幼稚園にお嫁入り!?|こども芸術学科ニュース

嬉しいニュースが一つありました!先日の卒展で学科賞となった中村美由紀さんの作品が、卒展開期中に、縁あって香川県高松市の幼稚園に購入されることになりました! 中村さんの作品は三枚組で、合わせると高さ180cm、幅270cmの大作です。1年生の時に造形表現IIの課題で取り組んだ石膏版画技法との出会いをずっと温めながら、卒業制作では巨大なフレスコ画に仕上げました。 中村さんは、日々の生活の中で感じてきた思いをなんとかかたちにしようと、なんども失敗を繰り返しながら、必死で頑張ってきました。朝早くから、夜遅くまで、教室に誰もいなくなってもひたすら制作していました。卒業制作は手塩にかけた、我が子同然の作品です。 赤帽さんの軽トラックに、そんな思い入れの詰まった作品を積み込み見送った中村さん、 「思ったよりやっぱりさみしいですね。」とぽつり.. その気持ち、痛いほどよく解ります… でも、自宅に持ち帰ってひっそりしまわれることを考えたら、選んでもらった作品と作者は、なんと幸せなことでしょう。そして、一生懸命にやったことは、誰かがちゃんと評価してくれるということが、何より励みになったのではないでしょうか。 今回は、展示できる壁面がそう広くないということで、三枚組の左側1点だけを幼稚園に飾っていただくことになったのですが、中村さんの絵を見て、子ども達がどんなかたちや色を発見し、どんなことを感じてくれるのか。毎日、毎年、この作品がたくさんの小さな子ども達と出会っていくことを想像すれば、寂しさは束の間です。 4月からはいよいよ社会人ですね。慣れるまでは大変だと思いますが、働きながら、制作もぜひ続けてくれれば、きっとまたステキな出会いがあると信じています。フレー、フレー、中村さん! (森本玄/絵画)