学長賞
環境デザイン学科 建築・インテリア・環境デザインコース

中留 雄太【生活讃頌】

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「暮らしの研究と実践から生まれる表現」と中留雄太は言う。町家を自ら改装して住み、大原に農地を借りて作物を育て、小屋を建て、蓑を作り一人収穫祭を行う。その生活と共に紡がれた夥しい数の絵。正直私たちはその全容を目の当たりにした時、驚き感動したのだ。審査会の際、これら作品群と共に投影されたのは蛙、蛍、稲穂、田、水、火…といった日々のスナップ写真であったが、そういった事象が、透明な眼差しと底なしのこころと卓越した技によって変容し結晶している様を見て、自らの暮らしそのものを作品化する中留の峻烈な孤高の覚悟に胸打たれたのである。小野 暁彦

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