私が生まれ育った神戸のまちは色々なきもちで溢れていることを知った。神戸に想いがある、たくさんの人との関わりがこの1冊に込められている。家族と、友達と、自分1人と、この絵本を読む時間が、それぞれの神戸を想う時間になりますように。
コメント「生まれ育った地元、神戸の町には、家族や友人の思い出と、私の“知らない”震災がある」と曽田は語る。“知らない”過去を探り、その気づきを皆と共有したい、という曽田の意欲は、「しかけ絵本」という形となり、大胆でかつ繊細に表現された。なかでも、震災に関わるインタビューやリサーチをもとに創り上げられた情景は、とても印象的である。神戸で育つという意味、また地元への新たな想いを構築しようとする熱意が実を結んだ力作である。近江 綾乃