学びとしての芸術活動を支える。

本分野では、個人やコミュニティの創造的な学習行為としての芸術活動をサポートし、プログラムする方法を実践的に研究します。
これは従来の美術科教育とはやや異なるもので、人々とともに各地で大切にされてきた文化資産を守り育てる、あるいは特定のコミュニティにとっての新たな文化的な価値を作り出すような活動でもあります。

教員紹介

本間 正人

1959年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒業、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局、松下政経塾研究主担当、NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」の講師や、CS朝日ニュースターの国際的情報番組「Learning Planet」のアンカーなどを歴任。「教育学」を超える「学習学」を提唱し、大人数の参加型研修講師として定評がある。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉、英語学習法などの著書77冊。2012年4月から6月まで、NHK教育テレビ「三か月トピック英会話」講師。現在、NPO法人学習学協会代表理事、NPO法人ハロードリーム実行委員会理事、一般財団法人しつもん財団理事、一般社団法人キャリア教育ネットワーク協議会理事などをつとめる。

この分野を志す人へのメッセージ

「芸術は人々を幸せにするために」が、京都芸術大学の設立理念です。AI(人工知能)が発達する時代に、0から1を生みだす芸術的な創作活動は人間ならではのもの。いま、創造力を育むSTEAM教育が、注目されていますが、それぞれの地域の資源を発見し、個人や集団、組織の可能性を引き出し、物心一如の豊かさを実現する営みはまだまだ発展途上です。私のテーマは「学習学」。一人ひとりが自分の強みを活かし、新しい意味や価値を創出していく「最新学習歴」の更新をサポートしていきたいと思います。

ひと、モノ、風土を育てる芸術を実践する「芸術教育士」をめざして

芸術には本来、ひとりひとり能力を伸ばす力があります。それは、「作品」を生みだす以上に、「ひと」を育てるものです。いま、さまざまなコミュニティで芸術の教育的な力が期待されています。芸術教育士は「美術教師」ではありません。むしろ、学校の中にとどまらず、人と人が交わって文化的価値が生まれる「新しい場」を、社会につくりだす人材のこと。「芸術を教育する」というよりも、「ひと、モノ、風土を育てる芸術を実践する」。それこそが「芸術教育士」です。

※「芸術教育士」は本学が独自に認定する資格です。

教員紹介

開講地 主担当 学べる分野
東京 本間 正人 社会人学習支援 / こども芸術教育 / 福祉のアート
京都 上村 博 社会人学習支援 / こども芸術教育 / 福祉のアート

学びのすすめ方1年次

物事を多角的にとらえる視点を養い、研究に必要な考え方や手法を学ぶ。

科目ピックアップ

芸術環境特論Ⅰ-1・2、Ⅲ-1・2(テキスト科目)

この科目では、芸術環境に関する研究にとって基本的な文献の解読を通じて、基礎的な知識や問題、研究の手法を学びます。各自の専門性に応じて課題を選択し、指定の文献を批判的に検証してレポートにまとめます。過去の研究を知り、その方法論的な意義を考えることで、各自が研究を進めていく上での基礎的な知識を身につけることが目標です。

芸術環境演習Ⅰ・Ⅲ(スクーリング)

Ⅰ(前期)・Ⅲ(後期)では、学生が各分野で研究を遂行するために必要な考え方や方法を、ディスカッションや共同作業、各ゼミ独自の課題等を通して身につけます。さらに、ゼミ内での発表やディスカッションを通じて修了研究につながるテーマを設定し、〈調査・分析・まとめ・提案・報告〉という方法論を学びながら、各自の研究の方向性を決定します。

学びのすすめ方2年次

独自の着眼点で掘り下げた研究を、論文や報告書として結実させる。

科目ピックアップ

芸術環境研究Ⅰ(スクーリング)

「芸術環境演習Ⅰ・Ⅲ」での研究成果に基づいて、修了にむけての研究を行います。各自が設定した研究テーマに沿って、適切な資料の収集、分析、調査などをすすめると共に、その成果を論文あるいは研究活動実施報告書にまとめます。指導は主に年5回のゼミと2回の「中間報告書」に対する講評で行います。1週間に1回(必須)のweb上での研究過程の記録のほか、必要に応じて個別指導も行います。

年間のスケジュールモデル

年間のスケジュールモデル

スクーリングは各年次毎に、年間を通して週末(土・日)を中心に開講しています。
詳しい日程は2021年12月下旬発行予定の『大学院スクーリング日程2022』でご確認ください。
『募集要項2022』にて、各科目と紐付けた年間のスケジュールモデルを記載しております。

■スクーリング日程 大学院スクーリング日程(2022年度予定)
■授業一覧 授業一覧(2022年度予定)
   

学生紹介

高松 秀岳茨城県 50代 大学院1年次

デザインの実務経験を生かし、従来とは異なる視点の美術教育を展開したくて実務で挑戦しています。そうした取り組みの意義や可能性を学術的に裏づけたい、と考えて進学しました。研究テーマは「高校生に向けた、発想を伸ばす授業課題の提案」です。大学院の学びの中では、これまでの試行錯誤のなかで抱えてきた疑問や考えが腑に落ちるような、「手がかり」に出会えたときに喜びを感じています。「点だったものが、線になろうとしている」と実感できる瞬間なのかもしれません。もともと隙あれば楽をしようとしてしまうタイプですが、仕事帰りに行きつけのカフェで先行研究や参考書籍に目を通すなどして、少しでも学ぶ時間をつくるように心がけています。まずは、研究テーマへの考察を深め、新しい意味や価値を創出することを目指したい。それとともに、自身の「最新学習歴」も更新していきたいと思います。

修了生の研究テーマ

  • 子どもの育ちを促す造形活動の実践と考察 ― 描くことと語ることの相互作用について ―
  • 大学と地域の交わりによる新たな学びの場の形成 ―「 白樺派のカレー」を介した我孫子市民と大学の協働を通して ―
  • 造形あそびに対する保育士の『困り感』解消のために(レシピを用いた子どもの主体性を育む環境づくりを目指して)
  • 博物館の展示・普及活動における文化資源活用に関する考察 ― 地域回想法から考える資料と記憶との関係から ―
  • 大学博物館における教育的アプローチの手法の研究(早稲田大学演劇博物館を事例として)
  • 障がいを持つ子供たちの居場所作り(アートスペースPINAにおける計画と実践)
  • ファッションデザイン教育の成立と新たな時代に求められる教育カリキュラムの提案(日本とフランスのファッションデザイン教育の比較を通して)
  • 学びのコミュニティをデザインする(学校を地域のハブとして機能させる学びの環境づくり)

芸術環境研究領域 領域全体説明会+分野別オンライン説明会(アーカイブ)

資料請求 あたらしいパンフレットができました。

芸術×大学院×通信 京都芸術大学通信制大学院 入学説明会