言葉では伝わらないものを、
ここに伝えるための表現とは。

情報デザイン・
プロダクトデザイン領域
INFORMATION DESIGN
AND PRODUCT DESIGN FIELD

情報デザイン・プロダクトデザイン領域(旧:デザイン領域) 2012年度修了

デザイナー 源田 類

学部生のとき、大手広告代理店へのインターンシップや教職課程での実習を通して、言葉では伝わらないものがあることを実感しました。「言語を使わずに、考えていることや感情を表現する方法はないだろうか」。自分の中に芽生えたテーマに対して、仮説を立てて論文を書いてみたいと考えたことが、大学院に進学したきっかけです。指導教授に研究の仕方を一から教えていただきながら、いろいろな書籍にあたる中、ブルーノ・ムナーリの本に出会いました。彼は子どものための美術教育にも力を注ぎ、ワークショップ・プログラムをいくつも遺しています。自分の研究したいことに近いものを感じた私は、そのプログラムに自分なりの解釈を加え、現代にふさわしいものにつくり変えていきました。大学院では、グラフィック分野での専門的な指導を受けるほか、ソーシャルデザインのゼミにも参加。高知県の日曜市におけるテントの老朽化を解消するプロジェクトなど、デザインを通して社会の問題を見つめ、解決へと導いていく過程にふれることができました。

相手が本当にしたいことを、
正解へと導いていく。

広告代理店に就職してからも、言語に依らないコミュニケーションと向き合い、目の前のデザインに生かしてきました。たとえば、ある提案のとき、私は本物の印刷紙を使ってサンプルをつくり、紙の質感や手ざわり、匂いまでも伝えようとしました。クライアントの頭の中にある、言語では伝えきれないものに対して、五感を刺激することで、本当にその人がしたいことを正解へと導いていったのです。もし、私が大学院で学んでいなければ、ただ相手の言葉や、まわりのやり方に流されてものをつくるデザイナーになっていたかもしれません。大学院の2年間は、社会に出るうえで、決してブランクではありません。自分だけが考えられること、自分だけが生み出せるものを突き詰めた時間が、私の今をつくっています。

源田 類

デザイン領域 2012年度修了

京都芸術大学情報デザイン学科卒業。在学時、広告代理店へのインターンシップを機に、京都広告賞への入選も果たす。修了後は、東京の広告代理店に就職。4年間ほど経験を積み、現在は有名スポーツブランドのデザイナーとして活躍しながら、修士時代からの研究テーマと向き合い続ける日々。

プロフィールはインタビュー時の経歴となります。

Works

情報デザイン・
プロダクトデザイン領域
INFORMATION DESIGN
AND PRODUCT DESIGN FIELD

モノやコトの枠をこえたデザインで、
未来社会に向けて新たな価値を提案する

物質的な豊かさから、より精神的、体験的な豊かさを求める時代へ。社会の価値観が変わりゆくいま、デザインに求められる役割も大きく変化しています。本領域では、情報コミュニケーション、ビジュアルクリエーション、インターフェイス設計から実体的な製品設計まで、多様な研究課題に取り組みながら、未来の社会を豊かにするデザインの可能性を探究。既存の枠にとらわれないデザインのフィールドで、新しい価値を社会に提示できる、チャレンジ精神あふれるデザイナーを育成します。

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