展示・イベント

2014.07.18

  • 展覧会
  • 近畿圏

鬣恒太郎 個展

鬣くん、最近どんな絵を描いているの?

2014. 08/06 (水)

2014. 08/10 (日)

平日 13:00〜22:00 / 土日祝 12:30〜22:00

ARTZONE

MAP
5月28日

大学1回生の頃から付き合いがある鬣くん。
良い作品をつくったときも、とてつもなく悪い作品をつくったときも、だいたい傍でみてきた。 でも近頃、2人とも大学を卒業して時間が経ち、生活環境が変わったこともあり、鬣くんが何に興味があって、どんな絵を描こうとしているのか、前ほどわからなくなった。

今回の『鬣くん、最近どんな絵を描いているの?』は鬣くんの絵の展覧会にしようと思う。ARTZONEで、鬣くんと僕と作品の三者で話をしてみたい。

だがひょっとすると、もう絵なんて描いてないかもしれない。
たまにそういった不安が頭をよぎる。
もし彼が描かなくなったら、僕と鬣くんのあいだに横たわっているものはなくなってしまうのだろうか?
キュレーターと、つくらなくなったアーティストとの関係はどうなるのだろう?




6月28日

久しぶりに鬣くんのアトリエを訪れる。
でも実は、1週間ほど前の鬣くんがいない間に、こそっと制作現場をのぞいていた(なぜか僕は合鍵を持っている)。
やっぱり、会ったときに絵を描いていないことがわかったり、とてつもなく悪い作品が置かれていたりしたら困る。
罪悪感を感じながらも、描いているなあと安心したかったのだ。

そんな先回りの確認があって、今日の打ち合わせがある。
作品はどうなっているか。 展示はどうするのか。 DMの写真はどうしよう。
ふわっとした話をする(鬣くんは展示直前になると、もっとふわっとした話をするだろう)。
絵については、正直、まだ少しぬるい感じがする。 筆を置くタイミングが早すぎるのだ。 もう少し粘ればいいのにといつも思う。
昔一緒に展覧会をしたときに、とあるアーティストに言われていた言葉を思い出す。 「鬣の絵は本当にわきが甘いなあ……」

……そのときに比べれば、多少エッジがあるかもしれない!
自分に無理矢理言い聞かす。 そういった思い込みが必要だと素直に認めよう。
だって、友人の絵を良く思いたいのはしょうがないじゃないか。




7月14日

鬣くんの絵を軽自動車のルーフに乗せて、とりあえず出発してみる。
目的は良い感じの場所。 それを背景に絵画を撮ろうというアイディアだ。
どちらが言い出したのかは覚えていない。

良い風景と言えども、鬣くんと僕が想像しているものは絶対に違うだろう。
設置の仕方も違う。 それぞれの意見を調整しつつ、京都の北を目指す。
鬣くんはこのあたりに来たことがないらしく、集落や大量の杉を見て興奮ぎみだ。 運転している僕も楽しくなってくる。
深い森の中、イメージに合った撮影スポットめがけて、どんどん進んでいく。

けれども、どこで撮影すれば良いのかわからなくなってきた。
森を背景に、あるいは激流を背景に撮影できなくもないが、何かが違う。
7月中旬の蒸し暑さの中、ルーフから絵を降ろして、また結びつけてを繰り返す。
細い道でUターンし、来た道を戻るも、いざ車を止めてみると、案外良い風景ではないことに気がつく。

鬣くんの絵を乗せて、僕たちは一体どこへ向かっているのだろう?
アーティストとキュレーターの関係は、こんな感じなんだろうか?




▼アウトライン
タイトル: 『鬣くん、最近どんな絵を描いてるの?』
出展作家: 鬣 恒太郎
会期: 2014年8月6日(水)~10日(日)〈全5日間〉
時間: 平日 13:00~22:00 土日祝 12:30~22:00
※2014年8月9日 19:00より、クロージングパーティ
場所: ARTZONE(河原町三条)



▼プロフィール
鬣 恒太郎 Kotaro TATEGAMI

1981 兵庫県生まれ
2011 京都造形芸術大学 情報デザイン学科先端アートコース 卒業
2013 京都造形芸術大学大学院 芸術表現専攻総合造形領域 修了

1981 Born in Hyogo Japan
2011 Kyoto University of Art & Design
2013 Kyoto University of Art & Design M.A

個展
2011 「+×÷』HOTEL ANTEROOM KYOTO Gallery 9.5(京都)

グループ展
2009 『kemono effect』0000 Gallery(京都)
2011 『Flowing Narrative Following Narrative』ARTZONE(京都)
2012 『Anteroom Project 』HOTEL ANTEROOM KYOTO(京都)
2013 『京都造形芸術大学大学院修了展』京都造形芸術大学(京都)
2013 『RADICAL SHOW』Shibuya Hikarie(東京)
2013 『AT PAPER. “09”』kara-s(京都)

その他
2010 「コレクション展目には見えない確かなこと/椿昇『エステティック・ポリューション』壁画制作」 金沢21世紀美術館(金沢)


主催: ARTZONE
企画: 堤 拓也(ARTZONE ディレクター)
協力: 小宮太郎 & 嶋田好孝
費用
定員
申込方法
主催 ARTZONE
お問合せ telephone: 075 212 9676 e-mail: info@artzone.jp
URL http://artzone.jp/?p=1232
関連卒業生 鬣恒太郎(京都造形芸術大学大学院 芸術表現専攻 2012年度修了)
  1. Home
  2. 展示・イベント
  3. 鬣くん、最近どんな絵を描いているの?|展示・イベント情報

毎日更新! 公式SNS

公式SNS紹介