2013年2月20日(水)

2012年度 卒業展のご案内

学科・コース

2012年度 卒業展を2/23(土)より開催いたします。4年間の制作・研究の集大成をぜひご高覧ください。

会期:2013年2月23日(土)-3月3日(日) 10:00-18:00
会場:京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス・高原キャンパス

大学院修了展と同時開催



「卒業展に寄せての所感」


2013年2月23日 学長 千住博


優れた作品というのは、自分の守備範囲の中だけで完結したり完成度を求めるものではない。
不可能と思えるハードルを設定し、勇猛果敢にそれに向かって挑戦し、時には失敗し、時には奇跡的に乗り越える、そのプロセスの中で生まれるものだ。
それに、抜群に良ければ別だが、一般的に浮世離れした作品が良いとは必ずしもいえない。今社会が求めている、しかし誰も指摘しなかった解決策を提案できるか否かにかかっているといえる。
これはデザインもピュアアートも同じで、人が思わず足を止め心に残るということは、鑑賞者即ち社会がそれを自分の問題としてかかえこんだ証拠だ。
あ ふれかえった情報の中で、自分を落ち着いて見つめなおす。それは自分を超えて自分たちの社会を見つめなおすということにも広がってくる。キズやゴミ、廃棄 物を直視し、その中に美を見い出す視点が生まれることは必然で、現代の芸術家にはまさにその視座が求められているといっていい。
その様なことを考えさせられながら、学内をめぐり、優れた学科、作品に多く出会った。忘れられない作品の数々は今も脳裏に残っている。
言 葉を宝石のように扱う芸術表現・アートプロデュース学科の成長は自分のことのように嬉しいし、染織テキスタイルが本学の看板であることは変わりない。チー ムワークにより成立する舞台芸術学科、映画学科はそれ故、人と人の調和を旨とする本学の象徴であろう。特に舞台芸術学科の公演のほとばしる輝く汗の魅力に は心を奪われた。
空間演出デザイン学科には、現代に生きるリアリティが存在していた。真摯に問題点、疑問点をあぶり出し、「私は」から「私たちは」という発想の転換を生み、柔軟な創造力による前向きな解決策が多数提示されていた。これは実に見事というしかない。
個別の優れた作品は、空間演出デザイン学科と洋画コースに集中していた。指導者による優れたアドバイスによるところも大きいが、仲間達で磨き合い、競い合ったということも多いだろうと感じた。強度が強く独創的だったのは、洋画コースの今西真也君の作品だった。
稲を植え、収穫し、おむすびをにぎり提供する大岡千紘さん、毛利浄香さん、神園貴史君の学科を超えて生み出された作品も圧巻だった。
真摯な心を冷静と情熱の間で練りこんでいく熱意こそが人の心を打つ。
卒制の様々な反応と経験を将来に生かして欲しい。

 

 

●トークイベント「東アジアでアーティスト・デザイナーとして生きていくこと」  2/24(日)13:00-
PAN Jianfeng(現代美術家、デザイナー)×Kim Kyong Kyun(韓国芸術総合学校教授、デザイナー)×名和晃平(本学准教授、彫刻家)
モデレーター:椿昇(本学教授、現代美術家)

●学生企画トークイベント「きみたちのアートは可能か」  2/24(日)15:00-
藤本由紀夫(本学教授、アーティスト)×佐藤允(本学卒業生、アーティスト)

●ULTRA FACTORY × 学生企画トークイベント「映画『ミロクローゼ』の美術制作秘話」 3/2(土)16:00-
石橋義正(本学客員教授、映画「ミロクローゼ」監督)×「美術セット製作プロジェクト」参加生(本学卒業生)×カワイオカムラ(映像作家ユニット)

●トークイベント「REALKYOTO Live!」 3/3(日)16:30-
片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター)×浅田彰(本学大学院長、批評家)×椿昇(本学教授、現代美術家)×小崎哲哉(本学比較藝術学研究センター客員研究員、「REALTOKYO」「REALKYOTO」発行人兼編集長)×宮永愛子(本学客員教授、現代美術家)

その他、各科作品講評会・論文発表会あり
詳しくは ⇒ 卒業制作展Webサイト