学長賞
美術工芸学科 写真・映像コース サイズ可変 | 映像

白井 茜【繋】

家族について考える時、こっぱずかしいような気持ちになる。日々当たり前に過ごす彼らと向き合うには少し勇気がいる。二つの家族を撮影し見合わせることで、家族とは何か考えることにした。彼らの生活に入り込み、ありのままの関係、環境を大切に撮影した。

コメント

人は生まれてから死ぬまで、その身から剥がしようのない家族という繋がり(あるいはその不在)の中で苦しみもがき、同時にそこに助けを求める生き物なのだろう。白井が二つの家族をカメラで見つめることで浮かび上がってくるのは、甘い理想としての家族像などではなく、触れば血を吹き出すようなごつごつとした人間が蠢く場所としての家族であり、同時にその現実を茫然と眼差し続ける一人の若い作家の姿である。竹内 万里子

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