空間が与える印象とは?
人とデザインの関係を突き詰める。

建築・環境デザイン領域 ARCHITECTURE AND ENVIRONMENTAL DESIGN FIELD

建築・環境デザイン領域(旧:環境デザイン領域) 2011年度修了

会社員 富永 竜

商業建築は住宅と違い、年齢層も目的も様々なお客さまが訪れる場所です。不特定多数の人のために空間をデザインするという行為に商業建築の面白さを感じ、大学院では、商空間を構成する壁面や床などの要素が、人にどのような印象を与えるのかについて研究を深めました。例えば、壁に少し傾斜を加えるだけで、空間の印象が変わること。「赤」にも様々な赤があり、わずかな色の差が、場の雰囲気を変えること。建築を構成するデザインと人の関係を見つめながら、京都にある寺院を訪れたり、スペインへ赴いてサグラダ・ファミリアを自分の目で見て建築を肌で感じ、自分の感覚を磨きあげていきました。

商業建築に向き合い続けて10年。
今も変わらない探究心。

仕事として商業建築を手がける今、大学院で培ったデザインの捉え方が、アウトプットにも影響していると感じます。100年建築という価値観も生まれる中、商業建築のサイクルは5〜10年。今という時代性を捉えつつ、ブランドが紡いできたメッセージをどのように表現していくか。様々な視点を織り交ぜ、空間を創りあげています。そんな仕事のひとつを、『商店建築』という学生時代から読み込んできた業界誌に取り上げてもらい、大学院の恩師からの「読んだよ」という電話に、嬉しさが込み上げてきました。修士で2年、この職に就いて8年、建築への探究心は今も色褪せることがなく、前へと進む原動力になっています。

富永 竜

環境デザイン領域 2011年度修了

岐阜県下呂市出身。高校生のとき家族旅行で訪れた龍安寺の石庭や、映像で見たサグラダ・ファミリアに刺激を受け、建築を志す。現在は、商空間をプロデュースする株式会社スペースに勤務し、ファッション、アイウェアブランドなどの商空間を、設計から施工管理まで一貫して手がける。

プロフィールはインタビュー時の経歴となります。

Works

建築・環境デザイン領域 ARCHITECTURE AND
ENVIRONMENTAL DESIGN FIELD

地球的視野のもとで
生活環境を見つめ、
都市と居住空間をかたちづくる

建築・環境デザインを探究するには、都市や生態、地域性といった「私たちが生きる環境」をどのように考えるかが重要になります。本領域では、専門分野と周縁分野の制作・研究に取り組むなかで、環境デザインにおける実践知を獲得。修了後は建築家やランドスケープデザイナー、あるいは都市や地域のスペシャリストへ。世の中にある既存の価値や信念を再考するきっかけとなる問いを投げかけ、建築・環境デザインの境界を広げながら、その未来像を提起できる人材の育成をめざします。

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