
私は今回、「明智左馬之助の湖水渡り伝説」をテーマにしました。当初文献を色々調べていましたが、伝説の場所を訪れてみたところから書こうと思うことが大きく変わりました。
実際に湖水渡りを体験した時の、風の暑さや風景の鮮やかさ。坂本城跡で今の風景に伝説を重ねて感じた、世の移ろいと人の儚さ。文章にしたことで、体験は自分の中でよりリアルに刻み込まれました。
自分が伝えたいことが何かというのが、実は一番難しいと思ったところです。最終的に聖地巡礼ブログのようになったかもしれません。しかし自分の体験から出た言葉には自分なりのリズムのようなものがあって、楽しく書くことができました。文献からの引用も、今回は文章のアクセントになるように使いたかったので、全体のバランスを考えて選びました。これも楽しい作業でした。ひとつのテーマを書くのに、こんなに本を読んだり行動したりするのは初めてで、良い経験をしたと思います。
この卒業研究に費やした時間は、人生の中で「私良く頑張った」と誇りを持てるエピソードのひとつになるでしょう。