2023.03.03

【公演中止】劇作家・松原俊太郎「草」プロジェクト 『インポッシブル・ギャグ』

『インポッシブル・ギャグ』公演中止のお知らせ

3/11(土)・12(日)春秋座ロビーにて開催を予定していた『インポッシブル・ギャグ』は、上演のクオリティに達することが困難なため、公演を中止することにいたしました。
公演を楽しみにしていただいた皆様には、ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
本公演のチケットをご購入いただいたお客様には、チケットの払い戻しをさせていただきます。払い戻しの詳細に関しましては、3月10日(金)12:00までに改めて京都芸術劇場ホームページにてお知らせし、ご購入いただいたお客様には個別に順次、メール・電話にてご連絡申し上げます。なお、チケットは払い戻しの際に必要となるため、保管いただきますよう、お願い申し上げます。

学生&ユース 通常1500
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純粋劇作家・松原俊太郎がその純粋さをかなぐり捨てて、3人の猛者たち(荒木知佳・矢野昌幸・米川幸リオン)と臨む新たな舞台、お楽しみ

つまらないから叩く。気に入らないから批判する。目障りだから消す。こうした行いは、ギャグを生みません。距離を取って繰り返されるギャグは冷笑や皮肉と呼ばれ、いま人気がありません。市場が世界を席巻したいま、自分を棚上げできるような場所は地球上には存在しないとされています。つまりは波の中で踊れと。

では、いまギャグはどこから生まれるのでしょうか。愛することからです。笑わないで、愛することです。バスター・キートンは機械の運動を、チャールズ・チャップリンは人間の運動を、ジャック・タチは生活を愛することで輝かしいギャグに変えてきました。少なからずの時間いっしょに生きてみないと違いがわからないカップルのように、目の前にあるものと目の前にあるはずのないものがいっしょに生きてみてはじめてギャグは生まれます。

つまり、「インポッシブル・ギャグ」(©バスター・キートン)は波の中で踊りまくる、ありそうもない愛から、生まれてくるのです。

ここで3人以上の人物たちが現れます。3人以上の人物たちは、公衆の面前で、全身を駆使して「インポッシブル・ギャグ」を試みます。しかしながら、その背景には数々の困難が横たわっています。時代閉塞の現状でしょうか。頑なな物理法則でしょうか。愛は嘲笑され、文脈は共有されず、ギャグはダダ滑り、体ごとゴミ箱に入れられ、あとかたもなく燃やされる、かもしれません。それでも人物たちはなにがしか発話しようとします。さすれば、ありそうもない何かが、発生するはずです。

どうかお確かめにいらしてください。

松原俊太郎

「草」について              
劇作家と出演者が協働で上演を作っていく場として2022年、松原俊太郎を起点に立ち上げ。いつでもどこでも上演できるように動いていく予定。お声かけお待ちしております。
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・企画・作
松原俊太郎
・出演 
荒木知佳・矢野昌幸・米川 幸リオン
・主催     
京都芸術大学 舞台芸術研究センター
・助成
文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会、公益財団法人セゾン文化財団
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■プロフィール

松原俊太郎(まつばら・しゅんたろう)
劇作家。1998年、熊本県生まれ。神戸大学経済学部卒。2015年、処女戯曲『みちゆき』で第15回AAF戯曲賞大賞受賞。2019年『山山』で第63回岸田國士戯曲賞を受賞。小説『ほんとうのこといって』を「群像」(講談社)2020年4月号に寄稿。主な作品に『光の中のアリス』『正面に気をつけろ』『イヌに捧ぐ』等。2022年度セゾン文化財団セゾン・フェローⅠ。

荒木知佳(あらき・ちか)
1995年生まれ。北海道滝川市出身。多摩美術大学美術学部演劇舞踊デザイン学科卒業。俳優として、FUKAIPRODUCE羽衣『愛死に』、毛皮族『Gardenでは目を閉じて』、『no plan in duty』(演出:篠田千明)、彩の国さいたま芸術劇場『導かれるように間違う』(作:松井周、演出:近藤良平)、スペースノットブランク『ささやかなさ』『光の中のアリス』『再生数』(作:松原俊太郎 演出:小野彩加 中澤陽)などの舞台作品に参加する他、本日休演『天使の沈黙』MV、『春原さんのうた』(監督:杉田協士)などの映像、映画作品に参加している。2021年、KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD 2020にてベストダンサー賞受賞。同年、マルセイユ国際映画祭(FID)にて俳優賞受賞。

矢野昌幸(やの・まさゆき)
1989年生まれ。神奈川県川崎市出身。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。山縣太一氏に師事。カナリアーズという団体で作演出作品を発表している。大学卒業後、俳優として小劇場界を中心に活動。近年の主な出演作品は、スペースノットブランク『ささやかなさ』『光の中のアリス』(作:松原俊太郎 演出:小野彩加 中澤陽)、PARA『いざ最悪の方へ』(作:サミュエル・ベケット 翻訳:長島確 演出:額田大志)、『no plan in duty』(演出:篠田千明)、カナリアーズ第一回公演『ガガたち』(作・演出・出演:矢野昌幸)、【市民と創造する演劇『階層』~チェルフィッチュの〈映像演劇〉の手法による~】(作・演出:岡田利規)

米川 幸リオン(よねかわ・こうりおん)
1993年生まれ。三重県鈴鹿市出身、京都市在住。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映画学科俳優コースと映画美学校アクターズコースを卒業。2017年チェルフィッチュ『三月の5日間』リクリエーションに出演で参加し、2019年チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』/『消しゴム森』にも出演で参加、2022年には穂の国とよはし芸術劇場PLAT市民と創造する演劇『階層』(作・演出:岡田利規)に出演と演出補で参加。その他の出演に、小森はるか+瀬尾夏美『二重のまち/交代地のうたを編む』(2021年)、カナリアーズ『ガガたち』(2022年)など。また近年は、映画・演劇などにおいて自身での創作活動も行なっている。

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■日時
2023年3月11日(土)14:00/18:00
2023年3月12日(日)14:00
※開場は開演20分前

■会場
春秋座ロビー

■チケット販売
2023年2月8日(水)10:00