学長賞
アートプロデュース学科 アートプロデュースコース

舩戸 柳子 【「原爆ドーム」に託される〈個別〉と〈普遍〉——遺産を取り巻く過去の語られ方とその普遍性——】

コメント

原爆ドームには様々なものが託される。ときにそれは破壊の痕跡であり、ときにそれは平和の記念碑でもある。本稿は、原爆ドームが時代が下るにつれて多義性を帯びていく過程を、各時代の社会的背景にも目配りをしながら丹念に跡付けていく。原爆ドームに関する資料を渉猟・検討するその姿勢は堅実かつ細やかである。と同時に、筆者の問題意識は「なぜ人は遺産を残すのか」という根本にも到達している。本論の思考の射程は深く鋭い。林田 新

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