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空間演出デザインコース 池山 加奈子

無常を歩く本

令和の今日、「無常」について奈良を歩いて考えてみる。
奈良のまちは、静かで淡々としているように見えるが、実は力強くダイナミックに、刻々と動き、循環しながら、1300 年続いてきた。
奈良の「無常」を、静かなダイナミズムと呼ぼう。小さいけれど大きい。
微かだけれどわたしたちを包み込む。
静かなダイナミズムに目を向けてみると、何か新しい気づきが生まれるかもしれない。
これは、奈良で見つけた「無常」を伝える小さな本である。

■研究テーマ 現代における「無常」の提案 ー奈良を舞台に「無常」をとらえ返す編集デザインー / いろんな場面で「変化」の多さが語られ、ときには不安を煽られる社会の状況。その中で、昔習った「無常」という言葉に考えをめぐらせる。「無常」の意味は、“ 常 ” が “ 無 ” い=「ものごとはとどまることなく変化すること」だ。この言葉には、「変化」が取り沙汰される現在こそ、何かヒントがあるのではないか。 そこで、奈良(=自然と共生し寺社仏閣や歴史文化のある 1300 年のまち)を舞台に、「無常」について考察し、「変化」に対する新しいとらえ方を提案することを目指す。 そのため、「無常」を切り口に、仏教、哲学、文化、思想、生物、自然などさまざまな方面から探求した。書籍調査、アンケート、そして奈良のまちを歩くフィールドワークを季節を超えて行った。さまざまな文化・歴史・自然のあるスポットを巡り、数カ所でインタビューをする機会にも恵まれた。

■コンセプト 静かなダイナミズムと出会う / 調査の結果、奈良に見る無常を「静かなダイナミズム」と名づけ、さらにそれを構成する 3 つの要素を「力強いエネルギー」、「時間をかけた循環」、「刻々とした動き」と考えた。

池山 加奈子

空間演出デザインコース

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