杉崎くんの異能さは特に3年生課題くらいから際立ってきた。「5次元」などといった異様な語を必要とする彼独特の世界観は、未知の(精緻な)建築的造形を借りて表現されてきたが、卒制における一旦の集大成は、沈没する日本や生態系を救う救世主(箱舟)としての、海を漂い自己生成する建築(都市)生命体として提示された。ただ、この塊、変形した「脳」のように見えなくもなく、特にその内部はめくるめく「自己-意識(自覚)」の構造のようだ。