芸術教養学科
「手っ取り早く〝教養〞をつけようと、〝通信〞で検索してヒットしたのがこの学科でした」。通学不要で、試しに見た動画講義も面白い。サイトを訪れた猿橋さんが〝入学〞ボタンを押すまでに、一時間もかからなかった。
世界を飛びまわる商社マンで、仕事一筋、芸術には興味ナシ。渡航先で無知をからかわれ、何クソと入学を決めた。その決断が、猿橋さんに大きな変化をもたらしていく。
「現役時代は丸写しだったレポートに、生まれて初めてじっくり取り組んで、深く思考する習慣がつきました」。また、無縁と思っていたアートやデザインが、身近な生活や経済にも深く関わると気づいた。「SNSの添削や交流で、先生や学生と密に語りあうなかで、芸術や学問を志す人へのコンプレックスが消えていったんです」。
自分と道は違うけれど、こんな生き方もある。人間的な魅力を高める学びがある。身近な憧れに背中を押され、新たに経営学の大学院へと進学した猿橋さん。「めざすは、〝なにわのアカデミックなおっさん〞です。ポチッと押したちっちゃな勇気が、まるで想像もしなかった自分を生みました」。
猿橋 正朗
大阪府在住 53歳
芸術教養学科
(3年次編入学)
17年度卒業
[大学の思い出]先生や仲間が大学院進学を祝ってくれた交流会(フライングカフェ)で先生との一枚。「通学不要で選んだはずなのに、気づけば全国の会合に参加。利害関係を離れた仲間たちと過ごすのは、本当に楽しく、貴重な時間です」。