
美術科 - 書画コース
山本 由紀
「SUMIATO ―雪―」
シリーズ「SUMIATO」より「雪」。降り積もる雪をイメージしながら、墨の画仙紙への滲み方にあわせ、墨の動きを変化させた。余白、墨の重なりと諧調による表現の試みである。
本来雪は白いはずであるが、墨色により雪が表現されている。色彩よりも質感による表現が可能なことも、水墨画の魅力のひとつであろう。続く「月」では、降り注ぐ月のやさしい光と時の移ろいを表現。「花」では、咲いて花かな、散って華やかを舞う花びらに重ねた。
水墨画では、具象と抽象の狭間の表現が可能だ。