抜水摩耶さんとデザイン領域の皆で描いたドローイング(2018年)

デザインの力で社会を変える

デザインは常に社会を変える原動力となってきました。世界情勢や科学技術が大きく変動している現在、デザインの役割はますます重要になってきています。この領域では5年先10年先の世界を見据えて、デザインとビジュアルクリエーションの実践者を育んでいます。

領域の特長

世界を刺激する、日本のクリエーション

中国、韓国、台湾、タイ、イラン、グアテマラなど、世界中から日本のグラフィックアートやデザインに関心をもつ学生が集まってきています。世界に影響を与えた先人の仕事をリスペクトしつつ乗り越えるクリエイターの輩出をめざします。

多様性を活かし相互作用を生む

多様な分野を包含するデザイン領域では、その多様性を活かして相互作用を生み出すことを大切にしています。たとえば「特殊演習Ⅲ」の授業では、世界的なアーティストである田名網敬一と多彩なゲストにモデレーターとなってもらい、分野を超えたクリエイティブに挑戦してもらいます。そこから、実験的・意欲的な作品が生まれています。

領域長メッセージ

“即戦力”では、すぐに消費されてしまう

ただ、注目されるイラストを描きたいとかデザインで社会のニーズを満たしたいというだけなら、大学や専門学校で十分かも知れません。しかし今や、上手な人や器用な人はいくらでもいて、クリエイターは飽和状態です。イノベーションが求められています。かつてないほどの速さで時代が変化する中、いわゆる即戦力的な社会への適応では、クリエイターとしての消費期限がすぐに来てしまいます。今の社会に照準を合わせるのではなく、5年先、10年先を見据えて研究を行い制作スキルを高めてゆく。これは、大学院だからこそできることです。皆さんと一緒にデザインやクリエーションの未来を切り拓いて行きたいですね。

大西 宏志

デザイン領域長

大西 宏志

本学マンガ学科教授。映像・アニメーション作家。国際アニメーションフィルム協会理事。広島国際アニメーションフェスティバル運営メンバー。映像プロダクション、CGプロダクション等のディレクターを経て2002年より本学勤務。

修了生紹介

放置竹林の竹材を用いたプロダクトの検討(修了研究作品)

藤原 風丸
藤原 風丸(ふじわら かぜまる)さん

デザイナー[ 2017年度修了 ]

在学中から積極的にフィールドワークを重ね、デザインを通じた社会問題の解決に挑む。修了後、株式会社東芝 デザインセンターに就職。デザインによってエネルギーのインフラを支えるチームに所属し、発電所の空間・設備から展示会のグラフィック制作まで幅広い仕事に携わる。

選んだのは未開拓の領域。
ここに、デザインの力を届けていく。

デザインを通して、様々な社会的課題を解決する。この大学院が提唱してきた「ソーシャルデザイン」という考え方に惹かれ、進学を決めました。取り組んだ問題のひとつが、全国に広がる放置竹林です。竹材を活用したプロダクトによって地域に循環を生み出せないか、全体の仕組みも含めてデザインしていく。一つひとつパズルを解いていくような面白さを感じ、同時に、現実の難しさも肌で感じました。修了後は、まだデザインが浸透していないBtoBの領域に目を向け、東芝デザインセンターへ。ここにはデザインによって解決し得る課題がたくさん残されていて、大きな可能性が開かれていると考えています。たとえば、設備や空間のデザインで工場見学に訪れた方の印象が変わり、従業員の皆さんのはたらき方が変わっていく。現場と向き合い、デザインの力をより多くの人へ届けていきたいです。

[左]台湾と日本、二つの国の交流を表現したイラスト [右]アクセサリーブランドの雑誌PR

何 欣曄
何 欣曄(カ キンヨウ)さん

デザイナー・イラストレーター[ 2016年度修了 ]

在台湾出身。幼い頃から日本のカルチャーに親しみ、何度も日本を訪れる。台湾の大学で建築を学び就職した後、デザインを学ぶため来日。修了後も日本にとどまり、大阪市内のPR会社、株式会社グルーヴに入社。デザイナー・イラストレーターとして広告デザインやWeb制作に携わる。

台湾と日本。二つの国の架け橋になれる作品をつくりたい。

台湾でイラストやデザインの仕事を手がけるようになり、専門性を高めたいと京都造形に進学。制作のテーマに掲げたのは、台湾の歴史をもとにしたゲームでした。台湾では日本のカルチャーが人気で、たとえば戦国時代のゲームに登場する武将たちはよく知られていています。一方で、台湾の歴史を知る日本人は少なく、台湾の若い人たちも正しい歴史を知っている人は多くありません。ゲームを通して、これまで光が当たらなかった歴史や文化に、少しでも興味を持ってもらえたら。そんな想いから先生と対話を重ね、世界観やキャラクターデザインを練り上げていきました。日本の企業でデザイナー・イラストレーターとして働く今も、広告やPRの仕事とは別に自分で発表の場をつくり、台湾と日本という2つの国を知るデザイナーとして、その架け橋となれるような作品をつくっていきたいと考えています。

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