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環境デザイン領域 - 日本庭園分野

竹内 太郎

ホテル椿山荘東京改修計画 基本構想

 本制作は「ホテル椿山荘東京」にて、改修計画の基本構想を提示し、新たな建築・インテリア・ランドスケープの設計提案を具体的に試みたものである。「ホテル椿山荘東京」の庭園は、近代を代表する政治家であり造園家でもある山縣有朋が造営した庭であり、145年の歴史を有し、又ホテルとしては70年の歴史がある。近代の自然主義手法の庭であり、谷戸地形をを生かした都内を代表する日本庭園である。歴史的にも芸術的にも豊かであり、現在においても多くの人々が利用し、地域において重要な役割を担っている。「東京の緑のオアシス」として庭園を主体とした魅力に満ちている「ホテル椿山荘東京」において、更に時代に合わせた新たな建築・インテリア・ランドスケープのデザインを提案することで、庭園空間全体の価値を高めることを本制作の目的とする。
 デザインのコンセプトとしては、「庭屋一如」という言葉があるように、日本庭園と建築は同一なものと認識し、長年日本で醸成された作庭の思想を今一度現代の建築のデザインに反映しようとするものである。私は、日本庭園の本質的価値を「人々を自然への回帰を促す総合芸術」と考える。庭園と建築の調和のある洗練された空間は、忙しく過ごす現代人の肉体的と精神的なよりどころとなると信じている。更に、新たなデザインを提案するにあたって、自然環境の未来を見据えたSDGsの概念に合わせ、サスティナブルな課題を解決することは不可欠である。そこでは、現代ならではの技術と科学的な知見を用い、デザインによってサスティナブルな未来を創るための課題の解決を求めてゆく。

設計提案の対象として
ホテル棟とバンケット棟を繋ぐ通路  題名︓触れる自然
 気象データに基づいて科学的に検討し、更に眺望を考慮して、利用客へ新たなる快適な憩いの場を提供する。さらに最新の素材を考慮し、木造建築の新たなる可能性を提案する。

  • 京都芸術大学 通信教育部