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デザイン科 - グラフィックデザインコース

前沢円香

花と 私と、 ー 花酵母の日本酒と出逢う12の物語

書籍/B6判(128mm×182mm)、118P、無線綴じ(右綴じ)、使用文字:はせ筆

日本酒の歴史は古く、かつ今では世界でも『SAKE』という一つのジャンルとして認められている日本酒であるにも関わらず、日本においては近年他の様々なジャンルのアルコールに押され、マーケットは縮小の一途を辿っています。
 要因は様々あるものの、一つにはやはりそのイメージが日本酒を手に取ることを遠ざけているのではないか、特に新たな日本酒の飲酒層になり得る20-30代の女性においては『日本酒って難しそう』『おじさんの飲むもの?』『種類が多すぎてどれから手をつけていいのか分からない…』と、飲んでみたいけれど躊躇する方も多いのではと考えました。

日本の誇れる文化である日本酒をもっと気軽に楽しむ人を増やしたい。
日本酒に詳しくなくても大丈夫。もっと直感的に試して欲しい。

そこで、20-30代の女性に向け、もっと気軽に、イメージ先行で良いので何かしら日本酒と出逢うためのキッカケとなったり、選択の手助けとなるような作品を作りたいと考えました。

では、どんな日本酒であれば興味を持ってもらえそうか。
リサーチを進める中で、天然の花から採った酵母で造ったという『花酵母の日本酒』というお酒があることを知り、この”花”というイメージをKEYに、『20-30代女性×花酵母の日本酒』、これを作品の土台として制作を進めることにしました。

表現形態としてはショートストーリーを収めた書籍という形を取り、ダイレクトに花酵母の日本酒を紹介するのではなく、ふとした日常に映り込む花酵母の日本酒が描かれた物語を提示することで、読み進む中で間接的に花酵母の日本酒に出逢い、そのストーリーの情景と共にイメージを膨らませることによって花酵母の日本酒への興味を持ってもらうことを想定しました。

花酵母の日本酒が登場する12のショートストーリーを楽しみながらどんな日本酒なのかと想像を膨らませ、興味を持っていただけたら嬉しく思います。そして日本の誇れる文化である日本酒が、もっと多くの方に愛されることを願っています。

  • 京都芸術大学 通信教育部