芸術環境研究領域
地域文化デザイン
Art and Environment Studies Field
芸術活動で、人、もの、地域と関わる。
本分野では、芸術活動によって、人、もの、地域の関係を再構築することをめざします。
たとえば地域の伝統的な素材や技法、産業を活かした芸術活動など。
絵画や工芸といった既成のジャンルにかかわらず、みずからのプロジェクトを計画遂行することで、地域の文化をデザインする人材を育てます。
教員紹介
開講地 | 主担当 | 学べる内容 |
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東京 | 田中 尚史 | 創作文芸 |
開講地 | 主担当 | 学べる内容 |
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東京 | 春日部 幹 | 芸術計画 / 文化資産活用 |
京都 | 伊達 伸明 | 芸術計画 / 文化資産活用 |
学びのすすめ方1年次

物事を多角的にとらえる視点を養い、研究に必要な考え方や手法を学ぶ。
科目ピックアップ
芸術環境特論Ⅰ-1・2、Ⅲ-1・2(テキスト科目)
この科目では、芸術環境に関する研究にとって基本的な文献の解読を通じて、基礎的な知識や問題、研究の手法を学びます。各自の専門性に応じて課題を選択し、指定の文献を批判的に検証してレポートにまとめます。過去の研究を知り、その方法論的な意義を考えることで、各自が研究を進めていく上での基礎的な知識を身につけることが目標です。
芸術環境演習Ⅰ・Ⅲ(スクーリング)
Ⅰ(前期)・Ⅲ(後期)では、学生が各分野で研究を遂行するために必要な考え方や方法を、ディスカッションや共同作業、各ゼミ独自の課題等を通して身につけます。さらに、ゼミ内での発表やディスカッションを通じて修了研究につながるテーマを設定し、〈調査・分析・まとめ・提案・報告〉という方法論を学びながら、各自の研究の方向性を決定します。
学びのすすめ方2年次

独自の着眼点で掘り下げた研究を、論文や報告書として結実させる。
科目ピックアップ
芸術環境研究Ⅰ(スクーリング)
「芸術環境演習Ⅰ・Ⅲ」での研究成果に基づいて、修了にむけての研究を行います。各自が設定した研究テーマに沿って、適切な資料の収集、分析、調査などをすすめると共に、その成果を論文あるいは研究活動実施報告書にまとめます。指導は主に年5回のゼミと2回の「中間報告書」に対する講評で行います。1週間に1回(必須)のweb上での研究過程の記録のほか、必要に応じて個別指導も行います。
年間のスケジュールモデル
スクーリングは各年次毎に、年間を通して週末(土・日)を中心に開講しています。
詳しい日程は2021年12月下旬発行予定の『大学院スクーリング日程2022』でご確認ください。
『募集要項2022』にて、各科目と紐付けた年間のスケジュールモデルを記載しております。
■スクーリング日程 | 大学院スクーリング日程(2022年度予定) |
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■授業一覧 | 授業一覧(2022年度予定) |
学生紹介
内田 桂子大阪府 65歳 大学院2年次
学部の卒業研究で地域の素晴らしさを知り、ふだん何気なく見ていた風景にも、さまざまな深い意味があると気づきました。これで終わりにするのではなく、「つぎは自分が多くの人に伝える番だ」と大学院へ。現在は、泉州伝統野菜「水なす」の原種である「フルーツ水なす」に注目。それを漬けたピクルスの商品開発など、地元の産物を活かした地域文化の発展や、子どもたちに地域を知ってもらうための研究・実践に取り組んでいます。院の研究は簡単ではなく、通信学習は孤独との闘いでもあります。何度も挫けそうになりますが、コツコツつづけてきたことが、つながったときの嬉しさは格別。仕事で夜遅くなる日もありますが、忙しい時ほど、集中して学びに取り組める気がします。今後は学芸員の資格取得にも挑戦し、アートに関わる方々の力にもなれたら幸いです。
修了生の研究テーマ
- くらしの中の創造行為 - 紙すきから紙つつみに至る一連の素材との取り組み -
- 北欧と日本:手仕事的価値の共有と実用美への発展
- 八重山諸島最後の土器文化、パナリ焼きの研究
- 近世版本料紙の研究(往来物を中心とした料紙の変遷と物性について)
- 移動型洋服仕立業を通じて提案するものづくりの光景
- 学際的研究創作における詩的対話と創造に関する研究 ― DrawingPoetryの創出に向けて ―
- 嵐絞りの今日的な意匠を生みだす調査と技術再現を通した染色技法研究
- 旅をリデザインする(地方都市との旅のネットワーク)