• TOP
  • 山先 早津紀
back

伊丹の風景 行灯に照らされる旧岡田家住宅 2023年9月9日

デザイン科 - 空間演出デザインコース

山先 早津紀

【作品名】
いたみのみたいプロジェクト~日本酒で醸されたまち 兵庫県伊丹市の地域ブランディング~

【背景】
全国的に「空港の町」として認知度が高い伊丹市、市民は職住近接都市として「便利で住みやすい町」という魅力を感じています。一方で、伊丹には日本酒の製造業によって発展したまちという歴史があります。江戸時代、濁った酒が透明になった「清酒発祥の地」であり、酒造りの歴史や伝統は、日本遺産「『伊丹諸白』と『灘の生一本』」に登録され、酒造家が育んだ街並みや文化を今でも感じることができます。

【テーマ】
“醸し”=発酵によって日本酒が作られるように、伊丹は日本酒によって醸され今の姿になりました。伊丹には、「空港のまち」、「住みやすいまち」だけではない、“日本酒で醸されたまち”という、他にはない特別な魅力があります。ほのかに薫る日本酒文化を楽しむ体験を通して、まちの魅力を再発見し、もっと伊丹を好きになってほしい。アイデンティティの再認識と郷土愛を醸成する日本酒文化普及活動を提案します。

【コンセプト】
日本酒で醸されたまち 伊丹をもっと好きになる



いたみのみたいプロジェクト Instagram

かもかもいたみmap Google map リスト

日本酒で醸されたまち伊丹で日本酒文化を普及する『いたみのみたいプロジェクト』を企画しました。継続的に活動を行うことで、伊丹のふるさと自慢が日本酒にまつわるものに変化することが目標です。

日本酒にまつわるふるさと自慢が広く市民に受け入れられるように、交流、町、酒の3つの視点から日本酒文化を楽しむプログラムを企画しました。乾杯を通してお酒に触れ交流を楽しむ「ローカル乾杯イベント」。伊丹固有の日本酒文化を知るきっかけとなる「ガイドブック」、酒器を通して酒の文化に触れる「マイ酒器推進」の3つをデザインしました。

集合時の目印となる手旗とポスター、前掛けをイベント運営アイテムとして制作しました。告知やコミュニティ形成の一助にSNSも活用します。

乾杯やマイちょこをきっかけに交流する参加者の姿が見られました。 ドリンクやフードの紹介から、町の話題になったり、情報交換をしたり、親子交流・世代交流・地域交流の機会にもなりました。

ガイドブックは、まち歩きプログラムなどイベント時に配布し活用します。日本酒と伊丹のストーリーを学ぶ手助けをします。

お気に入りの器を持ち歩けるように、巾着とミニタオルハンカチを制作しました。巾着を首から下げ、イベント参加証としての利用も想定しています。

イベント参加者は、割れやすい器の持ち運びに細心の注意を払っていました。使い捨てができるペーパー類、ビニール袋や緩衝材を用いて何重にも保護する人。箱にいれた状態で持って来る人。マイ酒器を推進する上で、携帯方法を提案することが重要であると考えました。

左からガイドブック、ミニタオルハンカチ、巾着

卒業制作ではプロジェクトの基礎となる部分をデザインしました。今後も企画をブラッシュアップさせながら、活動を継続したいと考えています。展示を通して、❝日本酒で醸されたまち 伊丹❞ を好きになる人、もっと好きになる人が一人でも増えれば嬉しいです。ご覧いただきありがとうございました。

  • 京都芸術大学 通信教育部