」という加工を施して、多様な表現を探っていきます。
ご担当いただくのは、彫刻家の牛膓達夫先生と樋口保喜先生です。

 

まず、手を動かして作り始める前に、牛膓先生のスライドレクチャーです。上のスライドは、イギリスの彫刻家、アンソニー・カロの作品。太いパイプと細いパイプが異素材で接合され、非常に軽快に、まるで台座から滑り落ちんばかりの絶妙なバランスで構成されています。「コンポジション(構成)するためのコンストラクション(構造)」という、現代彫刻家の構成の妙に、最初は皆さん戸惑いながらも、楽しそうに彫刻を語る牛膓先生のお話しに引き込まれていきます。

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講義中の牛膓先生

スライドレクチャーで造形する手がかりをつかんだ後は、2クラスに分かれ、1クラスはインスタレーション、もう1クラスは照明器具に取り組み、翌日はクラスのメンバーを入れ替えます。インスタレーションクラスでは、キャンパス内の空間に数十個の「紙のユニット」を点在させ、その空間に作用する形を考えます。ここはさすが空デの皆さん。居ても立っても居られず、すぐに教室を飛び出して、空間探しのスタートです。

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インスタレーションの場所探し中

この方は、外苑キャンパスの中庭をインスタレーションの空間に選び、中庭に面した廊下の途中のひとつの地点から見るとそれまでバラバラに見えていた単体のユニットが突然、全体で意味を持つ形になって見えるようになるというインスタレーション作品を作られました。彫刻のような立体的なユニットを考えるだけでなく、ぺらぺらな平面的な紙でも、配置、構成の仕方によっては、立体的に空間に作用することができるという発見がありました。

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時には先生にも配置の調整をお願いして、、、。

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時には友人にも相談して、、、。

そして、照明器具のクラスです。照明器具も同じく紙のユニットを基本形態としますが、インスタレーションと異なるのは、「紙のユニット」を一体に組み合わせて全体を形作るということです。つまり、ここでは自ずとユニットが組み合わさった立体物(照明器具)が出来上がります。このクラスでは、水に濡らして形状を固定し、乾かすとその形状が保持される、ファイバークラフト紙という特殊な紙を使用しています。

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ファイバークラフト紙の特性を語る樋口先生。

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ファイバークラフト紙を水で濡らして乾燥中。

ユニットが決まればあとは全体をどのように形作るかを検討します。内部から照明を照らすという条件もありますので、影の出かたも考慮して、組み上げていく作業となります。この作業はほんの少しの構成の違いで全体の見え方がガラリと変わる、非常に重要な工程になります。

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試作段階で何度も光の加減を確認します。

構成が決まり、全体が形作れれば作品の写真撮影です。合評会では写真を教室内の大きなプロジェクターで表示しながら行いますので、この撮影は最も大切なプロセスです。余計な光や、背景が映り込まない様に注意し、手ブレの無いように、カメラを三脚にしっかり固定して撮影します。

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さぁ、うまく撮影できるでしょうか。

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雰囲気のある写真が撮れましたね。

 

授業の最後には牛膓先生から、2016年のノーベル医学生理学賞を受賞された大隈良典さんを引き合いに出し「基礎科学は基礎の段階では何の役にも立たないように見えるかもしれないけれど、その応用を見出されたときがすごい。この造形表現という美術の基礎も、皆さんがこれから取り組まれるデザインという応用を見出されたときに初めて活きてくるのです。頑張ってください!」と励ましの言葉をいただきました。

 

この授業では「点・線・面」という造形の基本要素を使用して、空間の演出を試みながら、発想、表現していただきました。言うまでもなく「点・線・面」という造形の基本要素はインテリアを設計する際にもまず押さえておかなければいけない要素でもあります。それらの要素をもとにして設計する意識がなければ空間のつながりがなく、バラバラな構成となり、また、一向に全体が形作られないことにもなってしまいます。今回は、紙という一見シンプルな素材でも、「点・線・面」から形作ることで、実にいろいろな表現やその展開の可能性があることを体験いただけたと思います。いつかきっとここで発見した「点」のようなアイデアが、線になり、面となって皆さんのデザインに昇華されることでしょう。

 

それでは、授業に参加された皆さん、牛膓先生、樋口先生お疲れさまでした!

 

おまけ
先日、11/3(木・祝)に関西、関東同日開催で空間演出デザインコースの秋の恒例行事、空デエクスカーションが開催されました。新入生をはじめ、卒業生たちも集まってくれた和やかなエクスカーションになりました。関西は滋賀県近江八幡市で開催していたアートイベント、BIWAKOビエンナーレ2016。関東は新宿区で公開されている作家や画家たちのアトリエ空間を逍遥しました。次回もまた面白い空間を訪ね歩きますので、開催をお楽しみに。

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関西:BIWAKOビエンナーレ2016の会場で作戦会議中

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関東:画家・中村彝のアトリエに「お邪魔します!」

さらにおまけ
11/13(日)の一日体験入学に参加された皆さん、お疲れさまでした。
皆さんと同様、京都の研究室スタッフもとても楽しいひと時だったとのことです。
またお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

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