私は、アニメーションに描かれる黒人女性の表現がステレオタイプであることに疑問を抱いていました。黒人に対するネガティブな固定概念がある限り、人種差別もきっと無くなりません。ゼミで指導していただいた大西宏志先生から、作品のテーマをひとつに絞ることの重要性を学び、言いたいことで溢れていた私は、1年ほどかけて「自分がどんなメッセージを伝えたいのか」を問い続けました。そして、黒人の女の子がお菓子を売ってもらえないという、人種差別をストップモーションで描いた作品「tam'rind」を制作。アニメには、差別という重い問題もソフトに包み、多くの人に届けてくれる力があります。新聞社で働く今、4コマ漫画など新しい手法にも挑戦しながら、自分のテーマとまっすぐに向き合っていきたいです。
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キーン・ミッシェル・アンマリー
デザイン領域 2018年度修了
ジャマイカ出身。幼少期から「るろうに剣心」が大好きで京都に興味を抱く。在学中に人種差別をテーマにした人形アニメーションを制作し、国際平和映像祭2019にてファイナリストに選出される。修了後は、朝日新聞社に就職し、デザイナー・イラストレーターとして記事制作に携わる。
プロフィールはインタビュー時の経歴となります。
映像・メディアコンテンツ領域
IMAGE-MAKING AND MEDIA CONTENT
RESEARCH FIELD

映像文化の本質をつかみ、
アートからポップカルチャーまで「映像・メディアコンテンツ」の可能性を開く
メディア技術の発達とSNSの普及そしてAIの登場により、だれもが映像・メディアコンテンツを日常的に〈みる〉〈つくる〉ようになりました。こうした時代だからこそ、映像メディアの本質について深く考えることが求められます。本領域では、社会のニーズに応えるだけでなく主体的に考え新時代を築くクリエイターとなるための思考と技術を錬磨し、世界を動かす表現者になってもらいます。
