情報デザインコース 吉松 真紀子
楽園のネコ ーParadise Catー
絵本 / B5版 36ページ 手製本 紙 布
絵を描き、絵から見えてくるものにストーリーを与え、言葉をつけて一冊の絵本にしました。
はじめに現れたのは「うさぎ」と「うさぎ」と「りす」でした。主人公のネコは「うさぎ」たちと一緒に「楽園」へ出かけて行き、楽しく過ごして、家に帰ってきます。ネコにとっての特別な一日ではなく、日常を描きました。詩のようで、少しナンセンスで、ほっとする絵本になったと思います。
物語の舞台である「楽園」は、以前私が住んでいた家のすぐ近くの公園をモデルにしています。その公園は都会のわりに自然が多く、大きな池があり、冬にはたくさんの野鳥がやってくる素敵な場所で、私はそこをを密かに「楽園」と呼んでいました。一人で「楽園」を歩いてまわり、植物や野鳥の変化を見つけ、池のそばのカフェでお茶を飲むなどするのが大好きでした。
ところで、私がこの大学に入学したのは一つの問いがあったからです。その問いとは「人はどのようなものを好きと感じるのか?そこには人類普遍のセオリーがあるのか?」というものです。この問いは大学で学ぶうちに少しずつ変化し、やがて「人は何にHappyを感じるのか?」と問うようになっていました。この絵本はそのような問いに対する一つの答えとも言えます。
しかしこの答え自体は難解で、作品を作り終えた今でもうまく言語化することはできていません。やがて言語化できるのかもしれないですが、その前にまたこの問い自体が別の問いへと変化するかもしれません。
いずれにしても、この絵本を読むことで、その人にとっての身近な場所が「楽園」のように見えてくる、あるいは心の中に「楽園」のような場所を持つなどしてもらえたら、それが私にとって「Happy」であることだけは確かです。
吉松 真紀子
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