こどもを学び、芸術を学ぶ。日本唯一の学科 こども芸術学科

こども芸術学科のカリキュラムを通して、
「こどもと芸術」を学んだあなたの感性が、新しい保育・幼児教育をつくります。

こどもの気持ちを受け止め、読み取る“想像力”と、
こどもの可能性や表現を広げるための柔軟な“創造力”を持って、
おもちゃ、絵本、あそびなど、こどもの身の回りにあるあらゆるものを
芸術やデザインの力でよりよく変えていきます。
「こどもと芸術」2つの世界を知り、こどもの成長を支える人になれる学科です。

こども芸術学科の特徴

1

保育士資格・幼稚園教諭免許、社会福祉主事任用資格を取得することができます。
保育・幼児教育の現場で必要とされる力を身につけ、こどもに関わる様々な仕事に進路が広がります。

2

4年間じっくりと一人ひとりの興味関心に合わせて、保育・芸術の両方を基礎から学びます。
また少人数制のクラス運営で、あなたの学びをサポートします。

3

キャンパス内にある認可保育園との連携授業で、専門性を深めます。
実践的に学ぶカリキュラムです。

授業の様子

こども芸術学科には1年生から4年生まで、
芸術の授業やこどもの理解を深めるための授業等、
色々な授業が待っています。
その一部を紹介します。

こどもの心を学ぶ

乳児保育

乳児保育や幼児理解の保育者養成科目を通して、「こどもの心」や「育ち」に関する基礎を学びます。また、ものづくりを通して、こどもの年齢に合わせた保育・幼児教育の実践的な方法への理解を進めていきます。

こどもの食と栄養

こどもの成長に不可欠な栄養学や食育について専門的に学びます。実際に離乳食の調理をすることもあります。食べ比べを通して手作りの離乳食と市販品との違いを知り、理解を深めていきます。

こどもの学びをデザインする

マテリアルベーシック

絵の具や紙、土などいろいろな素材に触れながら、素材と技法について学びます。こどもと造形活動に取り組む際に必要な技術や知識を、丁寧に習得していきます。

卒業研究・制作

こどもは日々の中でたくさんのことを学んでいきます。日々の学びを支援するための方法を、それぞれのテーマを設定して、考えていきます。実際に制作も行います。

こどもと過ごすために

実習指導

実習を通して保育現場の仕事を経験します。保育現場の経験がある教員が、個別面談やインターンシップのコーディネートも行います。実習の事前準備から当日まで、サポート体制が整っています。

連携授業

学内の認可保育園や地域の園と連携した授業展開を行い、講義で学んだ知識を実践につなげます。こどもと過ごす時間を重ねることで、知識を深め、こどもの生活を豊かにするための自分らしいアイデアをつかみます。

特別講義

こどもが生活の中で学び、育まれるためには、絵本や生活用品、玩具、遊びなど、さまざまな物や事が必要です。こどもの生活を支える専門家をゲストにお迎えし、様々なトピックを学びます。 この時のゲストは絵本作家のtupera tuperaさんです!

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こども芸術学科

在学生に聞きました

高校生の頃、進学先を調べる中で、こども芸術学科を知り、入学を決めた3人に話を聞きました。

2年生

寺岡 奈名子さん

滋賀県 近江兄弟社高校卒

保育士になりたかったけれど、
「保育」だけを勉強することが不安でした。

保育系の学校への進学を考えていましたが、「保育」だけを学ぶことに不安を感じました。その時この学科に出会い、「自分にはここだ!」とすぐに思いました。
1年生で芸術と保育、両方の基礎を学びました。色について学んだり、紙や土等たくさんの素材に触れることで芸術の面白さを知りました。2年生からは実習や、自分の作品制作が始まっています。

今は、自分の作品を形にしていくことや、実習での経験を通して自分の可能性が広がっていくことも実感できるので、とても楽しいです。同時に「こどもと芸術が好き」という気持ちだけでは、うまくいかない難しさも感じています。
この学科の魅力は、雰囲気もよく、お互いのいいところ吸収したり刺激し合いながら、一緒に学んでいく仲間がいることです。その環境の中で自分が本当にやりたいことを見つけられる学科だと思います。

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2年生

芦葉 琴音さん

愛知県立緑高校卒

毎日学校があればいいのに、と思うくらい楽しいです!

進学先を調べている時にこの学科の存在を知り、卒業制作展を見学して受験を決めました。入学してからは、今までやったことがないことに挑戦して、自分でも知らなかった「新しい自分」を知ることができ、毎日とても楽しいです。
課題で絵本を作った時に絵はすぐ描けたのに、物語を作るのが苦手でとても時間がかかりました。けれども、先生にアドバイスをもらったり、周りの友人に助けてもらいながら、絵本を完成させることが出来ました。

周りの人に相談しやすい環境があることは、大きな魅力です。実習先の園で完成した絵本の読み聞かせをしました。園児達や先生の反応が返ってきた時、悩んだ甲斐があったと思いました。保育の専門的な講義で学んでいるからこそ、こどもに関わる作品を作れるということを実感しました。今は、保育と芸術のつながりを実感して学んでいるところです。

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3年生

小川 楓さん

埼玉県 自由の森学園卒

自分がやりたいことの中から「こども」と「芸術」、
両方を選びました。

芸術学部で、保育士等の資格を取得できることに魅力を感じ、入学を決めました。資格取得だけを目的にせず、4年間で様々な経験を積みながら学べる環境に来てよかったと思っています。
この学科の面白さは、決められた答えがないことだと思います。常に「芸術面」と「保育面」の両方で考え、課題に取り組みます。

最近、芸術と保育の考え方は重なるところが多いと気がつきました。実習等で子どもと関わる時「こんな言葉をかけたらどうなるか?次はどうしよう?」ということを繰り返し考えます。芸術も同じだと思います。予想して試作をする中で、思ったとおりの結果が出ない時は、何度もやり直して作品を完成させていくからです。今は保育と芸術の分野を行ったり来たりしながら、講義や実習の場で学んでいる最中です。高校生の頃自分がやりたいことの中から「こども」と「芸術」両方を選び、大切にしてよかったと実感しています。

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卒業生に聞きました

こども芸術学科を卒業して、現在、
こどもと関わる仕事に就いて頑張っている
卒業生にお話を聞きました。

保育士

小山 沙葵さん2011年度卒業

社会福祉法人生活クラブ
生活クラブ風の村保育園八街

こどもの「作りたい気持ち」を
形にすることが私の仕事です。

大学生活の4年間は、こどもと芸術の学びを両立させる意味と可能性を理解するために、たくさんの時間を費やしました。学科の授業やゼミ、こども向けワークショップの企画運営等を通して「こどもと関わる魅力から離れられない!」と気がつきました。そしてこどもと芸術や、こどもと自然をつなぎたいという思いを持ち始め、今の仕事に繋がります。私の働く園では、自然豊かな環境で五感を刺激し、園児一人一人を尊重するようなこども主体の保育を行なっています。

私はその中でも、保育にアートや自然あそびを取り入れることを大切にしています。そして道具を使うだけでなく、手や指の感覚、足や体全部を使って表現できるように関わります。また、こどもの話し合いを大切にして、こどもの作りたい気持ちを形にしていくのが私の役割です。こどもの自由な発想であそびを展開していくためのサポート役だと感じています。

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芸術士

横山 瑞華さん2017年度卒業

NPO法人アーキペラゴ
※芸術士(保育現場でこども達の表現活動を担う作家)

こどもの豊かな感性と想像力を育むこと、それが保育現場での芸術士の役割です。

今は「芸術士」として保育所や幼稚園に出向き、園生活の中で先生と連携しながらこども達と造形活動を行っています。仕事の面白いところは、芸術を介して 1年間の流れの中でこどもの成長を見つめることができる点です。担当する園に通って仕事をするので、園児と一緒に生活をしながら関係性を築いていきます。こども達と生活を共にし、日常から見えてきたものを拾い上げ、「何だろう?」と一緒に考え、表現活動につなげていきます。

大学で保育を学び、保育士の視点を知っているからこそ、芸術士の視点でのアプローチを心がけています。私はこども達の感覚を広げ、想像力を育むことができればという思いで活動しています。保育現場に芸術の専門性が活かせること、そして保育の「継続性」を実感できることに、学科での学びと芸術士としての活動のつながりを感じています。

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学科長からの
メッセージ

「こども」「芸術」「教育」の新たな関わりを求めて、2007年に「こども芸術学科」が生まれました。芸大生として「こどもとは?」「こどもを取り巻く環境とは?」のテーマに向き合い、社会とのつながりをどのように作っていくのかという大きな課題に取り組んできました。

この学科には、こどもを理解するための理論を学ぶ「幼児教育の領域」と、こどもの世界を観る・感じる・気づく・工夫する・創りあげるための「芸術やデザインの実践領域」があります。二つの領域を丁寧にリンクさせながら、両方の専門性を持つ学生の創造性を伸ばすカリキュラムを組んでいます。「こどもの世界」へ向けた芸術やデザインへのアプローチと幼児教育の学びは、保育士資格と幼稚園教諭一種免許の取得につながります。大学の4年間でこどもに関する専門分野を磨き、社会の基盤になる教育をつくり、そして豊かな社会づくりに貢献できる人になることを目指していきます。

学科長 近江綾乃先生

フィラデルフィア美術館、グッゲンハイム美術館で学芸員助手を務めた後、NY市立大学で立体造形修士課程を修了。メトロポリタンモンテッソーリスクールでアートディレクターを勤め、ホームルーム活動とアートをリンクさせたカリキュラム研究・授業を20年間担当。今大学では、土を素材に扱う授業を担当している。