日本を含む世界各地で伝統文化の衰退が深刻な問題となる中、本作品は、中国の少数民族・苗族に焦点を当てている。作者は2ヶ月間現地に滞在し、入念なリサーチを行いながら、伝統技法であるろうけつ染めを学び、ファッションアイテムに加え、映像や写真表現を通じて高いクオリティで作品を完成さている。伝統文化を現代にどう継承するか、また他文化との融合による新たな可能性を探り、多角的な視点から提案と探求を行った作品である。
伊藤 正浩