建築・環境デザイン領域ARCHITECTURE AND ENVIRONMENTAL DESIGN FIELD
建築デザイン、インテリアデザイン、ランドスケープデザイン、地域デザイン、日本庭園〈設計、保全、活用〉

[左]作者:栗林 勝太 2020年度修了 作品名:建築的図式 No.1~No.16
[中]作者:高橋 創 2019年度修了 作品名:風とかたちのエチュード
[右]作者:薛 詠仁(Hsueh Yungjen)2019年度修了 作品名:エラー都市:柔軟な断片(Error City: Flexible Fragments)
地球的視野のもとで生活環境を見つめ、
都市と居住空間をかたちづくる
建築・環境デザインでは、都市や生態、地域性といった私たちが生きる環境をどのように考えるかが重要になります。本領域では、専門分野と周縁分野の制作・研究に取り組むなかで、環境デザイン的実践知を獲得していきます。既存の世の中の価値や信念について考えるきっかけとなる問いを投げかけ、建築・環境デザインの境界を広げながらその未来像を提起できる人材の育成を目指しています。
[ 領域の特長 ]
実践の中で知性を鍛える
半期ごとに1つ、2年間に4つのスタジオに所属して、建築設計や環境デザインに取り組みます。スタジオは、建築家やデザイナーが指導にあたり、4つの課題に実践的に取り組み、互いに議論を交わす中で、建築や環境とその周縁の知性を鍛え、建築・環境デザインの想像力と個性を伸ばします。
多彩なスタジオ群を横断して学びを組み立てる
スタジオは、「建築・都市・くらし」、「風景・庭園・生態」、「ローカル・越境・マルチモーダル」の3つのカテゴリーに複数設置されます。各自の研究テーマを軸にそれらを選択して、学際的な学びを組み立てます。各スタジオではそれぞれ作品と論文を完成させ、最終的に4つの作品と論文をひとつのテーマでまとめることで修了制作とします。スタジオには対面と遠隔の学びの機会を設けますので、それぞれの環境に合わせた受講が可能です。
2023年度スタジオ担当予定教員
■ カテゴリーA 「建築・都市・くらし」
- 伊原 慶〈TA+A代表 建築家〉
- 吉村 理〈吉村理建築設計事務所代表 建築家〉
■ カテゴリーB 「風景・庭園・生態」
- 加藤友規〈本学教授 植彌加藤造園株式会社代表取締役社長 日本庭園〉
- 河合 健〈本学環境デザイン学科教授 ランドスケープデザイン〉
■ カテゴリーC 「ローカル・越境・マルチモーダル」
- 丹羽隆志〈丹羽隆志アーキテクツ代表 建築家〉
- 松本尚子〈本学環境デザイン学科専任講師 木村松本建築設計事務所共同代表〉

[ 教員メッセージ ]
「建築・都市・くらし」
戦争で建物が破壊され人々のくらしが奪われていく映像は心に突き刺さり、建築が物理的にも精神的にも人々の拠り所であることを再認識せずにいられませんでした。カテゴリーAのスタジオ群は、建築や空間の設計に実践的に取り組むとともに、わたしたちを取り巻く既存の枠組みを知ることで、都市や居住空間の未来のかたちの提案を目指します。
小杉 宰子
本学通信教育部デザイン科准教授。東京藝術大学美術学部建築科卒業。1994〜2003年 安藤忠雄建築研究所勤務を経て本学勤務。小杉宰子建築計画事務所主宰。共著に『建築ドリル』(学芸出版社、2012)
「風景・庭園・生態」
カテゴリーBのスタジオ群では、地球規模で連鎖する自然生態系への知見を持ちながら、京都でこそ学べる日本庭園の探求。エコロジカルなライフスタイルを育てるガーデンデザイン。まちの歴史・文化の文脈を改めて問い、環境工学や材料から都市環境を再編するようなランドスケープデザインなど、これらの専門性を深化させ、包括し、超えてゆく設計力と論理構築力を獲得します。
河合 健
本学環境デザイン学科教授。カリフォルニア大学バークレー校ランドスケープデザイン学科大学院修了(M.L.A.)。ニューヨークアカデミーオブアート修了(M.F.A.)。1993~1998年 PWP LANDSCAPE ARCHITECTURE勤務。
「ローカル・越境・マルチモーダル」
私たちのくらしは、固有の地域性、そして生物/非生物との多様な関係の上に成り立っています。カテゴリーCのスタジオ群では、専門的な知識を元に、社会的/文化的/技術的文脈から新たな眼差しを向け、身のまわりを深く知ると共に、これからの人や生物が生きるための環境とより良い持続性について想像力を広げ、スケールと分野を超えて活動します。
松本 尚子
本学環境デザイン学科非常勤講師。建築家。大阪芸術大学芸術学部建築学科卒業。2003年木村吉成と木村松本建築設計事務所設立。第33回新建築吉岡賞、2021年度グッドデザイン賞ベスト100、2021年度JIA新人賞受賞等。
※上記の教員陣を中心に、チームで領域を担当予定です。