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文芸コース

2019年05月24日

【文芸コース】瓜生山読書会と外苑読書会が開催されました。

文芸コース教員の寒竹泉美です。5月11日(土)に、京都の瓜生山キャンパスで2回目の新入生ガイダンスが行われました。
コース主任の門崎先生による詳しい説明で、単位の取り方や学習方法のコツがしっかりレクチャーされました。
ガイダンスの後半は、自己紹介。門崎先生からのお題は「いま思い出してもついニヤニヤしてしまうこと、または、クヤシー!と思うことは?」というもの。
どんな答えが飛び出るのかと、ドキドキしながら見ていましたが、みなさんなぜか小説の主人公なみの面白いネタをお持ちで、教室中が笑いに包まれました。

これから一緒に学んでいくのがとても楽しみです。どんな作品が生まれるのでしょうか。

ガイダンスのあとは、文芸コース主催の「瓜生山読書会」。
今回取り上げたのは文芸コースで「トラベル・ライティング」などの授業を担当している近藤雄生先生の著書『吃音 伝えられないもどかしさ』(新潮社)です。

ノンフィクションライターである近藤先生が何年にもわたって取材を続けて編み上げた、心に迫るノンフィクション作品。
吃音を持つ方の苦しみに想いを馳せたり、ノンフィクションとは何かを考えたり、著者本人から執筆の裏話を聞いたりと、とても実りある読書会になりました。

新入生ガイダンスのあとにさっそく参加してくれた新入生の方々、文芸コースの在校生や卒業生、教員、外部から来られた一般の方など、いろいろな参加者が集まってくれました。



NHK京都で近藤先生の著書をテーマにした吃音の特集が組まれ、その一部で用いるためにテレビ取材も入りました。
読書会の様子や参加者の方の感想が、NHK京都の番組「京いちにち」の中で流れました。


写真は読書会の感想を話している近藤先生です。
(文・寒竹泉美)

 

翌5月12日(日)は、東京・外苑キャンパスで新入生ガイダンスと読書会が開催されました。
文芸コース教員の門崎が報告します。
ガイダンスはおもに新入生向けではありますが、在校生の参加も大歓迎です。
学習に行き詰まっているひと、通信教育部の仕組みをあらためて知りたいひと、
効果的な学習方法を得たいひとなど、さまざまな動機で参加できます。

さて、ガイダンス後の17:30から開催された「外苑読書会」の今回のテーマは、
中村文則の『掏摸(すり)』(2010年、河出文庫)、
文芸コースとしては珍しくサスペンス作品です。
「サスペンスをなぜ文芸コースの読書会で取り上げる?」と不思議に思った参加者もいる中、
「暗く、救いようがない物語」「暗澹たる内容」「不条理感がいっぱい」という感想があがるいっぽう、「グイグイ読ませる」「文章力がすごい」「村上春樹のストイックさとジャンプ漫画の勢いが融合している」と評価する声も多数。
その面白さにハマって、『掏摸』の続編『王国』をすぐに読んだというひともちらほらいました。

主人公が幻視する“塔”とは何なのか。「母なるもの」ではないか。いや、「神」だ。「世間」だと思う。など、さまざまな解釈が出されました。
作者の中村文則は、本作を書く前に「旧約聖書」を読んだ、と言っています。
そして、宗教性を抜きにして神話の「構図」を『掏摸』に組み込んだと。
読み解きのヒントは、このあたりにあるのでしょうか。
大江健三郎賞受賞作であり、米新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」の2012年ベスト10小説にも選ばれたサスペンスです。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

外苑読書会、「暗い」内容の作品にもかかわらず、活発な意見が交わされました。



(文・門崎敬一)

 

 

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