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デザイン科 - イラストレーションコース

比嘉 千聖

■ タイトル
はじめてかるた

■ 説明
コンセプト:使用者に愛着を持ってもらえるような初心者向けかるた
ターゲット:就学前児童~小学生及びその親
箱サイズ:16cm×11cm×6cm かるたサイズ:5cm×7cm
内容物:取り札46枚 読み札46枚 予備札2枚 合計94枚

 ターゲットである親子に愛着を持たれやすいように、柔らかい印象を与える主線なしのデフォルメイラストで描きました。イラストは身近なものや、子供に人気な動物を主に取り入れています。背景には、そのイラストに関連するもの、野菜や果物に関してはその断面図を描き、子供に切った時の様子が伝わりやすいように工夫しています。
 ひらがな初心者が使用する前提なので、まずひらがなに興味を持ってもらう必要があります。そのために、読み上げやすい単語の読み札や、イラストだけではなく、視覚と嗅覚にアプローチをかけています。
 視覚へのアプローチとして、サーマルインク加工(触れることで黒いインクが透明になり、下の絵が浮かび上がってくる加工)とホログラム加工を施し、視覚の変化が楽しめるようにしました。嗅覚へのアプローチとしては、数種類のカードフレグランスを袋とじで同梱しておくことで、好きな香りを「かるた」にしみ込ますことができ、プルースト効果(特定の香りが脳に作用し、懐かしい記憶や感情が蘇る現象)が得られ、より「かるた」に愛着を持ってもらえると考えました。
 上記の加工を施すことで興味を持ってもらい、お気に入りのカードができれば、そこから自然にひらがなの習得や、「かるた」遊び自体を楽しむきっかけになると考えています。
 子供が使うことを想定しているので、ケースを落としたり、乱雑に扱ったり、お気に入りのかるたを取り合うことが予想されます。その対策としてケースの蓋に強力磁石を用いて、床に落ちた際の「かるた」の散乱を防いだり、「かるた」のシルエットを卵型にす
ることで角をなくし、怪我防止になるようにしています。
 子供も大人も、楽しく、安心・安全に遊べる、双方に愛着を持ってもらえるような「かるた」を目指して作成しました。

かるた箱

読み札

取り札

サーマルインク加工

ホログラム加工

カードフレグランス

かるたデザイン1

かるたデザイン2

  • 京都芸術大学 通信教育部